デレデレ彼氏 2 ~ツンデレ彼氏 番外編~

突然鳴ったケータイ。

それは
道明寺のお母さんからの突然の電話だった。


『デレデレ彼氏 2』
        ~ツンデレ彼氏 番外編~



「もっ…もしもし!」
緊張でどもりながらも慌てて出てみれば

『つくしさん?楓です。
 今ね、椿がちょうど邸に戻って来てるの。
 急なお誘いで申し訳ないのだけど
 もしお時間が合うようなら今から3人でランチでもどうかしら?』
なんて事を言う道明寺のお母さん。

今日は日曜日だし、バイトも休みだし。
会うつもりだった道明寺は何だか急用が出来たとかで
会えなくなっちゃったし…で。

断る理由もなかったあたしは
道明寺邸を訪れていた。

「よく来たね、つくし」
エントランスで迎えてくれたのはタマさん。

「タマさん、こんにちは。
 あ、コレ。前に言ってた新作のお饅頭です」
と何気にバイト先の常連さんでもあるタマさんに
前に話していた新作をお土産として渡す。
「有難いね。あとで頂くよ。
 さぁ、奥様も椿様もお待ちだよ。ついといで」

そして
タマさんにつれられて部屋のドアを開けた途端に
走り寄って来た女性に

「貴方がつくしちゃんね!
 写真で見るよりずっと可愛いじゃないっ!
 司ったらずっと内緒にしてたなんてやっぱり許せないわ!!」
なんて言いながら突然抱きしめられた。

その力の強いの何のって…。

「おやめなさい、椿。
 つくしさんを窒息させる気ですか」
そんな道明寺のお母さんの一言で
「あらやだっ!
 ごめんなさいね。やっと会えたものだからつい…」
そう腕をほどいてあたしを優しい笑顔で見つめたその人は
顔は道明寺とよく似ていて、
髪は真っ直ぐで綺麗なストレートの女性だった。

「つくしさん。驚いたでしょう?
 これが司の姉の椿です。
 司に彼女がいるって聞いて
 自分だけつくしさんに会ってないものだから
 慌ててロスから飛んで来たのよ」
と困ったようにクスクスと笑う。

「あら!当然だわ。
 あの司に彼女が出来ただけでも驚いたのに
 写真を見たらこんなに可愛いんだもの。
 将来の妹に早く会いたいと思うじゃない」
そう言うとあたしの手を引いて席に座らせてくれる。

3人でおしゃべりをしながらランチをしてるうちに
道明寺のお母さんをあたしは「楓さん」と呼ぶようになった。

「いつかは私の娘になるんですもの。
 遠慮せずにお母さんと呼んでくれて構わないのよ?」
なんて楓さんは言ってくれたけど

今からそう呼んじゃうと結婚した時の
感動が薄れちゃうような気がして遠慮した。

楓さんはあたしの話を聞いて
「つくしさんにお母さんと呼ばれるその日を楽しみにしてるわ」
と笑ってくれた。

そんなランチの後はタマさんも合流。
お茶会の話題の中心は
「坊っちゃんはホントに手のかかるお子でねぇ…」
とタマさんの愚痴が止まらなくて
それを聞いては2人は懐かしそうに笑う。

小さい頃はあのクルクル頭を気にしてたとか。
うさぎのぬいぐるみがないと眠れなかったとか。
小学校3年生までおねしょしてたとか。


今の道明寺からは想像できなくて
ケラケラ笑っていると突然部屋の扉が勢いよく開いた。


「楓。いつまで俺を放っておくつもりだ?
 今日は買い物に行こうって言ってたじゃないか」
と楓さんの隣に歩いてくるのは…

道明寺のお父さん。

あたしと目を合わせると
「つくしさん、いらっしゃい。
 楓が突然呼び出したりして申し訳なかったね」
とあの柔らかな笑顔を向けてくれる。
「いえ。なんだかあたしの方こそ
 予定を狂わせてしまったみたいで…」
と楓さんをチラッと見ると

「つくしさん、気にしなくていいのよ。
 せっかく椿が帰国したんです。
 私には娘2人とランチの方が重要だわ。
 買い物なんていつでも行けるんですからね」
「だったら俺も混ぜてくれたらいいだろう」
「女同士の話ってものがあるんです」
そんな会話をする2人を

「あ~、はいはい。
 お父様、わかったから。
 突然帰ってきてデートの邪魔して悪かったわよ。
 今からでも仲良く2人で買い物行って来ればいいじゃない」
と椿お姉さんは呆れ顔でお手上げと言わんばかりに両手を軽く上げる。

「ほら。椿もこう言ってるんだしもういいだろう?」
「本当にあなたって人は…」
そう言いながらも
ゆっくりと腰を上げる楓さんは
少し嬉しそうに笑ってるようにも見える。

部屋を出る頃には2人仲良く寄り添っていて
あんな風な夫婦になれたらいいなぁ…
なんて思いながら見送った。


「……つくしちゃん、驚かないのね?」
と椿お姉さん。
「え?」
「お母様の秘書の西田でさえ、
 初めて素のお父様を見た時は
 あの鉄仮面崩して口開けたまま固まってたのよ?」
と首をかしげる。

「あー…。最初にお会いした時も
 道明寺を殴ったりして穏やかじゃない一面も
 見ちゃってたからですかね…?
 それに……」
そう話を続けようとしていた所でまた扉が勢いよく開く。

「姉ちゃんっ!騙しやがったな!
 どうしても来いっつーから牧野との約束断ってまで
 ホテルまで行ってやったのによ!
 何だよ、この荷物!こんなの宅配させればいいだろうがっ
 そんで自分が牧野と会ってるってどういう事だよっ!」
そう紙袋を何個も抱えながらズカズカと入ってきて
椿お姉さんの隣にその荷物をどさっと置いたのは道明寺で。

「乱暴に扱うんじゃないわよ。
 つくしちゃんへのお土産なんだから」
「知るかよ!いきなり帰ってきて
 オレと牧野のデートの邪魔してんじゃねぇよ」
そう怒鳴ると、
あたしの所に来て
「ほら行くぞ!」
と手を引いて部屋を出ようとする。

「あ…椿お姉さん、ご馳走様でした!
 お土産もこんなにたくさん…
 あとでちゃんと見させて頂きます。ありがとうございますっ」
「いいのよ。またランチしましょうね」
「はい…って、ちょっと道明寺!
 挨拶くらいゆっくりさせてよ」
「るせぇっ!」
引きずられながら慌ただしく挨拶を済ませた所で扉が閉まる。



椿とタマだけになった部屋。

「…なるほど。お父様の素を見ても驚かない訳ね。
 タマさん、ウチの男どもはどうしてこうなのかしらね」
と椿が呆れ顔でため息をつけば
「血は争えないってやつですかねぇ…」
とタマがクスクスと笑う。



~ fin ~



★あとがき★


ちょうどこのお話を書きかけていた所で
つい先日、タイムリーに「デレデレ彼氏」へ
嬉しい拍手コメを頂いちゃったものだから

もう少しゆっくり書き上げるつもりだった短編を
急ピッチで仕上げてみました(笑)


ふふ…♪
司パパもやっぱり「デレ夫」でしたね~( *´艸`)

おそらく楓様に言われて
書斎とかで1人寂しく「マテ」をしてたんでしょうが
我慢の限界で楓様を攫いにきちゃった司パパ。

そして司は椿お姉様にハメられて
パシリにされてる間につくしを奪われる…なんて
こちらも王道の展開です(笑)

そんなありきたりのお話でございましたが
楽しんで頂ければ幸いでございます♪


管理人 koma



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非公開コメント

No title

番外編の更新ありがとうございますm(_ _)m
やっぱり、猛獣の父は、猛獣だったんですね(*^o^*)
すでに、楓様にもお母さんと呼んで、と言われるつくしちゃん!
こういうラブラブ全開のお話、大好きです(≧∇≦)b
幸せ気分で、午後のお仕事に戻れま~す

管理人のみ閲覧できます

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JUJU様

はいっ♪
司パパもやっぱりデレ全開でしたね(笑)

このお話では楓様と司パパも
バカップル設定なので嫌な姑にはなりません(*^^*)

本編ならまだしも
番外編はこういう感じが私も好きです♪

悠★様

ふふ♪
相変わらずゆるいお話でお恥ずかしい(笑)
なんて言いながらアップし続ける
あたしみたいなのもいますから♪

書き手さんは色々いていいと思います(^^)
と、自分を正当化しておきます(笑)
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