Rainy Day 24

道明寺がゆっくりと唇を離して
あたしを甘い顔して見つめてくる。

「…とりあえず戻るか。びしょ濡れだな」
そう言いいながらストレートになった髪をかきあげた。


『Rainy Day』   第24話



「ちゃんと風呂で温まれよ。マジで風邪ひくぞ」
そう言ってどこかに行こうとする道明寺を引き留める。
「え?あんたはどこに行くの??」
「オレは隣のコテージにいるから何かあったら呼べ。
 それとも何か?一緒に風呂入りてーの?」
とニヤっと笑うあいつ。
「バッ…バカ!そんなわけないでしょ!!」
焦るあたしをククッと笑いながら
隣のコテージに入って行ってしまった。



__ちゃぷん…。

お湯に浸かりながらあたしは
さっきまでの事が頭の中でぐるぐるまわってて
状況の変化についてけない。


『お前…今オレのいねぇ未来の事考えてんだろ』
心の中を見透かされたかと思った。

あの夜からついこの間まで
あいつのいない生活を送ってたのに
今さら再会しちゃって…
もう一度別れたら普通にできるのかな…って想像してた。


『で?どうだったよ。オレのいねぇ未来は』

つまんなかったよ。
あんたみたいな強烈な奴なんていないんだから。
ポッカリ心に穴が開いたみたいになるだろうなって。

昼間も地平線見ながら思ったみたいに
何もかもどうでもよくなって
あの大きな手を取れたらなって思ってた。


『自分に嘘ついて掴める幸せなんてたかが知れてるってモンだよ』

タマさん…。
本当にその通りでした。
あたしはどうやったって生きていける雑草だけど
あいつがいるといないとではやっぱり大きく違うみたいで。

だけどやっぱり自分は許せなくて…。
自分でもこの頑固頭には呆れながも、あいつに別れを告げた。


『自分を許せねぇって言うなら償えばいいだろ』

まさかそんな事、思いつきもしなかった…。

だけど…。
あの言葉に、なんだそっか。って納得した自分もいた。
ううん、違うな。あの言葉に救われたんだ。

道明寺が好きだって思う自分と、自分が許せないって自分。
その両方が無理せずに共存できる場所を
あいつはいとも簡単にあたしに教えてくれた。


単純で強引だけど、絶対にブレない。
ゴチャゴチャした中でも大切な事は見失わない。

あいつのあーいう所は憧れちゃうな…。


やっぱり…
結局は好きでたまんない…のかな。

……。

誰に聞かれたわけでもないのに
急に恥ずかしくなって顔をバシャバシャと洗う。

「……ダメだ。慣れない事考えてたら
 頭がクラクラしてきた…。のぼせる前に出なきゃ」


お風呂から上がってみると
「ありゃ…本降りになってきた…」

せっかくのリゾートが台無しだと思うほど
外は大荒れの天気で。

昨日までのあたしなら
まるであの日を思い出させるようなこんなどしゃ降りなら
もう徹夜決定だったかもしれない。



『お前のせいで雨の夜は眠れねぇ』

あいつも眠れなかったんだ…。

だからあの夜、会いたいなんて言ったの?
あんたもあたしがいたから眠れたの?



着替えを済ませて隣のコテージに向かう。
ノックをするとすぐにドアが開いた。

「牧野?どうした?」
首をかしげるあいつにあたしは言う。


「……雨の夜はそばにいなきゃいけないんでしょ?」




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