Blunt 11

「クシュンッ……クシュンッ
 あれっ…おかしいな…ハッ…ハックシュン!」

窓を拭きながら
牧野がくしゃみを連発させていた。


『Blunt』   第11話


「あ。止まった…」
鼻をこすっていた牧野はくしゃみがとまってホッとしている。

「どこかに牧野さんの噂をされてる方がいるのでは?」
そう言葉をかけたのはオレの横にいた西田。

「へ?噂ですか?悪いのだったら嫌だなぁ…」
そう言って首をかしげるこいつに
「一に褒められ、二にふられ、三に惚れられ、四に風邪。
 そう言いますから、今のは3回だったので
 どなたかに好意を寄せられてるのかもしれませんね?」
と西田。
「えぇ~?まさかぁ。あり得ませんよ」
と牧野はケラケラと笑いだす。

「そんな事はないと思いますよ。
 私から見ても牧野さんは十分魅力的な女性です」
よくもまぁ、そんなセリフを眉ひとつ動かさずに言えるもんだと
呆れるやら感心するやら、そんな感じで西田に視線を送る。

「ふふっ。お世辞でも嬉しいです。
 でも西田さんに言われると自信つくなぁ…」
と嬉しそうに話すこいつ。

「けっ。こんな親父に褒められて嬉しいとかよく言うな?」
オレの言葉に、さっきまでの顔をひっこめて
ムッとした顔をオレに向ける牧野。

「はいはい。どうせ悲しい女ですよ~っだ」
とべーっと舌を出してきやがる。

こいつのどこが魅力的なんだよ。
可愛くねぇったらありゃしねぇーっつうの。

「…だったらオレらが褒めてやろうか?」
そう言って入ってきたのはあいつら3人。

「美作さん、西門さん、花沢類っ。こんにちは」
あいつらにニコッと笑って挨拶をする牧野。

「…今日は何しに来たんだよ?」
オレが睨みつけると

「ん?類が牧野と飯行くって言うからよ
 オレらも一緒に行こうと思ってお迎えにあがったワケ」
とあきら。
「もう終わるんだろ?」
と総二郎。
「終わってなくてもいいよ。行こう?牧野」
と類。
こいつらはオレを無視するように牧野を囲んでいる。

「え?約束までまだずいぶん時間あるんだけど。
 ん~…あと20分くらいで終わるからもう少し待ってて?」
牧野がそう言うと
「え~…。じゃあ抹茶ラテ」
「俺、珈琲ね」
「オレも一緒でいいや」
と3人でにっこり。

「……専務、いつもの時間より少し早いけどどうしましょう?」
と3人の隙間から顔を出すこいつ。
「…かまわねぇよ。オレはいつものでいい」
「はーい。あ、西田さんはどうします?」
牧野のその言葉に西田が躊躇う。
「入れてもらえば?」
オレが言うとペコッと頭をさげて
「では、私も珈琲をお願いします」

全員の分を聞き終えると仮眠室に向かった牧野。
こいつらはいつの間にか勝手にソファに座っている。

オレもソファに腰を落としながら
「…ったく。ここは喫茶店じゃねぇぞ?」
とため息をつくと
「その辺の喫茶店より美味いよ」
「そうそう。なんか飲みたくなるんだよな」
「俺のオフィスにも掃除に来てもらおうかな…」
とこいつらは悪びれる事なく言ってのける。

その後すっかりこいつらの好みも熟知しちまってる牧野が
注文通りに持ってきた飲み物をそれぞれ満足気に飲む。


「ではお疲れ様でした」
「はい、ありがとうございました。
 明日もよろしくお願いします」
いつもの挨拶をしてる牧野と西田の横で

「司は行かないの?」
と類。
「あ?行かねーよ。仕事も残ってるし」
そう言うと
「あっそ?」とあっさり引き下がって4人で出て行った。


残されたオレと西田。
西田が何か言いたげにオレを見る。

「…なんだよ」
「完全に出遅れてしまってますね」
「だから何がだよ」

「先ほど話してて思ったのですが
 他のお三人は名前で呼ばれ、話し口調も柔らかいのに
 専務だけ専務と呼ばれ敬語で話されてますので…」
「あ?それの何が問題なんだよ」
「……いえ。ただ専務がこんなに鈍感だとは誤算でございました…」
と西田がコホンと咳をして出て行く。

オレはあいつにとって専務で雇い主だ。
専務と呼んで敬語で話す事に何の疑問があるってんだ。

それに鈍感って何にだよ。

オレは西田の言ってる事が全然理解できなかった。





いつも応援ありがとうございます♡

★西田さん、もうハッキリ言ってやってよ。書きながらだんだんイラついてます(笑)
  そんな中たくさんの拍手をありがとうございます。励みになってます(*-ω人)アリガトウ★
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

花団で、鈍感と言えば、つくしの専売特許だったはずなのに、このお話は、坊ちゃんが鈍感なのね~
ずいぶん出遅れましたよ! いいの? 大丈夫なの?
どうなっていくのか、楽しみ~

チビ★★★マ様

もう好きって言ってないだけじゃん?って感じなんですけどね。
本人はあくまでも無意識なんです、コレ。

ふふ。ほんと喫茶店ですよね。
専務の執務室がこれってこの会社大丈夫かよって心配です(笑)
ま、そこはkomaの世界なので設定もゆるゆるって事で♪

つくしが来なくなったら?
どうなるんでしょうねー。楽しみにしててください(^皿^)

JUJU様

はい~。後ろから頭殴りたくなるほど鈍感なんです(^^;)

F3とはご飯も食べに行くし、きっと番号交換だってするんでしょう。
坊っちゃん…はきっと知りませんね。
最初に調べたデータとしては持ってるでしょうけど(^^)

この出遅れ感…大丈夫なんでしょうか?
F3がその気なら坊っちゃんに勝ち目はありません(笑)
プロフィール

koma

Author:koma
管理人komaの
くだらない妄想の世界へ
ようこそいらっしゃいました。

基本テイストとしては
ラブコメ風味の
ゆる~いつかつく道を
突っ走っております。

ご覧頂きありがとうございます♪
*カウンター*
 
*現在の閲覧者数*
komaの呟き。
毎日、毎日
あっついですねぇ(>_<)
 
皆さまも
体調崩されませんように…
 
ご自愛くださいませm(_ _)m
 
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
素敵サイト様
*素敵なイラストなど♪* 管理人 まま様

*二次が生んだ二次作家様*
管理人 aoi様

*CP自在のファンタジスタ* 管理人 asuhana様

*イケメンイラスト&二次小説*
管理人 やこ様

*長編大作の巨匠様* 管理人 こ茶子様

*胸きゅん♡つかつく* 管理人 Happyending様

*カッコ可愛いつくしちゃん*
管理人 四葉様

*切なくも甘いつかつく*
管理人 きぃ様

*シビれるッ!つかつく♪*
管理人 lemmmon様

*とにかく司を愛する作家様*
管理人 蘭丸様
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる