Say “I love you”

「バカだろ。お前…」
「どうしてすぐに返事してやらなかったんだよ」
「牧野も告ればいいだけでしょ?」

みんなの言ってる事はもっともだ。
あたしだってこの妙な状況から早く抜け出したい。


『Say “I love you”』   ~Blunt 番外編~


「信じてもらえなかったって言うけどさ。
 牧野はどんな風に司に好きって言ったの?」
呆れ果てて勝手にしろ、とため息をついた2人の横で
花沢類が首をかしげる。

「んー…。あ、愛してんぞって言うから
 あたしも道明寺の事好きだよって答えたんだけど…」
顔が真っ赤になるのを自覚しながらも
話を聞いてくれる花沢類に答えれば

「ばかっ。そこはお前も愛してるって言わなきゃだろう」
と美作さんに額をピンと弾かれる。
「あ…あ…愛、してる、なんてそんな…」
限界だとばかりに顔を手で覆うと

「あ?お前は司を愛してねぇのか?
 LikeとLoveじゃ意味が全然違ぇんだぞ?」
と西門さんにその手を掴まれ睨まれる。

「ちがっ…そうじゃないけど…。
 あたしにはそんなのハードル高すぎるよっ」
西門さんが言ってる事がわからないわけじゃないけど
面と向かって道明寺に「愛してる」だなんて
恋愛初心者のあたしにどうやって言えと言うのか…

「……だったら牧野が言える言葉で伝えればいいじゃん」
花沢類の言葉にみんなが振り返る。

「別に愛してるだけが告白の言葉じゃないでしょ。
 要は司に想いが伝わればいいんだからさ?
 無理して言った言葉じゃ、あいつの事だから
 今度は俺たちに罰ゲームか何かで言わされてるって思いかねないよ」
そう言ってほんとバカだからね、とクスクス笑う。




家に帰ってきてからも道明寺の事を考える。

「愛してる」はやっぱり言えそうにないけど
自分の言葉でいいなら、ちゃんと伝えられるかもしれない。

それに道明寺に言われたから答えるんじゃなくて
ちゃんとあたしから真剣に言えば伝わるよね?

__あ。
なんか今なら言える気がする。

言えそうな雰囲気のまま突っ走らなきゃ
明日にはまたこの勇気が萎んでしまうかもしれない。

思い立ったが吉日。即行動!
行け!つくし!!

そう思って時計を見てみると19時。
道明寺…まだ仕事かな…。

道明寺の番号を呼び出したケータイを手に
発信を押すかどうか悩みながらも
勢いに任せてタップする。



その後、あたしの家まで迎えに来てくれた
道明寺の車に乗り込みマンションにお邪魔した。

とりあえず気持ちを落ち着かせようと
珈琲を入れさせてもらったものの
あたしの心臓は今にも破裂しそうなほどバクバクと音を立てていて
そんなあたしの様子を伺うように黙ってる道明寺にも
この音が聞こえてるんじゃないかと思うくらいだ。

どう言おうか、とか
そもそもホントに言えるのか、とか
頭の中のグルグルを表すように
手元は珈琲をずっとスプーンで混ぜ続けてる。

でも自分から会いたいと言っておいて
いつまでも黙ってちゃ、また道明寺を不安にさせるかもしれない。

……よしっ。女は度胸だっ!
そう心の中で自分を叱咤して混ぜすぎた珈琲を一口飲んだ。

「前に告白されても付き合うのは待てって言ったでしょ?
 あれって…まだ有効、なの?まだ付き合っちゃダメ?」
そもそもこの言葉に道明寺自身も含まれるのかはわかんないけど。

あたしの言葉に道明寺は
付き合いたいのか、と聞いてくるから素直にコクンと頷いたら
やっぱりあたしが道明寺を好きだとは
思ってないらしく、傷ついたような表情で顔を伏せてしまった。

このままじゃちゃんと目を見て話せない気がして
立ち上がって道明寺のそばまで歩いて行く。

するとゆっくり顔を上げた道明寺はすごく不安そうで…。
こんな顔をさせてるのが自分だと思うと胸が痛い。

言わなきゃ。…ちゃんと「好き」だって。

勇気を体にため込むように息を吸って、
落ち着いて言えるようにゆっくり吐いて。

「あたしは道明寺が好きです。
 良かったらあたしと付き合って下さい!!」
そう言いながら気がついたら
自然とどこかのお見合い番組よろしく手を差し出していた。

だけど道明寺からの返事が返ってこなくて
そっと様子を伺うと完全にフリーズしていた。

その姿に、また失敗したのかと不安になって
放心状態の顔の前で手をブンブン振ってみると
立ち上がった道明寺にゆっくりと抱きしめられた。

遠慮がちにまわされる腕がなんだか愛しくて
自分も同じように腕をまわしてみると、突然道明寺の腕の力が強くなる。

突然すぎて顔を道明寺の胸に埋める形になったあたしは
息ができなくて背中をトントン叩きながら
苦しいと声にならない声を出して助けを求めた。

解放されようやく酸素を吸えたとホッとしてると
「お前…オレの事が好きだったのか?」
とまだ信じきれてないと言った顔をする道明寺にコクンと頷く。

どうやら道明寺は
あたしに好かれるどころか嫌われていると思ってたらしい。

なんでよ!とツッコみたいところだけど
あたしだって道明寺が告白してくれるまでは
ただの清掃スタッフだと思ってたんだからお互い様なのかもしれない。

最初は出会いも相性も最悪だと思ってた道明寺。

だけど結局似た者同士で
お互いの想いを確認するだけでこんなに時間もかかっちゃったけど
きっとこの時間はあたし達には必要だった時間。

いつかはあたしも「好き」じゃなくて
恥ずかしがらずに「愛してる」って言えるように頑張るからさ。
出来れば道明寺だってこれからも言葉で伝えて欲しい。

だって、鈍いあたし達にはストレートな言葉が必要でしょ?



~ fin ~



★あとがき★

本編だけだと
なんとなくラストになって
いきなりつくしが暴走した感があったので(-ω-;)
補足的な番外編を…と。

F3に呆れられながらもなんだかんだのせられて
暴走したんです、はい。
って、あれ?結局暴走はしたのに変わりはないのか(笑)

告白の返事はわかってるんだから
こんなに緊張しなくてもいいと思うんですが
まぁ、そこはつくしなので(^^;)

この2人はほんと鈍くて不器用でした。

まぁ、両思いだとわかった途端に
自信満々になった坊っちゃんは
いつもの傲慢でオレ様に豹変するのでは…
なんても思ってますが(笑)

次の司はそういう所も出せれば、なんて思いますが
記憶喪失ですからねぇ…どうなる事やら(--;)

まだそっちも全然書けてなくてストックも少ないのに
西田さんは西田さんで
「早く私の苦労を皆さまにお伝えしたいのですが」
とか言って迫ってくるし(笑)

そんなわけで
しばらく妄想畑で遊んできま~す(笑)

こんな私のくだらぬ妄想ですが
皆さまにはお話を少しでも楽しんで頂けていると嬉しいです(*^^*)


管理人 koma




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悠★様

はい~♪お互い妄想を楽しみましょう(*^^*)

記憶喪失ネタ…何回やるんだって感じですが
「I miss…」も楽しんで頂けますように(^^)
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