Blunt 26
牧野を連れて行く総二郎に
「お前はついて来るな」と言われ、
「申し訳ありませんが本日はまだお帰り頂けません」
と西田にまで言われて渋々残ったオレ。
『Blunt』 第26話
牧野に告ってからと言うもの
オレは猛アタックの日々だ。
でも悪くねぇな。
もともと我慢なんて言葉は知らねぇんだ。
思った事をそのまま言える今の方がいい。
もっと早くこうすりゃよかった。
あいつがいる時間はあいつに集中できるように
それまでに仕事も出来るだけ片づける。
「牧野さんがお休みの日もそれくらいやる気があると助かります」
なんて西田には言われるが
そんなの牧野がいるあからやる気が出るに決まってんだろ。
出来る事ならあいつをオレの秘書にしてぇくらいだ!
あいつらが出て行って、2人になった執務室。
「……まさかと思うが。
西田もあいつの好きな奴が誰か知ってんのか?」
オレの言葉にしばらく黙っていたが
「…直接お伺いしたわけではありませんが
大体の察しはついております。わかりやすい方ですから」
と答える。
西田も知ってる奴なのか…?
「お前…和也の事は知ってんだっけか?」
「牧野さんの幼馴染の方ですね。一度通用口でお会いしてます」
っつー事は
あいつら3人か、和也の4人があいつの好きな奴なのか…?
いや、でもあいつらは牧野の好きな奴が誰か知ってるわけだから…
やっぱり和也って事になんのか。
オレがそんな事を考えていると
「はぁ…」
と西田がため息をつく。
「なんだよ」
「もう1人、お忘れになってる方がいるのでは、と思いまして」
なんて言う西田。
…もう1人?
オレら共通の知り合いの男なんて…
「…まさか、お前じゃねぇよな?」
そういや、あいつ最初の頃から西田には懐いてなかったか?
西田に魅力的とか言われた時も喜んでたしよ…。
いや、でもまさか…
こんな親父がオレのライバルなのかとジトっと睨んでみると
「……ハァ。相変わらず鈍感でいらっしゃる…」
そう答えると西田は部屋を出て行く。
鈍感って何がだよ。
自分の気持ちにだってちゃんと気づいてんだろ。
あぁ、そうか。鈍感なのはあいつか。
これだけストレートに好きだっつってんのに
こないだだって
『あたしも道明寺が好き』
だなんて簡単に言いやがって。
そういう意味じゃねぇってわかってても
心臓が飛び跳ねたっつーの。
オレはあいつを愛してんだよ。
あいつが思うような好きじゃねぇ。
ま、それでも。
一時は顔も見たくねぇほど嫌われてたんだ。
あいつがちゃんとオレの気持ちを知っていてくれて
たとえ意味は違うと言っても好きだと思ってくれてる。
今はそれだけでも十分進歩だ。
しかし…好きな奴って誰なんだよ。
仮に和也だとしたらだ。
どうにかしねぇと、今の所あいつと両想いって事になる。
いつかもこのオレ相手に堂々と自分の意見を言ってきた。
見た目は頼りなさそうだが、あいつは芯のある男だ。
牧野の気持ちに気付いちまったら引きさがったりしねぇだろう。
そして牧野も頑固で一途だ。
付き合っちまったりしたら、オレの入る隙なんてもう残らねぇ。
そんな事を考えてるだけで1人で焦って
さっきまで一緒だったのにもう会いたくなってくる。
「はぁぁぁ…」
ため息を1つついて
目の前の書類に手をつけた。
いつも応援ありがとうございます♡
「お前はついて来るな」と言われ、
「申し訳ありませんが本日はまだお帰り頂けません」
と西田にまで言われて渋々残ったオレ。
『Blunt』 第26話
牧野に告ってからと言うもの
オレは猛アタックの日々だ。
でも悪くねぇな。
もともと我慢なんて言葉は知らねぇんだ。
思った事をそのまま言える今の方がいい。
もっと早くこうすりゃよかった。
あいつがいる時間はあいつに集中できるように
それまでに仕事も出来るだけ片づける。
「牧野さんがお休みの日もそれくらいやる気があると助かります」
なんて西田には言われるが
そんなの牧野がいるあからやる気が出るに決まってんだろ。
出来る事ならあいつをオレの秘書にしてぇくらいだ!
あいつらが出て行って、2人になった執務室。
「……まさかと思うが。
西田もあいつの好きな奴が誰か知ってんのか?」
オレの言葉にしばらく黙っていたが
「…直接お伺いしたわけではありませんが
大体の察しはついております。わかりやすい方ですから」
と答える。
西田も知ってる奴なのか…?
「お前…和也の事は知ってんだっけか?」
「牧野さんの幼馴染の方ですね。一度通用口でお会いしてます」
っつー事は
あいつら3人か、和也の4人があいつの好きな奴なのか…?
いや、でもあいつらは牧野の好きな奴が誰か知ってるわけだから…
やっぱり和也って事になんのか。
オレがそんな事を考えていると
「はぁ…」
と西田がため息をつく。
「なんだよ」
「もう1人、お忘れになってる方がいるのでは、と思いまして」
なんて言う西田。
…もう1人?
オレら共通の知り合いの男なんて…
「…まさか、お前じゃねぇよな?」
そういや、あいつ最初の頃から西田には懐いてなかったか?
西田に魅力的とか言われた時も喜んでたしよ…。
いや、でもまさか…
こんな親父がオレのライバルなのかとジトっと睨んでみると
「……ハァ。相変わらず鈍感でいらっしゃる…」
そう答えると西田は部屋を出て行く。
鈍感って何がだよ。
自分の気持ちにだってちゃんと気づいてんだろ。
あぁ、そうか。鈍感なのはあいつか。
これだけストレートに好きだっつってんのに
こないだだって
『あたしも道明寺が好き』
だなんて簡単に言いやがって。
そういう意味じゃねぇってわかってても
心臓が飛び跳ねたっつーの。
オレはあいつを愛してんだよ。
あいつが思うような好きじゃねぇ。
ま、それでも。
一時は顔も見たくねぇほど嫌われてたんだ。
あいつがちゃんとオレの気持ちを知っていてくれて
たとえ意味は違うと言っても好きだと思ってくれてる。
今はそれだけでも十分進歩だ。
しかし…好きな奴って誰なんだよ。
仮に和也だとしたらだ。
どうにかしねぇと、今の所あいつと両想いって事になる。
いつかもこのオレ相手に堂々と自分の意見を言ってきた。
見た目は頼りなさそうだが、あいつは芯のある男だ。
牧野の気持ちに気付いちまったら引きさがったりしねぇだろう。
そして牧野も頑固で一途だ。
付き合っちまったりしたら、オレの入る隙なんてもう残らねぇ。
そんな事を考えてるだけで1人で焦って
さっきまで一緒だったのにもう会いたくなってくる。
「はぁぁぁ…」
ため息を1つついて
目の前の書類に手をつけた。
いつも応援ありがとうございます♡