かくれんぼ 〈総二郎×サラ〉

★このお話はCP〈総二郎×サラ〉です。苦手な方、ご注意くださいませ★



幼馴染だったサラと高校から付きあって
大学に入ったのを期に同棲を始めて3年。

あきらと飲んでるうちに
つい遅くなって気が付けば朝帰りになっちまった。


『かくれんぼ』   〈総二郎×サラ〉


水を飲もうと開けた冷蔵庫の中には
昨日サラが作ったんだろう夕食が1人分綺麗にラップしてあった。

「ハンバーグ作ってくれてたのか…」

俺の好物だ。
サラは何かの日には必ずコレを作ってくれる。

「……やべぇ。」
そのハンバーグの皿に手を伸ばしかけて
漸く昨日がサラと付き合った記念日だった事を思い出した。

確か2週間前くらいに
付き合って5年記念日だから
2人で一緒に過ごしたいとはしゃぐサラに
絶対早く帰ってくるって約束しなかったか?俺。


「……ジロー?帰ったの?」

後ろから声がして振り返ってみれば
休日の朝、7時前だと言うのに
寝起きにしてはしっかり着替えも済ませたサラの姿。

「あ、あぁ…。あの、さ…」
「いいよ。別に。またあきら君と飲んでたんでしょ?」
怒るでもなく、まるで普通の会話のように話すサラに
俺の心臓は早鐘を打って警鐘を鳴らす。

「あぁ…その、悪かった」
サラに近寄って抱き寄せようとした腕はスッと避けられる。

その瞬間。嫌な予感は確信に変わる。

「…ごめん。あたしもう疲れちゃった」
俯いているサラの表情が見えない。

「サラ…悪かった!
 今日休みだろ?1日遅れたけど…今から記念日しようぜ?な?」
手を合わせて頭を下げる。

「……記念日は昨日だったんだよ?」
ポツリと呟いたサラは走って玄関から出て行ってしまった。


髪をグシャグシャと掻きながらその場に座り込む。

こんな事になったのは1度や2度じゃない。
ついつい飲んでるうちに連絡すんのも忘れて朝帰り。

頬を膨らましながら「いい加減にしろ!」って怒るだけの時もあれば
今日みたいにそのタイミングが悪くて喧嘩になる事だってある

だけど…

「…疲れた、なんて初めて言われたな」
どうせ今追いかけたって、すんなり帰って来ねぇ事くらいわかってる。

「……クソッ!」
それでもじっとしてるよりはマシだと
さっき帰ってきたばかりのマンションを飛び出した。

エントランスを出て左右を見渡すもサラの姿はない。
「どこ行ったんだ、あいつ…」

とりあえずサラに電話をかけてみるが
やっぱり応答ナシ。

情けない事に俺は一度も
自分でサラを見つけ出せた事がねぇ。

探し回って、見つからなくて困り果てた頃に
怒りが治まったサラから迎えに来いと連絡が入る。

でも…

『あたしもう疲れちゃった』

今回は自分で見つけださねぇと
サラは2度と帰って来ない気がする。

あいつがこういう時どこに逃げてんのか
検討もつかねぇが、とにかく探すしかねぇか。

休日のこんな時間に開いてる店なんて
そう多くねぇハズだとカフェなんかを片っ端から覗いたり
今までサラに言われて迎えに行った場所も全部まわったがハズレ。

オールの後にこれだけ走りまわれば
流石の俺でも息切れはするわ、汗だくだわで…。
「ハッ…ダセェな」

好きな女の逃げ場所すらわかんねぇなんて
マジでダセェ。

もっとちゃんと考えろ、俺。
サラが行きそうな所…。
逃げ場所、隠れる所……。

隠れる…?……あそこか?
いや、まさか。いくらなんでもあそこは…。

あり得ねぇ。そう思うのにどうしてだが体は動いて
思い当った場所に走っていた。



「まぁ…総二郎さんまで。
 何です2人してこんな朝早く…
 帰ってくるなら連絡くらいして下さいな…。」
久々に邸に帰って来た俺に声をかけてきたのはお袋。

「サラ…やっぱりここに来てるんですね?」
「えぇ。先ほどお見えになりましたわよ」
お袋との会話もそこそこに俺は土蔵に向かう。

ギィ…、と相変わらず鈍い音を立てて開いた扉。
立てかけられた古い階段をそっと上って行けば
そこにサラがいた。

「……泣くなよ。俺が悪かったから」
後ろからそっと抱きしめる。
「…よくここがわかったね?
 今日はほんとに見つからない自信あったのにな。
 かくれんぼの連勝記録がストップしちゃった…」
頬を膨らませながら真っ赤な瞳で俺を睨みつけるサラ。
「まさか俺の実家に逃げ込むとは半信半疑だったけどな」
深く息を吐き出しながらサラの肩に顔をうずめる。

するとサラが俺の髪を触って
「汗かいてる…。走ってきたの?」
「あぁ…。あちこち走り回ってもうクタクタ…
 まぁ俺が悪ぃんだから、しょうがねぇけどな」
「…かくれんぼ負けちゃったし
 その必死さに免じて許してあげる」
そう言いながら俺の頭を小さな手でポンポンと叩く感触に
漸くホッと胸をなでおろした。


「そだ。せっかく邸に来たし、久々に茶でも点ててやるよ」
「え~?いつもは面倒くさがるくせに。優しさがわざとらしー」
そう言ってケラケラ笑うサラの手を取って
「いいだろ、別に。今は優しくしてー気分なんだよっ」
ムッとしながら茶室に向かう。

きっとまたこの先も性懲りもなくサラを怒らせては
かくれんぼして平謝って、許しを請うんだろうな俺は。

そんなどうしようもない男だけど
俺にはお前しかいねぇって事はちゃんとわかってっから。


お前も俺を許し続けてくれよ…?



~ fin ~



★あとがき★

原作の「いちごいちえ物語」で
2人がすれ違わずに付き合っていたとしたら…。

総ちゃんは結構だらしない彼氏だったのでは、と( ̄∇ ̄;)
そしてそれをなんだかんだ許し続けるサラちゃん。
そんなカップルなのではないかなーっと。

隠れ場所は土蔵にしようかビルの屋上にしようか
迷った挙句、あり得なさそうな方にしました。

なんとなく「リミット」以来
私の中では〈総二郎×優紀〉が王道化してるので
どんな風になるのかと思ってましたが
この総ちゃんは優紀ちゃん相手だと
書けなかったと思うので結構楽しかったです(^^)

アンケートでも優紀ちゃんが
圧倒的な人気を勝ち取っていたので
どれだけの方が読んで下さるのかドキドキではございますが

〈総×サラ〉OK派の皆様が楽しんで頂けていれば幸いです♪


管理人 koma




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ka★★★様

おぉぉっ!まさか読んで頂けるとはっ!!
優紀ちゃん派にも関わらず、
読んで頂いてありがとうございます。

大丈夫でしたか?あぁ、よかったぁ…。
アンケート投票の結果を見る限りでは
かなり少数派の方のためのお話のつもりでしたが
優紀ちゃん派の方にそう言って頂けると嬉しいです。

優紀ちゃんが相手の時とはまた違う
総ちゃんのキャラも私は書いてて楽しかったです♪

幼馴染同士のカップルって憧れます♡
でも次は優紀ちゃんにしておかないと
優紀ちゃん派が拗ねちゃいますよね(^^)?
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