anxiety

「…わかんないじゃん。
 今は好きでいてくれたって
 いつかは道明寺もあたしじゃない誰かに恋するかもよ?」

あいつは突然そんな事を言いやがった。



『anxiety』
    ~恋わずらい 番外編~




今以上好きになる事はあっても
あいつを嫌いになるなんて事はあり得ねぇ。

それなのに…なんだよあれっ!

おかげで付き合って初めての喧嘩になって
もう3日もあいつとまともに話してねぇ。

あいつの言い分としては
自分だって類が好きだったのに
ほんの数か月でオレを好きになっちまったんだから
オレがこの先誰か他の女が気になったりしたって
不思議じゃない、そういう事らしい。


カフェテラスで不貞腐れるオレに
「なんだよ。まだ喧嘩してんのか?」
そうゲラゲラ笑うのは総二郎たちで

「牧野、図書室に行くって言ってたよ?
 仲直りしたいなら司も行ってきたら?」
なんてオレも知らない
牧野の居場所を知ってやがる類にもムカつく。

「…っつーかよ。司お前わかってんの?」
と総二郎がニヤりと笑う。
「…何がだよ」

「だから。牧野の言葉の裏を返せば、
 もしかしたらすでに他に気になってる
 ヤローがいるかもしんねぇ、とか思わねぇ?」
そんな言葉に一瞬息が止まった。

「あぁ…なるほどな。
 堅そうに見えて案外恋多き女ってか。
 類、司ときて心移りすんなら相当な良い男だぞ」
そうあきらが続けたと同時に走り出していた。



オレじゃねぇ誰かが気になってるだと?
誰だよそれっ!
見つけ出してぶっ殺してやる!!

あいつはオレのだ、誰にもやらねぇっ。

図書室の扉をガラッと大きな音を立てて開ければ
中にいた奴らはビクッと肩を震わせて
いかにも不機嫌そうなオレを見て
そそくさと図書室から出て行って残ったのは牧野1人。

「……何してんの、あんた」
迷惑そうな顔つきでオレをひと睨みする。

「誰だよ?」
「は?」

「お前がオレじゃねぇ誰かにキョトキョトしてっから
 あんな事言ったんだろ?相手はどこの誰だ?」
オレが牧野に詰め寄ると
「え…?違う違うっ!そんな人いるわけないでしょっ」
慌てたように手を振って否定してくる。

その言葉に嘘はなさそうで、ホッとしつつも

「だったらどうしてあんな事言うんだよ。
 オレが他の誰かに惚れるなんてあり得ねぇだろうが」
「う…ん……。ごめん」
一応謝ったものの、牧野の顔はどう見たって納得はしてねぇ。

「オレがそんなに信用できねぇのか」
「そういうわけじゃないけど…。
 人の心なんて縛れる物じゃないでしょ?
 いつかはあたしの事嫌いになっちゃう可能性だってあるじゃん」

「オレの心臓は何度もお前に握り潰されてんだよ。
 お前から離れたらオレの心臓は止まるぞ?
 こんなの直接じゃねぇにしても縛ってんのと変わんねぇだろ」

実際今だって3日ぶりのお前に、
つまんねー事を不安がってるお前に、
オレの胸は苦しいくらいに痛んでるんだぞ?

そもそも類に恋してたし。
オレを好きだってなかなか認めねぇし。

こんな面倒くせぇ女
嫌いになれるならとっくになってる。


「お前の事を嫌いになるなんてあり得ねぇ」
そう言いきってやれば

「…絶対?」
そうオレを見上げて上目使いになってるだけで
オレの視線は釘付けになんだぞ?
「あぁ、絶対だ。誓ってやっても問題ねぇよ」

「じゃ、じゃあさ。
 あたしが10kg太ったとしたら?」
「別に構わねぇ。お前はお前だろ?」

「例えば道明寺が一番大事にしてる物
 あたしが壊しちゃったりしたら?さすがに怒るでしょ?」
「物壊すくらいがなんだ。
 そもそもお前より大事なモンなんてねぇよ」
オレの言葉に牧野は真っ赤になるから
可愛くてたまなくなる。

「わかったか?オレがお前を嫌いになるなんてあり得ねぇ。
 そのかわり、お前がオレを嫌いだって言ったって離さねぇからな」
抱きしめながらそう言えば
「……あたしだって嫌いになったりしないもん」
なんて小せぇ声が聞こえてきて
やっぱり心臓を鷲掴みにされて甘く胸が痛んだ。


~ fin ~


★あとがき★


ちびつかつくで何か書こうと思ってたんですが
どうも煮詰まっちゃってダメだったので
ひとまず「恋わずらい」の2人で。

それもとびきり甘いの考えたかったわりに
いまいち甘さを盛れず…スミマセン(^^;)

このお話のつくしちゃんは
komaの中ではなかなかに面倒くさい女なので(笑)

自分の中で司に対する気持ちが大きくなるにつれ
自分が類から司に心変わりしたみたいに
いつか他の女の子に目移りしちゃうんじゃないかと
勝手に不安がって、ケンカになって…空回り。

といった感じのお話にしてみました。

そんな面倒くさい女に振り回されながらも
恋わずらっちゃってる坊っちゃんを
楽しんでいただければ幸いです♡


「SMILE」も
酸欠警報真っ最中ですが…大丈夫でしょうか(^^;)?

正直、総スカンくらうだろうと思ってたお話なので
たくさんの拍手やコメントに励まされております。
ありがとうございますm(_ _)m

タイトルの意味に気付かれた方もいたりで
すでにネタバレしてる方も中にはいらっしゃいますが
ラストまで読んで「読まなきゃよかった…」と思われないように
頑張って書きますので、お付き合い頂けると嬉しいです(*^^*)


koma



いつも応援ありがとうございます♡
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非公開コメント

No title

酸素、酸素!!
komaさん、ボンベ投入ありがとうございますm(__)m
まだまだ、キッツイ辺りのようなので、しばらくは、潜って、いい感じに回り始めたら、一気読みにしようと決めました(>_<)
大丈夫、komaさんは、ハッピーエンドだから、しばらくの我慢ですf^_^;
しばらくは、過去のハピエンのお話を読みながら、待ってます(*^-^*)

 

JUJU様

あぁ、よかった。JUJUさん生きてた♡
安否確認のためにも酸素ボンベ投入したんですよ(笑)

いい感じになりそうなのは…そうですねぇ
7話~9話の間くらいですかね?
その辺りになればあの3話の爆弾も処理出来てるかと…♪

どうか無理のない範囲でお付き合いくださいませ(*^^*)
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