GOOD LUCK 14

資料室から戻ってくると

扉は閉ってたから内容までは聞こえなかったけど
秘書課の中に桜子と専務が話してるのが見えた。


『GOOD LUCK』   第14話


何の話してるのかまではわかんないけど
桜子すごく楽しそうだし、専務も…珍しく顔を赤くしてるような?

もしかしてあの2人ってばいい雰囲気なのかな?

なーんだっ。
この感じだったら
わざわざあたしが専務の好みなんて聞かなくても
勝手に付き合い始めちゃってるかも。

「ふふふっ。邪魔しないように先行ってよ」



高校の時に桜子が専務に告白したって言った時は
理解してあげられなくて凄く反対したなぁ…

だってそうでしょ?
いくらお金持ちで顔がいいからって
あんなムチャクチャな男と付き合わなくても
桜子ならもっといい人がいると思ったんだよね…。

でも…桜子はあの頃から気づいてたのかも。
専務がそんなに悪い人じゃないって。

それに比べてあたしは…。

桜子みたいにいつも自分を磨いてアンテナ張ってないと
そういうのってやっぱり見抜けないのかなぁ…。

「はぁぁ…。恋したいなぁ」

気が付けば長い間、
恋愛どころか恋すらしてない事に気付いて
今さらながら己の枯れっぷりに深くため息をついた。

『あっという間に女として終わっちゃいますよ』

桜子に言われた言葉が今さら身にしみる。
合コンなんてとか言わずに行っとけばよかったかなぁ。

「…情けない」
「何が情けねぇんだ?」

後ろから聞こえた声に振り向くと
専務が入って来ていた。

「え、えっと…あ!資料が1つ足りなくてっ!」
まさか専務相手に、気付いたら枯れてました。なんて
言えるはずがなくて逃げるようにさっき来たばかりの
用もない資料室へ戻ってきた。


資料が足りないなんて口実なんだから
目当てのファイルなんてないんだけども。

それななのにわざとらしく
「えーっと…」
とか言いながら棚とにらめっこしてるのかと聞かれれば。

何故かその棚にひじをついて
「あったか?」
なんて言いながら隣に立って
あたしを見おろしている専務のせいだ。

「い、いえ…。あれ?おかしいな…」
居たたまれなくなって手元の資料を確認するフリをしてから
「あ…。忘れたと思ったらありました。…スミマセン」
ごまかすように笑ってくるーり…とゆっくり踵返すと

「……逃げんの禁止っつったよな?」
そんな声とともに肩に置いた手を引き寄せて
あたしは完全に捕まった状態だ。

「逃げてたわけではなくて…」
「避けてたとかヘリクツ言うんじゃねぇぞ?」

「いや、本当に専務から逃げようと思ったわけじゃ…」
「じゃあわざわざ忘れてもねぇ資料探しに来る理由はなんだ?」

「うっ…」
言葉に詰まりながらも、
答える事の出来ないあたしをじっと見ていた専務は

「言うまで会議遅らせるか」
そんなとんでもない事を言うと
あたしを捕獲していた腕をパッと放して近くにあったイスに腰を落とす。

やばい…。
専務はやるって言ったらやる。

腕時計を確認すれば、予定の時間まで20分をきってる。
あたしのせいで遅らせるなんてあり得ない…。

諦めたように小さくため息をついたあたしを見て
専務はニヤりと笑う。

「本当に専務を避けたとかじゃないんです
 その…ただただ自分が情けなかっただけで
 そんな事を専務に愚痴るわけにもいきませんし…
 でも結局、時間取らせただけになっちゃってすみませんでした」
肩を落としてペコリと頭を下げると

「…そうか」
納得したように立ち上がった専務を見て
会議は遅れる事なく行えそうだとホッと胸を撫で下ろした、その瞬間。

「よし。近いうちにまた飯行くか」
「……へ?」

「部下の悩みを聞いてやるのも上司の務めだろう?」
そう言いながらあたしの頭をポンポンと
慰めるみたいに撫でるとあたしの返事も聞かずに資料室を出ていった。





いつも応援ありがとうございます♡

★本日バタバタなので、明日はお休みかもしれません…ごめんなさーいっ(>_<)★
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ta★★★★様

優しいお言葉をたくさんありがとうございます(*^^*)

すんごくモチベ上がります♡
妄想バカにとってはすでに生活の一部なので
そんなに大変ではなかったりするんですが(笑)
これからもお付き合い頂けると嬉しいです♪

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No title

つくしちゃん、司君と桜子ちゃんの仲を思い違えたり、恋に臆病で、鈍感ね( ´Д`)=3
でも、司君は、ブレない引かない、悩みが有るなら、聞いてやるってよ〜(•ө•)♡
聞いてもらおうよ、スッキリするかもよ?(≧▽≦)

忙しい時は、リアル生活を最優先してくださいね(^_-)

 

スリー★★★★★様

変な所を見られてしまいましたねぇ(^^;)
早く誤解は解かないといけないんですが
肝心の坊っちゃんがそこに気付いてません(笑)

そうですねぇ…
まずはお誘いに乗って頂かないと…なんですが

さて、どうっすかなぁ♪

 

JUJU様

もともとが司君の好きなタイプを聞いて
桜子の恋を応援?するつもりでしたからねぇ。

2人一緒に話してる所を見れば
そりゃ、女子力の高い桜子がうまくやったと思うのも
無理ないのかもしれません(--;)

ね。
「恋がしたい」「枯れてる」なんて相談したら
即行で司君が恋人になって潤してくれるんですけどね~っ(○>艸<)
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