サンライズ 7

「あんな所で変な事言わないでよっ」
「お前が連絡先教えねぇからだろ?」

昔と変わらねぇ態度で怒ってくるこいつに
ククッと笑いながら拳を受け流す。


『サンライズ』   第7話



いきなり会社の前に現れたオレに
怒っていたこいつはため息を1つつくと

「で?どうしたっていうのよ」
なんて聞いてくる。

…こいつマジで聞いてんのか?
いくら記憶がねぇって言ったって
オレとヤっちまったのはわかってんだろ?

それとも記憶がねぇなら
そのままなかった事にしようとでもいうのか。

「オレはやり逃げなんてしたくねぇんだよ。
 …いや、違うな。あれっきりなんてあり得ねぇんだ。
 お前を抱いたのは今でもお前が好きだからだし
 あの夜の事は悪いとは思ってるが後悔なんてしてねぇ」
オレの言葉に真っ赤になって固まっていた牧野は

「…あ、れ?…今でもって
 あんた、もしかして記憶が戻ってるって事?」
そう聞いてくるから頷いて思い出した事も
そのために力をつけてから戻ってきた事も話してやる。

「…そう、なんだ」
ホッとしたような、困ったような複雑な表情を浮かべるこいつ。

「お前の事忘れて悪かった。
 お前にとっちゃ今さらかもしれねぇけどよ。
 オレはやっぱりお前じゃねぇとダメなんだよ。
 だから…修ちゃん、だっけか?そいつとは別れろ」
逃げられねぇように抱きしめて言えば

「…は?修ちゃん?
 なんで修ちゃんが出てくるわけ?」
なんて間抜けな声を出す。

「…そいつがお前の彼氏なんだろ。
 別に盗み見するつもりはなかったんだけどよ。
 あの日、迎えに行くってLINE鳴ってただろ。
 次の日もお前心配かけねぇように
 オレに隠れて電話してたじゃねぇかよ…」
言いながらだんだんムカついてきて
自然と声が低くなるオレ。

「…ぷっ。修ちゃんは
 従兄なだけでそういうのじゃないよ。
 たまたまわりと近くに住んでるから
 独り暮らしするようになってから何かと気にかけてくれてるの」
クスクスと笑いながらそんな事を言うこいつ。

「そう…なのか?」
「そうだよ」

「じゃあ今、他に男いんのか?」
「…いな、い」
そう言って視線をそらしたこいつ。





こいつに男なんていなくて、初めての男はオレで。
それがすげぇ嬉しくて
「覚えてねぇなら思い出させてやる」
と寝室に連れこんで数時間。

「もうホント信じられない…なんなのあんた」
なんて文句を呟くこいつは疲れですでにうとうとしてやがる。

「なぁ、オレたちちゃんと付き合おうぜ?
 男いねぇんだったら、何の問題もねぇだろ?」

今回は酒も入ってねぇ。
となれば、
こいつだってただ流されたんじゃなくて
オレに気があるはずで
当然頷くだろうと自信だってあったのに

「……ダメだよ」
と強い拒絶を感じさせるような口調で言う。

あまりに予想外すぎる言葉にオレが固まってる間に
こいつは眠っちまって、しょうがねぇから
起きてから今のはどういう事だったのか聞こうと思ったのに

オレが目を覚ますとあいつは勝手に帰っていた。


その後も予定が合えば、誘いには乗るし
体だって許すくせに…

何度言っても付き合おうとはしねぇし
オレの部屋に泊まる事もしないこいつ。


こんな曖昧な関係でいたいわけじゃねぇが
それでもこいつを手放せるわけもなくて
ズルズルと続けてそろそろ3年になろうとしていた。





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