リミット 1

★こちらのお話は「総二郎×優紀」になります。苦手な方、ご注意ください。
  詳しくは独り言。にてアップしてますのでこちらへどうぞ→「☆」 。(^^)★






俺のリミットは3回。
どんなにタイプの女でも3回まで。

でもまぁ、そもそも3回以上遊びたいと
思った女もいねぇんだけど。


『リミット』   第1話 ~総二郎×優紀~



社会人になってからは
それぞれ忙しい身、なかなか集まれずにいた中で
久々に全員顔を合わせたいつもの店のVIPルーム。


牧野のケータイが鳴り出して
自分の体に絡みついてる司の腕をほどきながら通話ボタンを押す。

「あ、優紀?…え?今??あ~…えっと、ちょっと待ってね」
ケータイを手で押さえながら司を見上げる。

「…どうした?」
司が牧野に尋ねる。
「あ~、うん。ちょっとだけ…抜けてもいい…かな?」
牧野が控えめに尋ねるのは答えがわかってるからだろう。

「あ?ふざけんなっ!ダメに決まってんだろうが!」

…ほらな。
さっきだって3週間ぶりに会えたのに
なんで俺らまでいるんだってギャーギャー騒いでたくらいだからな。
この上、牧野が一時でも抜けるなんて司にしてみればあり得ないだろう。


「牧野、抜けるってどこ行くんだ?」
俺が声をかけると
「うん。優紀がね、あたしのマンション来ててさ、
 この間貸してって頼んでた本持ってきてくれたって言うの。
 だから今から受け取りだけ行ってこようかな…って」

「そんなの今度にすりゃいいじゃねぇか」
フンと鼻をならす司は相変わらずだ。
「せっかく持って来てくれたのに悪いでしょ!」
ヒートアップしそうな2人に桜子が反応する。

「でしたら先輩。優紀さんもこちらにお呼びしたらどうですか?」
桜子の機転の利いた提案に乗っかる。
「お。それいいじゃん。な?そうしろよ、牧野」
俺が言うと電話の向こうで待たせていた優紀ちゃんにどうする?
とか聞きながら相談を始める牧野。

結局合流する事になって一件落着、と思いきや。

「じゃあ、あたし迎えに行ってくるね」
そう言って出て行こうとする牧野を司が羽交い絞めにしている。
「ふざけんなてめぇっ!それじゃ意味ねぇだろ!
 おい、類っ。お前今日車だったろ?迎えに行って来い!」
とソファで寝てる類に言うが本人が答える前に
「ダメっ!類の車なんて乗ったら優紀が死んじゃう!!」
と牧野はすげぇ剣幕で止めに入る。

…まぁな。
俺だって2度と類の車には乗らねぇだろう。

「…失礼な。俺これでも無事故無違反なんだけど」
牧野の言葉にムッとする類。
「あの運転のどこが無違反なんだよっ。
 あれで無事故とかもう奇跡としか言いようがねぇっつーの」
あきらもため息をつく。

「もうっ。離してよ!迎えに行ってくるんだから!
 帰るんじゃなくてすぐ戻ってくるんだから、いいじゃないっ!」
「うるせぇっ!」

ったく。しょうがねぇから助け舟出してやるか。

「うるせぇのはお前だ、司。
 俺も今日、車だから行ってきてやるよ。それでいいだろ?」
そう言って立ち上がると
ごめんね、と手を合わせてる牧野に片手をあげて答えて
牧野のマンションまで優紀ちゃんを迎えに行く。




「西門さん、お久し振りです。
 わざわざ迎えに来てもらってスミマセン…」
申し訳なさそうに頭を下げる優紀ちゃん。

「いいって。誘ったのはこっちなんだし。
 女の子をこんな時間に歩かせるなんて男じゃないでしょ」

助手席のドアを開けてエスコートするくらい何て事ねぇ。

…はずなのに。
この時、平然を装いながらも俺の心臓は早鐘を打っていた。

しばらく会ってない間に
見違えるほど綺麗になった優紀ちゃん。
どっかのクズに泣かされてた彼女と同一人物だなんて思えない。

優紀ちゃんを乗せて、走り出した車内。

「綺麗になったね」
素直な気持ちだった。
「ふふ。ありがとうございます。お世辞でも嬉しいです」
と軽く受け流す優紀ちゃんは
俺の言葉を社交辞令に受け取ったようだった。
ここで本気だって言っても信じねぇんだろうな…。

でも、マジで綺麗になった。


__ この子を女にしたのは俺なのに。


ふと浮かんだ感情に自分で焦る。
なんだよ、今の。

これじゃまるで…。

そこまで考えて、あり得ねぇと思考を振り払った俺。

だけど気が付くと無意識に
来た道よりも少し遠回りをしている自分に気付いて

「勘弁してくれ…」
心の中で小さくため息をついた。




いつも応援ありがとうございます♡

★綺麗になった優紀ちゃん、そりゃ気になるよね~(^^)★
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リミット 2

再びあいつらと合流すれば
優紀ちゃんはオレにペコっと頭をさげると

牧野たちの所に走り寄ってキャッキャッと騒いでいた。


『リミット』   第2話 ~総二郎×優紀~


俺の横のソファにドカッと不機嫌に座る司。
「おいおい。結局牧野にフラれて機嫌悪くなんのかよ」
ため息交じりに言うと

「フン」
と拗ねた顔で牧野を睨む司は時々ククッと小さく笑ってやがる。
…なんだ。結局見惚れてんのか。

かまってられねぇ、としばらくあきらと話してるうちに
あきらに女から電話。
「…わり。ちょっと電話してくる」
そう一言告げて、部屋の外に出て行くあきら。

類は相変わらずソファで寝転がってて
起きてんのか寝てんのかわかんねぇし。

司は…と見てみれば
酒を飲みながらも視線は相変わらず牧野に向いていて
そばに行きたいなら行けばいいのに黙って座っている。

その姿は「マテ」をかけられた犬のようで。
今、牧野が司を呼べば尻尾振って走ってくんだろうな。

…あの誰も手の付けられなかった猛獣が
まさかこんな健気な忠犬になるとは誰が予想したか。

そんな司の視線につられて女共が話してる方を見て
やっぱり優紀ちゃん、綺麗になったよな…。
なんて改めて思う。

髪が伸びた、とか
服装がどうだ、とか
見た目がどうって言うのもモチロンなんだが…。

なんて言うの?
内面から湧き出るような自信みたいなもんっつーか…。
あの感じはやっぱ…男、なんじゃねぇかと思う。
今度はきっと、いい恋してんだろう。

そんな事を考えていると

「へぇ…。遊び人な西門さんにしては珍しいですね?」
と声がして慌てて振り返ると
桜子がニマっと笑っていた。

「…何の話だよ」
ポーカーフェイスで答えたとこえろで
「いえ、別に。西門さんが誰を気になってようが
 興味ありませんから。これ以上詮索なんてしませんのでご心配なく」
とにっこり笑ってかわしてきやがる。

そうだ。こいつはこういう奴だった。

…厄介な奴に見られたな。
僅かに眉をしかめるのでさえ見逃さなかったこいつ。

「でもまぁ。口を挟んだのは私ですし。
 今回は少しだけ協力しますわ。これは貸しって事で」
と意味不明な事を言ってから女共の輪に戻って行くと

俺に聞こえるように
「優紀さん、綺麗になりましたよね。
 もしかして彼氏でも出来たんじゃないですか?」
なんて聞いてやがる。

おいっ。
貸しってコレの事か?
そんな事頼んでねぇーっつうの。

「「え?そうなの??」」
牧野と滋の声が重なる。
「ち、違う違うっ!
 彼氏なんていないよ!桜子さん何言ってるの、もうっ」
と優紀ちゃんは慌てて手をブンブン振っている。


…そっか。彼氏はいねぇのか。

………。
何ホッとしてんだ、俺。

思考を掻き消そうと、グラスの酒をグイッと飲む。
そんなオレにチラリと視線を向けた桜子は

「へぇ。じゃあ好きな人が出来たんですよね?」
と続けて聞きやがる。

どうでもいいと思いつつ、視線があいつらの方に自然に流れると

「……え!?」
と真っ赤になる優紀ちゃんが目にとまる。

「…そうなの!?キャー!!誰~?どんな人~?」
牧野と滋がまた騒ぎ出す。

…別に気になっちゃいねぇよ。
そう自分に言い聞かせるそばから、耳に全神経が集中してるのがわかる。

「えへへ…ナイショ。
 でもあたしにはもったいないくらい、すごく素敵な人なの」

そう言って照れるように笑う優紀ちゃんの顔に
無意識にムッとする俺を見逃さない桜子と目が合う。


くそっ。何が貸しだ。
俺はこういうの面倒くせぇし、柄じゃねぇんだよっ。

余計な事しやがって。
お前がこんな事しなきゃ
気付いてねぇフリを貫き通せたっつーのに。

これじゃ、惚れたって認めるしかなくなったじゃねぇか。






いつも応援ありがとうございます♡

★総二郎、恋に落ちましたとさっ★

リミット 3

惚れたと認めちまったからには
この手にオトさなきゃ西門総二郎の名が廃る。

そのためにまず俺がしなきゃならない事と言えば
……そりゃまぁ、遊びの女を切るところからだよな。


『リミット』   第3話 ~総二郎×優紀~


もともとお互い遊びの関係だ。
番号だってそれ用なワケだし、
整理しなきゃならない相手はたくさんいても、時間はそうかからなかった。

遊び用のケータイを解約して
プライベート用のケータイを見て気が付いた。

俺、優紀ちゃんの番号知らねーな。

滋…はダメだ。あいつに聞いたら全員にバレたも同然だ。
桜子…はこの間の事もあるし出来れば関わりたくねぇ。
…となれば、やっぱりあいつか。


仕事終わりを狙って呼び出してみれば
俺の目の前には予想通り…

「……なんで西門さんが優紀の番号知りたがるわけ?」
眉間にしわを寄せて警戒心バリバリの牧野。

「この間、優紀ちゃんが俺の車に忘れ物して行ったんだよ」
そんなのもちろん嘘。
我ながら苦しい言い訳してるとは思う。

「じゃあ、あたしが返しておくよ」
と手を差し出す牧野。

「お前なぁ。そんなに俺信用ねぇのかよ」
「ない!」
キッパリ言いやがる。

「おーおー。冷たいね、つくしチャンは。
 そもそもお前らがつまんねぇ喧嘩してるから助け舟出して
 優紀ちゃん迎えに行ってやった俺に対しての態度がそれかよ。
 もう司が暴れてようが助けてやんねぇからな?」
大げさに嘆いて見せると
バカなこいつは助けてもらった恩でも感じてんのか
ぐっと言葉に詰まってしばらく黙り込んでから

「もう!わかったわよ!
 でも、もしも泣かしたりしたら許さないんだからね!」
そう言って、優紀ちゃんの番号を表示したケータイを差し出す。

「おぅ。俺が女泣かすとしたら、ベッドの中だけだから心配すんな」
そう軽く返すと、顔を真っ赤にさせて
「このエロ門っ!!やっぱりその番号消せ!!」
と騒いでやがる。




それから数日。

俺は優紀ちゃんに電話をかける。

『……はい』
知らねぇ番号からかけてっから
出てくれるかどうか不安だったが、
予想に反してすぐに出た優紀ちゃん。

「あ、優紀ちゃん?俺、西門だけど」
『はい。知ってます』
とクスクス笑う優紀ちゃん。

「え?俺の番号知ってた?」
『いえ。昨日つくしから連絡があって…。
 それより忘れ物しちゃってました?
 あたし全然気づかなくてごめんなさい』
俺の嘘を信じて申し訳なさそうに謝る優紀ちゃん。

「あ~…ごめん。それ嘘なんだよね。
 優紀ちゃんに連絡取りたくってさ。…勝手にごめんね?」
『あ…いえ。でもどうしたんですか?』
「うん。食事でもどうかなって思ってさ。
 優紀ちゃん何か食べたい物ある?どこでも連れてくよ?」

この時点で俺は自惚れていたんだと思う。

『え…っと。それって。デート…って事になりますか?』
少し困ったように話す優紀ちゃんは
照れてるんだと思ってた。

それが最大の勘違い。

「もちろん。そのつもりだけど?」
『あ…。えと。…ごめんなさい!
 あたし西門さんとデートは出来ません!ホントにごめんなさい!』
それだけ言って理由も聞けないまま切れた電話。

断られる事を想定してなかったなんて
自惚れもいいところだ。

他に好きな奴がいる上で、
俺なんかとデートするような子じゃねぇってわかってるはずなのに。

いや…もしかしたら頭のどこかで
その好きな奴が俺なんじゃねぇかとさえ思っていたのかも。

しょうがねぇだろ。
自慢じゃないが、今まで女誘って断られた事なんてねぇんだよ。


これってやっぱフラれた…って事になんのか?

『俺はほら。いい男だけど、いい奴じゃないんだよなこれが』

いつか優紀ちゃんの気持ちに気付きながら
大切にできそうになくて遠ざけようとして言った言葉。

…やっぱ優紀ちゃんの好きな奴って
俺なんかよりずっといい奴なんだろうな…。




いつも応援ありがとうございます♡

★デートもしてもらえない総二郎…どうする?★

リミット 4

サラの時は関係を壊すのが怖くて
逃げた結果、結局自分で壊してしまった…。

もうあんな恋の失い方はしたくねぇ…。


『リミット』   第4話 ~総二郎×優紀~


「……何やってるんですか。優紀さん」
目の前にはあたしを睨みつける桜子さん。
「だって…」
綺麗な顔で睨まれると迫力も半端じゃない。


「いいですか!?せっかく向こうが
 デートの申し込んできたって言うのに断るなんてあり得ないですよ!」
本気で怒ってくる桜子さんに思わず肩を竦めて縮こまる。
「ごっ…ごめんなさいっ」




西門さんの事をいまだに想い続けているのが
桜子さんにバレちゃったのは
今から3ヶ月前。

つくしや滋さんも一緒に4人でランチをした時だった。
ランチの後、お店を移動してお茶まで楽しんでだ頃、
つくしは仕事が早く終わった道明寺さんに連れて行かれちゃって、
滋さんも彼氏とデートがあるとかで帰っちゃって。
解散のタイミングを逃したあたし達2人が残った。

「……まだ好きなんですね」
突然口を開いた桜子さん。
「へ?」
「先輩たちが西門さんの名前出す度に反応してりゃ
 わかりますよ。先輩と滋さんは相変わらずニブいようですけど」
何でもないような口調で紅茶を飲む。

「…望みなんてないってわかってるんですけどね」
苦笑いするあたしに
「そんな事ありませんよ。先輩もそうですけど、
 どうしてお2人ってそんなに自己評価が低いんですか?
 私のお客様なんて、どうしようもないくらい肌の汚い人もいるのに…。
 そういう人に限って妙な自信があって、仕上がりが気に入らないと
 私達エステティシャンのせいにするんですから嫌になりますわ…」

「…とまぁ。私の愚痴はどうでもいいとして。
 優紀さん、この後ってお時間大丈夫だったりしますか?」
その言葉に黙ってコクンと頷くと

「じゃあ、決まりですね」
そう言うとあたしの手を取ってスタスタと歩き出す桜子さんに
連れられたその先は…


「え!?ちょっと待って!何するつもりですか??」

桜子さんの勢いに押されて呆然としているうちに
気がついたらほぼ裸で台に乗っていた。
「何…って。もちろんエステですわ。
 あ。料金はいりませんからご心配なく」
にっこり笑うとその綺麗な手で全身磨きあげてくる。


数時間後。

「うそぉ…」
あまりの変わり映えに鏡の前で自分の頬を何度も触る。
「ほら。ちゃんと手入れすればこんなに光るんですよ?
 これだけ綺麗な肌の女に振り向かないなら付いてませんよ、その男」

「お人形さんみたいな顔してるのに…
 桜子さんって意外ととんでもない事言うんですね…」
でもそのギャップに今までなんとなく近寄り難いと思って
どこか遠慮していたのが解けた。

それから桜子さんに自分に出せる予算の範囲で
相談させてもらいつつ彼女のエステを受けるようになり
会えば包み隠さず恋の相談なんかにも乗ってもらう仲になった。



そしてあの日、偶然にも西門さんと会う機会があって

『綺麗になったね』
そう言ってもらえた時はそれが彼の優しさで
深い意味なんてないってわかってても本当に嬉しくて…。
きっと真っ赤になってるだろう顔を
変に思われないようにごまかすのが大変だった。





「…ったく。聞いてますか?
 で?どうしてデート出来ないなんて言ったんです?」
あたしがボーっとしてる間も
怒っていた桜子さんに詰め寄られる。

「えと…それは…」
「それは?」

「だって・・・・・・・・・・・だもん 」
ゴニョゴニョと理由を答えるあたしに

「…優紀さん。それ真面目に言ってます??」
桜子さんは心底呆れた顔でため息をついた。





いつも応援ありがとうございます♡

★女を磨いて見事総二郎をオトした優紀ちゃん。…でもどうして?★

リミット 5

決して諦めた訳じゃねぇが

デートすらしてもらえない相手を
どうやって口説けばいいのかと頭を抱えていた。


『リミット』   第5話 ~総二郎×優紀~


あきらに誘われて2人でいつもの店で飲む。

「なんか今日、お前暗くねぇか?」
自分では普通にしていたつもりでも
やっぱりあきらの目はごまかせない。

「…なぁ。デートもせずに女を口説く方法ってあるか?」
「なんだそれ」
あきらは首をかしげる。

「女にデート断られたんだよ…」
「へぇ…。お前の誘いを断るとはまた珍しい女がいたな…。
 でもそんなの、いつもなら気にしねぇだろ?
 そんなにヘコむほど、いい女だったのか?」

そうだな…。
今までの俺なら…
実際に遊びの女相手に断れた事はねぇが
断ってきたなら断ってきたで構わない。
代わりの誰かを誘えばいいだけだし。

だけど、今回は今までとは違う。

代わりになるような女もいねぇし
デートを断られた事もそりゃ気にならねぇ訳じゃねーが…

結局は俺がただ優紀ちゃんに会いたいだけなのかもしれねぇな。

黙りこんだ俺を見て
「…お前にそんな顔させる女が現れるとはね
 無事オトせたら俺にも紹介しろよ?その本気の女」

クスクス笑いながら酒を飲むあきらには
今回は遊びじゃないとバレちまったらしい。

その時ケータイがメールを知らせる。

『今から優紀さんとご飯をご一緒するんです。
 良かったら西門さんもどうですか?

        PS.この貸しは大きいですよ?  』

「わりぃ、あきら。ちょっと用ができた」
桜子のいいようにされてる気がしてムカつくが
会えるチャンスを逃すわけにはいかない。

「おぅ。頑張れよ?色男」
あきらはニヤっと笑いながら片手をヒラヒラさせる。




桜子に指定された店に入って店内を見渡すと
優紀ちゃんの姿を見つけて寄って行く。

「こんばんわ」
あくまでも普通に。声をかける。

「えっ…。西か、どさん?」
驚いて目を丸くしている彼女の向かいに座る。
「桜子がメールくれてさ。
 優紀ちゃんがいるならって、来ちゃった。
 ……迷惑だった?」
最後の一言は不安でつい口走ってた。

「め、迷惑だなんてそんな…」
否定しつつも俯いた彼女に不安はより大きくなる。

「……」
「……」

「さ…桜子さん、遅いですね?」
「あ、あぁ。あいつが誘ったクセにな?」

女の子がガチガチに緊張してるのに
気の利いた言葉の1つも出てこねぇ。

今まで歯の浮くようなセリフだって山ほど吐いてきたのに。
プレイボーイが聞いて呆れる。

その時、優紀ちゃんのケータイが鳴る。
「あ…ちょっとごめんなさい」
そう一言俺に断りを入れてケータイを見た優紀ちゃんは

「えっ…!!」
と大きな声を出しかけて、慌てて手で口をふさいだ。
「…どうしたの?」
俺が聞くと、
「桜子さん…やっぱり来れないって…どうしましょう?」
メールを見せながら困った顔をする。

…あいつ。最初から来る気なかったな?

ふぅっと1つ息をついて、
「仕方ない。じゃあ2人で食べよう?
 優紀ちゃん何がいい?俺が出すから好きなの食べて?」
「えっ!そんな!悪いです。
 自分の分くらいちゃんと払いますから」
そう言って小さく振ってる手をギュッと握る。
「いいから。女の子に払わせるなんてあり得ないし。
 悪いと思うくらいなら、飯食った後も、少しだけ俺に付き合って?」
甘えるように顔を覗き込むと真っ赤になる彼女が可愛い。

「はい…。じゃあ、メニューは西門さんにおまかせします」
「オッケー」

優紀ちゃんに苦手な食べ物を聞いたりしながら
何品か選んで
「これとこれなんかどう?」
そう聞くと笑顔で頷いてくれる優紀ちゃん。

しばらくして
運ばれてきた料理を2人で楽しむ。
こんなの今まで毎日のようにやってたのに…。
相手が優紀ちゃんってだけでこんなに違うモンなのか。



桜子…。確かにこの借りはデカそうだ…。
お前のおかげで

俺、今幸せだわ。




いつも応援ありがとうございます♡

★総ちゃん良かったね。次でラスト!★

★本日朝に妄想途中のお話が手違いで一瞬だけアップされてしまいました。
 見ちゃった方…すみませーん!★
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基本テイストとしては
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