TAKE2  11

椿お姉さんは、
道明寺以上に強引な人だった。

だけど、あいつと同じなのは
その綺麗な顔と、優しさ。
あたしの事を本当に心配してくれてるようだった。


『TAKE2』   第11話


あれから椿お姉さんは
記憶を失う前にどういう風にあたしと出会ったか、とか
道明寺がどんなにバカか、とか。

色んな話をマシンガンのように話してくれて、
あたしがベッドにもぐりこんだ時には
もう日が昇ろうとしていた…。

あたしも楽しくてついついあんな時間まで起きてたけど
今日学校が休みで本当に良かったと思う。


目が覚めた時はもうお昼で…。
起き上がったところでドアがノックされて
タマさんが入ってきた。

「つくし、起きたかい?」
「あ、はい!すいません遅くまで…」あたしが頭を下げると
「いいんだよ。どうせお嬢様に付き合っていたんだろう?
 ここの姉弟は猛獣並みに体力があるからねぇ…」
とタマさんは笑ってくれた。

「でも楽しかったです。お姉さんに聞きました。
 あたしここで使用人してたんですよね?」
そう聞くと、あぁ。そうだよ。とうなずくタマさん。

「あたし、また使用人のお仕事出来たりしませんか?」
そう言うと、
「ダメだね。あんたは怪我人だ。
 そんな事させようものならこのあたしが叱られちまうよ」

「でも…」
やっぱり何もしないでただお世話になるのは気が引けて
納得できないあたしにタマさんはニヤりと笑う。
「そんなにやりたいならあんたでもできる
 仕事が1つだけ、なくもないんだけどねぇ……」
「え!やりますやります!」
そう言って食いつくあたし。

「本当かい? 坊っちゃんは寝起きがとにかく悪くてねぇ…。
 使用人も誰もやりたがらなくて困り果ててるんだよ。
 そうかいそうかい。あんたがやってくれるかい…」
フォッフォッフォっと笑いながら出て行こうとするタマさんに
あたしは慌ててすがりつく。

「ちょっ…!それは無理です!
 使用人のみなさんが出来ない事をあたしにさせるなんて…」
「何言ってるんだい。 あんたが使用人してた時は
 坊っちゃん専用として働いていたんだから
 朝起こすのだってあんたがやってたんだよ。」

「坊っちゃん…専用……?」

引き攣るあたしの肩をポンと叩いて、
「とにかく明日から朝食までに坊っちゃんを起こして
 2人でダイニングに来るのがあんたの仕事だよ。頼んだからね…」
それだけ言うと楽しそうにタマさんは出て行った…。

坊っちゃん専用って何よそれ。
なんかすごくいやらしいんだけど。
あいつ…職権乱用して変な事してないでしょうね…?

でも…。
やるって言ったのはあたしだし…
今さらタマさんが撤回してくれるとも思えない…。

その後、邸の中で出会った使用人の方に
道明寺を起こす方法を聞いてみたが…

誰に聞いてもとりあえず最初に
「ありがとうございます!」と感謝され、
いつもは基本的に男性がやるとか…
機嫌が悪いと殴りかかってくる事もあるとか

とりあえずライオンでも起こすと思って
取りかかった方がいいらしい…。

…死ぬよ?普通ライオンなんて起こしたら死ぬよ?

でもあたしの記憶にない昔のあたしは
そんな使用人のみなさんが驚くほど
自然に起こしていたとも言う。

あたし、どうやってライオンなんか起こしてたっていうのよ。

はぁぁぁぁ……
明日が来なければいいのに、と願うあたしだった。





☆業務連絡☆
昨日拍手コメを頂いた、も★★★様へ。
第10話の記事コメントにて
お返事させていただきましたのでご確認下さいませ♪
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