DEAR… 27

深夜1時。

あたしが眠れないのは
さっき道明寺を待ってるうちに
うっかりうたた寝しちゃったせいだけじゃない。


『DEAR…』   第27話


遅くなったから泊まってけと道明寺に言われて
あたしもまだ一緒にいたかったし
パパだって道明寺の所にいるって知ってるんだし…と
ついつい頷いた。

…まではよかったんだけど。


「ちょっ…!一緒のベッドなんて聞いてないっ!」
お風呂からあがってきたあたしを
ひょいっと持ち上げると当たり前みたいに自分のベッドへと運ぶこいつ。

「あ?この状況で別々の部屋の方があり得ねぇだろ。
 別にヤろうって言ってんじゃねぇんだからケチケチすんなっ」
「ヤッ…!?」
口をパクパクさせて固まるあたしに

「ま。お前がそのつもりなら、話は別だけどな?」
そんな事を言いだすこいつに
近くにあった枕を投げつける。

それを軽く受け止めた道明寺はククッと笑うと
「バカ、冗談だ。
 ただオレがお前を離したくねぇだけだ。
 お前が嫌がる事はしねぇから…ここにいろよ」
急に真面目な顔をするから何も言えなくなった。


…で。今に至るわけで。

こいつはその言葉通りあたしを後ろから抱きしめるだけで
そのまま眠ってしまったみたいだけれど
あたしは少し寝ちちゃったせいもあって
この状況が落ち着かなくていくら目を閉じてみても
背中の道明寺を意識しすぎて眠れる気配は一向に訪れない。

ふとあたしの下敷きになってる腕は痺れないのかと
そんな事が心配になってそっと身を捩って脱出を試みる。

道明寺を起こさないように
細心の注意をはらって時間をかけて漸く抜け出し
ホッと息をついて振り返ったと同時に

今抜け出したばかりの腕が伸びてきて
元の位置に引っ張り戻されちゃって
結局体の向きが変わっただけになってしまった。


「…どこにも行くな」
そう呟くように言うとぎゅっと腕に力を込める。

「ごめん…起こしちゃった?」
そう声をかけて顔を覗き込んでみたけれど
道明寺の瞳は固く閉じられたままで…。

……もしかして、今の寝言?

その顔には昼間と同様に疲れが見てとれた。

考えてみれば道明寺がカフェテラスなんかで
寝てたのって初めてなんだよね。

いくらあそこがF4や滋たちしか入ってこない
カフェテリアだとしても警戒心が人一倍強いこいつが
あんな所で無防備に寝てるなんて普通じゃあり得ない。

あんた別れてからずっと気を張って無理してたの?
自分から手を離したくせに
あたしが戻ってこなかったら…なんて不安に思ってたの?

そっと手を伸ばして嫌味な程に高いこいつの鼻をつまんでやる。

「………ん。
 何すんだよ。眠れねぇのか?」
息苦しさに目を覚ました道明寺は
ベッドの横のライトをつけて
あたしの顔を見るとホッとしたような顔で髪を撫でる。

「…バーカ」
「あ?喧嘩売ってんのかテメェ」
夜中に起こされた上に出てきた言葉がこれとなれば
ただでさえ寝起きの悪いこいつの額には薄く青筋が浮かぶ。

それでも腕をほどかないのは
あたしが離れるんじゃないかってまだ不安だからでしょ?

「今度あたしの事振ろうとしたりしたら殺してやるんだから。
 その覚悟がないなら今すぐこの腕ほどきなさいよ。
 今ならまだ逃がしてあげるから。
 じゃないとあんた一生あたしから逃げられないよ?」

あたしの言葉に眠そうだった瞳を一瞬大きく見開くと

「…逃げる気もなければ逃がす気もねぇよ」
ニヤリと不敵に笑う。

「…ふぅん。ならいいんだけど」
「お前こそ覚悟できてんだろうな?」
そう言う道明寺はオレ様な顔をしながらも
その瞳の奥は不安げな色をまだ見せていて

「出来てるに決まってんでしょ。
 じゃなきゃあんたみたいな厄介な男の所に自分から来ないよ」
「…ったく。素直じゃねぇな。
 大好きぐらい言えねぇのかよ…」
拗ねたような顔をしながらも
一応あたしの答えに満足したのか
小さく息をつきながらライトに手を伸ばした
こいつの首に腕をまわしてチュッと小さくキスをすると

「愛してる」
そう言ってやった。

その瞬間、
真っ赤になって固まってる道明寺がまた愛しくて
つられて赤くなりそうな顔を隠すために
さっと体を起こすとライトを消して
「おやすみっ」
それだけ言うと腕の中に飛び込んだ。





いつも応援ありがとうございます♡
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

ka★★★様

司は見た目や行動に似合わず意外と繊細ですよね
特につくしちゃんがからんでいればなおさら♪

「愛してる」攻撃は効いたと思います(笑)

そして…
そちらの件は…グレーゾーンって事に今回はしております。
未、でも 済、でも
どちらとも取れる微妙なラインを攻めております( *´艸`)

☆追記☆

…と、申しましたが皆さん気になってるようなので
白黒ハッキリさせまーす(笑)

ふに★★★様

ふふふ…。
さすがは名探偵ふに★★★様っ。
その通りですっ!!


明日はそんな坊っちゃん視点でございます♡

No title

今週なんと2度目の夜勤開け、JUJUです

つくしちゃんからの、愛してるは、年に何回くらい聞ける台詞ですかね?(^▽^笑)
司君、この後眠れましたかね?
ところで、こうして、一つベッドで、寝ている二人は、もう大学生って事で、付き合って数年経ってる設定だから、もうそっちの関係は、有りですよね?
両想いで、何年も手を出さない……司君なら、それも有りか(≧∇≦)

JUJU様


少なくともkomaの記憶の限りじゃ
つくしちゃんからの愛してるは
「嘘のような~」以来2回目です(笑)
そんなレア台詞聞いちゃって眠れるか?
むふふっ( *´艸`)

あ~、やっぱ皆さんそこ気になるんですねぇ(^_^;)
グレーゾーンでごまかそうと思ってたんですが
そんなに気になるなら
うーん、そうですね…じゃあ「済」の方向で
明日のところちょいと書き足しますかっ(笑)
プロフィール

koma

Author:koma
管理人komaの
くだらない妄想の世界へ
ようこそいらっしゃいました。

基本テイストとしては
ラブコメ風味の
ゆる~いつかつく道を
突っ走っております。

ご覧頂きありがとうございます♪
*カウンター*
 
*現在の閲覧者数*
komaの呟き。
最近ふとした
きっかけで
落書きにどハマり中♡
 
おかげで執筆が
進みません…(笑)
 
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
素敵サイト様
*素敵なイラストなど♪* 管理人 まま様

*二次が生んだ二次作家様*
管理人 aoi様

*CP自在のファンタジスタ* 管理人 asuhana様

*イケメンイラスト&二次小説*
管理人 やこ様

*長編大作の巨匠様* 管理人 こ茶子様

*胸きゅん♡つかつく* 管理人 Happyending様

*カッコ可愛いつくしちゃん*
管理人 四葉様

*切なくも甘いつかつく*
管理人 きぃ様

*シビれるッ!つかつく♪*
管理人 lemmmon様

*とにかく司を愛する作家様*
管理人 蘭丸様
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる