Memorial Tree 1

★新連載です。たぶん短め。
  司の記憶喪失分岐で、1話から爆弾投下してます!
  サクサク進めてハピエン目指して頑張りますが
  更新もノロノロになりそうなので心臓の弱い方は
  完結後に一気読みをオススメしておきます(´。・д人)★





「…チッ。類のヤロー
 ガキじゃねぇんだ。時間くらい守れっつの」

社会人になった今でも
相変わらずのマイペースの幼なじみに毒つきながらも
結局は約束の場所とは違うそこへとこっちから足を運んだ。


『Memorial Tree』   第1話


本来であればとっくに仕事も終えてるはずの時間。
だが、まだその相手にさえ会えていない。

イタリア出張の最終日、
類と仕事をしてから飲みに行く予定だった。

しかし…
「も、申し訳ございません。
 専務は…その、手の放せない案件と言いましょうか…」
しどろもどろになる秘書を見れば
またフラフラと行方を晦ました事くらい聞かなくてもわかる。

「…はぁぁ。いい。
 大体検討つくから。こっちから行ってみるわ」
「申し訳ございません」
ペコペコと頭を下げながら見送ろうとする秘書を
片手で制するとそのまま花沢をあとにした。


着いたのはトスカーナのワイン畑。
ここは確かまだオレ達が大学生だった頃か、
別荘地にする計画を蹴って
類が個人的に買い取ったと聞いてからもう10年。

そろそろ葡萄が出来る頃じゃねぇ?

らしくもなく思い出に浸りながらも
ひとまず母屋のエントランスへ向かえば使用人が出迎える。
「司様、お久しゅうございます」
「あぁ。類は?来てんだろ?」

「えぇ。類様なら丘の方へ」
「サンキュ。行ってみる」

…ったく。
オレの時間がどれだけ貴重かわかってんのか。
ガキん頃からは考えられねぇが
今じゃオレも道明寺HDの副社長という立場にある。

相手が類じゃねぇなら花沢ごと潰してんぞ?
あれでよく専務が務まってんな。

呆れながらも
丘を登って行けば目的の姿を見つけ

いつまで経っても変わらない幼なじみに小さく息をつく。

「おい、類っ!
 いい加減にしろよ、テメー」
「あれ?司?」
こっちの苛立ちもシカトして
むしろどうしてここにいるんだとでも言いたげな視線をよこす。

「今日の15時っつっただろうが」
「……あぁ。それ今日だっけ?忘れてた」
どこまでもマイペースな類に
怒るだけこっちの時間と体力が無駄になると
深いため息をついて自身を宥める。

「…っつか、何だよこの木。
 ここに こんなのあったっけか?」
そう視線を向けたのは類が向かい合っていた小さな木。

ここに来るのもずいぶんと久しぶりだが
オレの記憶ではこんな木は植えられてなかった。

ここにある4本の木は
まだオレ達が初等部だった頃に植えられ
20年という年月で立派に育ち
中央にセッティングされたテーブルセットを
日差しから守っている。

そして
奥の2本の木の間に植えられた背の低い木。

別にどこに何を植えようが類の勝手だが
その奥に見えていた雄大な景色を
遮ってしまっているようにも感じてどうにも気になった。

「あぁ、これ?お墓だよ」
「…墓?」
思いがけない言葉に首をかしげる。

「うん。樹木葬がいいって本人の希望でさ。
 だったら景色もいいし、ここにしようと思って。
 少しの雨風くらいならオレ達の木で守ってあげられるしね?」
そう言って木を見つめる類の眼差しはどこまでも優しくて
そこに眠る人物がこの場所を譲るほどに
類にとって大事な存在だと察するに容易い。

足を進めて類の隣に立つと
その場にしゃがんで無言のまま手を合わせた。

すると
サァ~ッと心地よい風が吹く。

まるでここに眠る誰かが
何かを伝えようとしたかのような
そんな不思議な風だった。

「まさか あいつも司が
 手を合わせてくれるとは思ってなかったかもね。
 今頃きっとクシャミしてるよ。…ううん、絶対してるスゴイやつ」
ククッと可笑しそうに笑う類。

「あ?こいつはオレの事も知ってんのかよ?」
何気なく聞き返した言葉に
類は笑うのをやめて真剣な顔つきになり

「…知ってるよ。
 お前は忘れてるけど、お前にとっても大切な人だよ」
なんて意味のわかんねぇ事を言ったかと思うと

「…で?何だっけ?」
とこれ以上詮索されるのを拒むように話題を変えた。

ま。聞かれたくねぇなら
無理に聞こうとも思わねぇけどよ。

「あ?あぁ…って仕事だっつの!」
立ち上がって蹴りを1発入れると
「そうだったね。ごめんごめん」
クスクス笑ってから

「また来るね」
と葉を指でそっと撫でると
丘を降りて行く類に続いたオレ。

そんなオレたちを
また優しい風が包み込んだ。





いつも応援ありがとうございます♡

★…えへ。皆さん大丈夫ですか?
  表と裏、逆だろってツッコまれそうですが(笑)
  とりあえずこのまま行きますよ~(*´▽`*)★
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No title

ゲッ!読んじゃったよ…
爆弾あったね…
komaさんのあるある詐欺かと思って、行っちゃったよ〜(笑)
潜る?潜ったほうが良い?
更新頻度は、裏表どっちが?
返事によっては、潜ります!(笑)

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JUJU様

ゲッ!読んじゃった?

ここ読んじゃったらどうなんだろうな~?
とりあえず、サクサク進んで
目標は10話以内としてるので
次回か次々回くらいには
司君の記憶も戻して地獄に落とそうと思ってます。

別にはっきりネタバレしちゃってもいいんだけど
爆弾については…
ハピエンなのでそういう事です。(…でなんとなく伝わる?笑)

更新頻度は両方のんびりです。
一応表のお砂糖の役目もあるので
ほぼ同時進行で行こうかな…っと。

 

ふに★★★様

へへっ。
どうでしょうね~?
(なんてイジワル言ってみる。笑)

もちろんハピエン至上主義ですよ~♡
上手にふに★★★さんの予想を裏切れるか…
ドキドキしながら頑張ってみます( *´艸‘)♡

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ふぁ★★★★★★★様

ふふ~♪
koma Worldへようこそ(笑)

もちろんハピエンなんですけどね~。
誰のお墓なんでしょうね~(^皿^)?
(なんてまた心臓に負担をかけたらどうしよう。笑)

Siri誤爆ありますよね?
私もやりましたよ~。
何だか知らないけど勝手に「はい、なんでしょう?」って聞かれ
「Hey.Siri」なんて言ってね~って言ったら
「そうかなぁと思っていました」とか言われ(バカにしてんのか?)
隣でダンナのiphoneが「はい、なんでしょう?」と言い出す(笑)

ま。そんな事はさておき。
公開コメは勇気いりますよね~(^^;)
でもだからこそとても嬉しかったです♪ありがとうございます♡
今はゆるっと鍵コメもOKのままになってるかも…( *´艸`)

ハピエンのための筋書きも閃いたとか??
ふふっ♪予想は当たってますかね~(*^^*)?

えっ!?
大丈夫だったらコメしてくださいよ~!
次回に限りママさんは読み逃げ禁止です(←負けじと脅す。笑)
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