DEAR… 19

「ちょっと司ぁ。あっち座ってよ。
 私つくしちゃんの隣がいいんだから」
「うるせぇ。
 オレがどこに座ろうがてめぇに関係ねぇだろ」

あたしの右隣がさっきからうるさい。


『DEAR…』   第19話


…っていうか
この2人ってこんなに仲悪かったっけ?

喧嘩でもしたとか??

そんな事を思いながら
出来るだけ2人のやりとりを無視しようとしていても

「もうっ。
 じゃあつくしちゃんこっちおいでよ」
なんて玲さんはあたしに声をかけてきて
道明寺が座ってない方に
スペースを開けて手招きをする。

仕方なく立ち上がろうとすると今度は腕を捕まれて
「お前が玲の言う事聞く必要ねぇだろ」
なんて言ってあたしを座らせる。

「もーっ!なんなの司っ」
道明寺の向こうで頬を膨らませる玲さんに
鋭い視線を向けたこいつは
あたしの腕を掴んだ手に少し力を込めた。


考えてみれば
肩を叩かれたり、額弾かれたり
軽く触れられる事はあったけど
別れてからこんなにしっかり
触れられたのって初めてかもしれない。

前はこれくらい当たり前で
それを特別だって思った事はなかった。

いつも道明寺の温度を感じられたあの場所を
あたしは大事に出来てなかったような気がする。

わかってるつもりでわかってなかった
道明寺の愛情の深さ。


道明寺が別れたいって言った時だって
てっきりあたしに愛想を尽かして
隣にいた玲さんの事が好きになったんだって思い込んで
道明寺の口からはっきりと「もう好きじゃない」
って言われるのが怖くて逃げてしまった。

でも玲さんはそんなんじゃなくて…。

何もかも遅いんだろうけど
今さらになって
道明寺があたしと別れたかった理由が
気になってくる。

もしかして気付かない所で
愛想を尽かすほど傷つけてたりしてたとか?

だとしたら
たとえもう許してもらえないにしても謝りたい。

謝ってそれでも
まだ道明寺が好きだって伝えたい…な。


そんな事を思いながら黙って捕まれた腕を
ぼーっと見ていたあたしに気付いた玲さんは
「…いいよもうっ。
 つくしちゃん困らせたいわけじゃないし」
そう言ってため息を小さくつくと
道明寺の向こうから覗き込んで
あたしにごめんね、とニコッと笑う。

「あ…。ううん。
 別に困ってたわけじゃないんだけど」
そう言ったあたしにチラッと視線だけ向けると
静かに腕を放した。



結局そのまま西門さんたちも合流して
玲さんの話をしたりしてたような気もしたけれど

道明寺が放した腕が急に冷たくなったように感じて
あたしの耳には入ってこなかった。




いつも応援ありがとうございます♡
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No title

そうだ!言うんだ!つくしちゃん
ここを打開するには、まず、つくしちゃんの勇気が、必要なんだ!
頑張れ!つくしちゃんo(^-^)o

ka★★★様

もともと奥手のつくしちゃんなので
フラれてるだけにさらに
石橋叩きまくってますが
好きだって伝える覚悟は出来たみたいです(^^)

ka★★★様のように
この2人を放っておけない人たちが
つくしちゃんの背中を猛プッシュしますよ~♪

JUJU様

そうなんですよね。
今回ばかりはつくしちゃんが動かなきゃ
このお話は終われないので(笑)

なかなか上がらないつくしちゃんの重いオチリに
あの方たちに火をつけてもらいます ( *´艸`)
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