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SPECIAL THANKS 1

「バイバイ。道明寺…ありがとね」

道明寺があたしを忘れて1年。
大学卒業を機にあたしは
道明寺とは別の道を歩いて行くことを決めた。


『SPECIAL THANKS』   第1話


道明寺が刺されたのは
4年の約束を守って帰国したその日だった。

宣言通りの4年での帰国に
婚約か、結婚かと殺到するマスコミに紛れた
財閥に恨みのある男に刺された道明寺は
3日後に目を覚ました時には

「おかえり」も「ただいま」も言えないままに
あたしの事だけを忘れてしまっていた。

F3も、滋さんも桜子も。
何度もあたしが道明寺の恋人で
日本に帰ってきたのは迎えに来るためだったと
しつこいくらいに説明をしてくれてたけれど

まるで赤札を貼っていた頃のような
昏い瞳をしている道明寺は信じようとせず
あたしを拒絶し続けた。

半年経った頃に
会う度に記憶にない女を“彼女”だと言い続けられ
いい加減うんざりだといった様子の道明寺に
1度だけ話しかけられた事があった。

「本当にお前がオレの大事な女だったとしたら…
 どうしてオレはお前の事だけを忘れたんだ?
 あいつらが嘘を言ってるとも思えねぇし思いたくもねぇ。
 教えてくれよ。どうしてオレはお前を忘れた?
 そんなに大事だったなら…どうしてお前を思い出せねぇ?」
そう言った道明寺は
とても苦しそうで、あたしは何も答えられなかった。

きっとあれが
あたし達の恋が終わった瞬間だったと思う。

どうして忘れたかはあたしにもわからない。
でも…たとえ忘れていたとしても
どうしてあたしを好きになれないのかは……。

そう思ったのは道明寺もきっと同じだったんだろう。

それから道明寺は
あたしの事をみんなも上手く騙して
取り入っている金目当ての女だと
位置付けたようで拒絶はより強い物になった。

記憶を失う前の道明寺が
「就職するなら道明寺以外は認めねぇぞ。
 他に就職したって会社ごと買い取ってやるからな」
なんて言い出した事もあって
コネ入社だけは嫌だと必死に勉強して
なんとかもぎ取った内定もあっさりと取り消してきた。

それを知った類や美作さんは
「うちに入ればいいよ」
なんて言ってくれたけれど
「ううん。そんな事したら
 またあたしが汚い手を使って取り入ったって思うよ。
 あいつ友達少ないんだからみんなはそばにいてあげて?
 大丈夫。あたしはどこでだって生きていける雑草だから」
と有難かったけれど申し出は丁重にお断りした。

でもこれがまた意外と大変で。
みんなのどこにも関わりのない会社なんて
この東京にはほとんどなくて。

あたしはその頃から
みんなには内緒で東京を離れる準備を始めていた。

「マジで行くのか?」
「うん。
 近くにいるとどうしても考えちゃうしね」

「何かあったら遠慮してないで頼ってよ?」
「ん。ありがと」

大学を卒業したあたしは
行き先も告げずに東京を離れた。

まず最初に向かったのは
あたし達の思い出のコテージ。

4年前、熱を出して出来なかったあの続きは
その2年後、突然休暇が取れたと帰国した時に…。

たぶん人生で一番痛かった記憶だとは思うけど
一番幸せだった記憶でもあると思う。

そんな思い出が詰まった場所だから
道明寺は客室だったはずのこのコテージを自分専用にしちゃって
あたしにも合鍵をくれたのはその翌朝の事だった。

…って言っても使ったのは初めてだけど。

「最初で最後になっちゃったなぁ」
ポツリと呟きながら
土星のネックレスと野球のボールと
ミラノでもらった婚約指輪の入った紙袋の隣に合鍵を置いた。

本当なら直接渡したいけれど
今じゃ会う事も難しいし
渡したところで受けとるとも思わない。

今の道明寺がここを覚えてるのかはわからないけれど
ここに置いておけばいつかは道明寺の手に渡ると思うから。

部屋を出る前に1度だけ振り返って見渡した。
きっとこれで本当に終わり。

「バイバイ。道明寺…ありがとね」

本人に言えなかった別れの言葉を残し
静かに扉を閉めた。




いつも応援ありがとうございます♡

★みなさん、息できてます?(・∀・;)ダイジョーブ?★

SPECIAL THANKS 2

みんなには告げなかった引っ越し先。

住む場所も決めてなかったけれど
あたしはどこに向かうかは決めていた。


『SPECIAL THANKS』   第2話


「はぁ~。
 同じ都会でもやっぱり東京とは雰囲気違うんだなぁ」
行き交う人々を目で追いつつ
耳に聞こえてくる関西弁が新鮮だ。

あたしが引っ越し先に選んだのは大阪だった。

どうして大阪って?
だって天下の台所って言うでしょ?
せっかくだったら美味しい物が
たくさんありそうな所に行きたかったんだよね。

とりあえず事前に電話しておいた不動産屋さんで
予算に合うアパートを何軒かまわったのち契約を済ませ
そう多くはない荷物運び込んだ。

ちょっとボロい外観ではあったけれど
中はリノベーション済みだとかで綺麗だし
先月まで住んでいた人が置いて行ったという
テーブルや冷蔵庫をそのまま使っていいのも有り難かった。

アパートの近くにあった商店街は
安くて美味しそうなお店が並んでいたのも決め手の1つ。

1LDKの小さな部屋に腰を下ろしてぐるりと見渡す。

あたしには広さ的にもコスパ的にも太鼓判のこの部屋も
道明寺なら狭いだの、セキュリティがどうだのと
散々文句言ったに違いないとクスッと笑う。

「こうなってみると
 本当に別世界の人だったんだなぁ…」
なんてしみじみ思う。

現実を噛みしめたあたしは
次の日からさっそく就職先を探し始めた。

だけどこれがまた
思ってた以上に上手くいかなくて。

道明寺に少しでも釣り合うようにと
大学の4年間で結構資格なんかも取ってたんだけどな…

何がダメなのかなかなか採用してもらえない。

そんなある日。

商店街にある串カツ屋さんから漂う
ソースの香りに負けて外食してる場合じゃないけど
気分転換も必要だと言い訳して中に入った。

「いらっしゃい!何にしましょ?」
座った瞬間に呼んでもないのに
カウンター越しにお兄さんに注文を聞かれて
慌ててメニューを見る。

「えぇ~っと…。
 とりあえず、串カツと…うずら?と…あとは…」
考えてみたら串カツなんて初めてで
どれが美味しいのかもわかんない。

「紅ショウガとキスと…あ、そうや。どて焼きもな」
隣から聞こえた声に顔を上げると
40代くらいに見えるおじさんがこっちを見て笑っていた。

「姉ちゃん串カツ初めてやろ?
 おっちゃんがオススメ奢ったろ。その代わり晩酌付き合ってや」
と今度は勝手にあたしのビールまで注文している。
 
そのあともソースは二度漬け禁止だとか
お店のルールを教えてもらってる間に
すっかり仲良くなっちゃって酔いも少し回る頃には
ついつい就職の悩みなんかも愚痴ったら
資格やら学歴やらを事細かに聞いてふんふんと納得したように頷くと

「観光客か思ったら違うんか。
 こっちで働く気なら俺の秘書やらんか?
 ちょうど人が抜けてもうて探そう思ってたんや。」
と差し出された名刺を見て驚いた。

それもそのはず。
酔っ払いの気のいいおじさんだと思ってたその人は
こう言うとお店に失礼かもしれないけれど
こんな所で1人で食事してるとは思えない
誰でも知ってるような有名な会社の社長さんだったから。

「あははっ。お酒飲んでるだけで
 就職決まったら苦労しないんですけどね」
それでもお酒の席だし
冗談だと決めつけて笑っていたけれど

それが本気だった事を知らせたのは
翌朝、突然連打されたインターホンで。

ドアを開けたそこには
「なんや。元気そうやないか。
 来ーへんから死んでんのか思ったわ。
 初日から遅刻とはなかなか肝座っとんなぁ」
と同一人物だと認識するまで少し時間がかかるほどに
昨日とは打って変わって
ビシッとスーツを着こなしたおじさんがそこに立っていて

「ほな、行こか」
とまだ状況が飲み込めていない
あたしの手を引いたその人は車に乗りこんだ。




いつも応援ありがとうございます♡

★時間バラバラですみませ~ん(^^;)★

SPECIAL THANKS 3

「…あ、あの…?」
「よっしゃ。完璧やな。
 あとさっきのもまとめて送っといて」

こっちの戸惑いなんておかまいなしで
スーツに着替えたあたしに満足そうに頷くと
店員さんにあれこれと指示をしている。


『SPECIAL THANKS』   第3話


おじさん…もとい、久我 湊。
関西を拠点とする久我商事の5代目社長。

「あのっ!」
「ん?」

「秘書にって…冗談じゃなかったんですか?」
「なんや、気に入らん?」

「いえ…そういうわけじゃなくて。
 面接もしてないし…それにこのスーツも…」
「面接なら昨日したやろ。
 そら会社全体の社員を1人1人見るのは無理やけど
 自分につける人間はこの目で見て決めるのが俺のやり方や。
 スーツは…まぁ。就職祝いって事にしとこ。
 経費で落とす言うたらまた怒られそうやからな」
ケラケラと笑う久我さんに呆気にとられて何も言えない。


大きなビルの最上階フロア。
エレベーターのドアが開くと待ち構えてたかのように
秘書さんらしき人が並んでお辞儀をしていた。

「おかえりなさいませ」
「ただいま」

「そちらが牧野さんですか?」
「あぁ。可愛ぇやろ?
 つくし。こっちから順番に
 広瀬あゆみ、北川透、遠藤健斗、な」

「牧野つくしです。
 あ、あの…宜しくお願いしま、す…?」
紹介された3人にとりあえず頭を下げる。

すると
「「「……プッ」」」
と同時に吹き出す声が聞こえて
不思議に思って顔を上げてみれば

「社長、またろくに説明もせんと誘拐してきました?」
「2年前の自分見てるみたいや…」
「そのうち訴えられますからね」
口々に社長に言う3人。

……。

あたしが知ってる社長と秘書さんって
道明寺のお母さんと西田さんだけだからかな?

なんか…なんて言うか……。
フランクすぎるっていうか?

あたしやっぱり騙されてる?

ポカンと口を開けたまま固まってると
「あゆみ、お前がつくしの教育係な。
 そやなー…1ヶ月で1人前にしてな」
「うわ…また無茶ぶりしますね」

「アホ言うな。
 俺は出来ると思ってる事しか口にせんわ」
「…へぇ。
 じゃあ相当優秀って事ですね?」
「おぅ。誰が見つけてきたと思ってる」
ドヤ顔でククッと楽しそうに笑うと
久我さんはあたしの肩をポンポンと
軽く叩いてから奥の執務室に入って行った。



その後、秘書室に案内されて
改めて自己紹介を済ませたあとも
3人はあたしに興味深々のようだ。

「で?つくしちゃんは
 どこで引っかけられて来たん?」
「え?あー…その、串カツ屋さんで」

「「「串カツ!」」」
ケラケラと笑う3人に
「…えっと、もしかして皆さんも?」
恐る恐る聞いてみると苦笑いを浮かべる。

「私と遠藤は元々久我の社員だったの。
 社長が就任する少し前に
 食堂でね、いきなり声かけられたの。ね?」
と広瀬さんが言えば遠藤さんがコクンと頷く。
「俺なんか病院ですよ。
 風邪ひいてしんどいっちゅーのに
 横からマシンガントークしてきて…気が付いたら
 問診票と間違って契約書にサインしてました」
「あ、はは…」
もしかしてあたし、とんでもない所来ちゃった?

そう思ったあたしを見透かすように

「あ。安心して?
 ああ見えてあの人仕事は出来るから。
 そこ見込まれて、会長の娘さんと結婚して
 そのまま社長になったくらいやからねぇ。
 あの人に惚れられるって事は自信もっていいと思うよ」
広瀬さんはにこっと笑って

「よろしくね」
と差し出された手を握って
「宜しくお願いします」
ともう一度頭を下げた。




いつも応援ありがとうございます♡

★得意のゆるゆるワールドを
  つくしちゃんの就職先にしてみましたよっと(・∀・)ニヤニヤ★

SPECIAL THANKS 4

覚えてねぇんだから自覚はねぇが
オレは刺されたショックで
ある女の記憶だけを失ったらしい。

しかもオレはその女のために
4年間NYで死にもの狂いで仕事を覚えたと言う。


『SPECIAL THANKS』   第4話


NYに発つ時、
オレには確かに明確な目標があったはずだ。
それはなんとなくわかる。

だが、それがあの女だと?

女のためにオレがあんな苦労したって言うのか?
あり得ねぇだろ。

それでもあきら達が嘘をつく理由も思いつかず
オレは1度だけあいつに問いかけた事があった。

「本当にお前がオレの大事な女だったとしたら…
 どうしてオレはお前の事だけを忘れたんだ?
 あいつらが嘘を言ってるとも思えねぇし思いたくもねぇ。
 教えてくれよ。どうしてオレはお前を忘れた?
 そんなに大事だったなら…どうしてお前を思い出せねぇ?」

忘れてしまったのは不慮の事故だったとしてもだ
迎えに行く、ただそれだけのために
4年間もあんな血を吐くような努力をしたと言うのなら

何を忘れていたとしても
大事な女だとオレの本能が認めるはずだ。

そうじゃねぇって事は
オレにとってさほど大事じゃなかったって事なんじゃねぇの?

そう思ってぶつけた
オレの問いにあいつは黙り込んだ。

ほらみろ。
そんな事にも答えられねぇで何が婚約者だよ。
ふざけんじゃねぇ。

もし仮にあいつらの言うように
誰か大事に思ってた女がいたとしても。
それはこいつじゃねぇって事だけはわかった。

オレがいない間に
どうやってあいつらに近寄ったかは知らねぇが
こんな女にまとめて騙されてるあいつらも情けねぇな、おい。

あの女はどんな手を使ったのか知らねぇが
うちで内定まで取ってやがったが
そんなモンは即行で取り消してやった。

オレやオレの仲間を騙した女だ。

それだけでは飽き足らなくて
就職活動だって水面下で徹底的に邪魔してやった。
あいつが面接を受けた所は裏から手を回して不採用にさせたり
狙いそうな所は先手を打って買収したり。

内定の取り消しをした事を知ったあいつらは

「いいのか?
 後悔すんのはお前だぞ、司」
「今のお前じゃ意味ないから
 もしも記憶が戻ったら1発殴らせてよね?」
「いやいや…ここまできたらもういっそ
 一生思い出さねぇ方がいいのかもしんねぇぞ」

そんな事を言ってたが耳を貸さなかった。

そうしてるうちに
漸くあいつも身の程を知ったのか
いつしかオレの前に現れなくなった。

やっと平穏を取り戻したがあの女のせいで
オレの女嫌いはさらに強くなったかもしれねぇ。

パーティで仕方なくパートナーを同伴させる時でさえ
軽く腕が触れただけでも虫唾が走る。

そんな中、
オレにとって好都合だったのは

高校ん時は
会社を守るためなら息子の結婚でさえ
駒の1つにしか思ってなかったようなババァが

「後になってから“約束が違う”と
 恨み言を言われるのだけは御免ですから。
 恋愛も結婚も貴方の自己責任で勝手になさい?」
と訳わかんねぇ事を言うだけで

どこぞの令嬢と見合いをさせようとしたり
とっとと結婚しろと迫ってきたりしねぇのは助かった。

恋愛も結婚もする気のねぇオレは
おかげで仕事に集中できる毎日を送り

気が付いたら帰国して3回目の春が終わろうとしていた。





いつも応援ありがとうございます♡

SPECIAL THANKS 5

京都の落ち着いた喫茶店。
紅茶を飲みながらもテーブルの端に立てかけられた
デザートメニューに誘惑されて手を伸ばした、その時。

お店の扉が開いて、久我さんが入ってきた。


『SPECIAL THANKS』   第5話


あたしの向かい側に腰を落としながら
「すまん。遅なった」
「もっとゆっくりでも良かったですよ?」
そう答えながら伸ばしていた手で
ケータイを取って時間を確認する。

「ならまだ時間あるんやな?
 せっかくやし何か甘いの食べてくか。
 おっさん1人で食うの
 カッコ悪いからお前も付き合えよ。
 えーっと…つくしはこれか?抹茶パフェ」
なんて言いながらデザートメニューをサッと手にして
指さしたのはあたしが頼もうか悩んでいた物だ。

「…相変わらず目ざといですね」
「それ褒めてるか?」

「もちろんです」
怪訝そうな顔をする久我さんにクスッと笑う。

奥様の美咲さんと結婚する前は
営業部のエースだったらしい久我さんは
コミュニケーション能力が高いと言うか
とにかく視野が広くてよく気がつく人だ。

今のだって
自分が食べたいなんて口実で
あたしがデザートを頼もうとしてた事も
お見通しで合わせてくれたんだと思う

大企業の社長なのに
社食のおばちゃんとまで
LINEで繋がってるって言うんだから驚かされる。

久我さんは“職業病”だと笑うけど、
誰にでも真似できる事でもないと思う。

「お待たせしました」
そう言って置かれたパフェを受け取ると
「田中君ありがとね」
と常連でもないお店でも店員さんの名前を
さらりと呼んでたりするのにももう慣れちゃったな。

「今日はどうでした?」
「ん?別にいつも通りやけど
 先客がおってな。少し話してたら遅なってもうた」

「…帰って来ちゃってよかったんですか?」
「俺に長居されても気まずいやろ」

仕事で京都に来る時は
1時間ほど別行動をして落ち合うのが定番。

今日はお昼に会食が1件入っていて
相手先が京都の料亭を指定してきた事でこっちに来た。


「この後、どこやった?」
「あたしは戻って事務作業がありますけど
 久我さんは今日はもう予定はないので送ります。
 ご自宅でよかったですか?それともどこか寄られます?」
そう答えたあたしに意外そうな顔をする久我さん。

「…まだ15時やぞ?」
「はい。…今日はもう少しゆっくりして来られると思って
 急ぎの案件もなかったしあゆみさんに直帰の許可頂いてます」
すると久我さんは
少し困ったように笑って小さく息をつくと電話をかけ始めた。

「おぅ。あゆみか。
 急にオフ言われてもする事ないわ。
 つくし借りてっていいか?
 ……あ~、わかったわかった。ほなな」
手短に終わらせた電話を聞く限り
どうやらあたしはこの後久我さんに付き合う事になったっぽい。

「つくし…せっかく時間あるんやし観光でもしよか?」
ニッコリと笑う久我さんは
一応あたしに聞いてはいるけど
断った所でどうせ聞き入れやしない。

砕けてて威張ったりはしないけど
言いだしたら聞かない強引な所もある人だ。

「あゆみさんに無理言ってませんか?」
それでも最低限これだけは聞いておきたい。
「おぅ。土産よろしくやって。
 ちゃっかりしてるな、ほんま」
肩を竦めながら笑う。

その後は寺院なんかを巡りながら
あゆみさんと他の2人にもお土産を買ったりと
すっかり観光を楽しんでしまった。

少し日が傾いて来た頃に訪れたのが“将軍塚青龍殿”

「清水の舞台もええけど
 こっちの方が俺は好きやな」
そう言って案内されたのは木造の大舞台。

「わっ!本当にすごいっ」
眼下に広がる京都の町並みは
オレンジ色に染まり始めていてとても綺麗だった。

どれくらいその景色を眺めていただろう。
ふわっと温もりに包まれてすぐに
久我さんに後ろから抱きしめられたからだと気付く。

それと同時に
「すまん。……5分だけ」
と絞り出すような声は切なげだった。




いつも応援ありがとうございます♡

★こんな所でアレですが
  この先ぼちぼち更新になりそうです💦
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