夢の続き 4

「ふぅぅぅ…」

やべぇ…。マジで危なかった…。
冷水を浴びながら深いため息をつく。


『夢の続き』   第4話


部屋に戻るとあいつは気持ちよさそうに眠っていた。

ベッドに腰掛けて髪を撫でると
まるでもっとしろと言うみたいに
オレの方に寝返りを打って幸せそうにしてやがる。

……たった3杯でコレかよ。

こいつ、他のヤローがいる時に飲んでねぇだろうな?
どんだけ危なかったしいんだよ。
マジで気が気じゃねぇ。

「あんなのヤラれちまっても、文句言えねんだぞ?」
そう言って額を軽く弾くと隣に潜り込んで抱き寄せて眠る。




「…かさ。…ねぇ…司ってば!」
翌朝、あいつの声と乱暴に叩いてきやがる感覚で目が覚める。
「…んだよ?」
オレを叩くこいつの腕を掴むと
そのまま引っ張って抱きしめてやれば

「ちょっ!…待って待って!!」
予想通り焦って暴れ出すこいつ。

ククッと笑いながら髪にキスを何度か落としてから
腕をほどいてやる。

「…お前は朝から元気だな」
「もうっ。あんたこそ朝から何考えてんのよっ」
真っ赤になって乱れた髪を直して怒ってやがる。

「…ところで牧野。昨日の記憶はあんのか?」
オレが聞くとギクッと肩をならして
「あ…あるよ。一応…」
と気まずそうに視線をそらす。

「お前、外で飲むの禁止な。
 付き合いだとしても1杯にしとけ」

「な、なんであんたにそんな事…」
「言われるような覚えはあるんだろ?」
文句を遮って睨んでやると

「……わ、わかった。気を付ける」
「気を付けるんじゃねぇ。禁止だっつってんだろ。
 どうしても飲みてぇならオレが付き合ってやる」
そう言って枕元に置いていたケータイを取ってこいつに渡す。

「オレの番号、登録しとけ」
牧野はケータイを受け取ったものの躊躇っていたが
しばらくすると、小さくため息をついて
オレのケータイを操作して自分のケータイを鳴らし
黙ってオレにケータイを返してくる。



3日後。
総二郎たちと飲む事になって
牧野に偶然会った事を話した。
「あれから8年か…。近いうちにまた集まろうとは
 思ってたけどよ。まさかその前に偶然再会するとはな…」
とあきら。
「で?ナンパするってことは
 結局お前は牧野を諦めてねぇって事か?」
と総二郎。

「ったりめーだろ。
 …あと別にナンパしたわけじゃねぇよ」
「…でも牧野にとってはナンパと一緒じゃない?
 お前の事忘れたままなんでしょ?」
クスクスと笑いながら類。

「そうだな。
 お前にとっては8年ぶりに会う愛しの牧野でも
 あいつにとってはナンパで声かけてきた司クンだな」
と総二郎とあきらまでゲラゲラ笑いやがる。

そしてそのままこの2人は
「でも司にしては
 その日のうちにベッドインなんて上出来じゃねぇの?」
「あぁ。牧野も鉄パンのくせに思い切ったよな?」
「長かったよなぁ…ここまで」
「あぁ…経緯はどうあれ。お兄さんは嬉しいぞ」
とワザとらしく泣くマネまでしやがる。

「……ねーよ」
「あ?聞こえねぇよ」
「だからっ。ヤってねぇっつってんだろ!」

「「ハァ!?」」
オレの言葉に2人の顔が驚愕に染まる。

「…そんなつもりで誘ったんじゃねぇんだよ。
 あいつの気持ちがオレにねぇのに
 ヤったってそんなの虚しいだけだろうがっ」
不貞腐れて言うオレの隣で

「その状況でヤってねぇとかマジであり得えねぇよ…」
心底ガッカリしたように肩を落とすこいつら。
「うるせぇっ」
そう言って蹴りを入れるオレ。

そんなオレらを見て、
類は1人、面白そうにクスクス笑っていた。




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