迎えに行きます。 ~つくし 短編~

★つかつく短編です。約束の4年を乗り越えた2人のお話★



道明寺がNYに行って4年が過ぎた。

あの約束通り、
もうすぐあいつが帰ってくる…。


『迎えに行きます』  ~つくし 短編~  


英徳大学3回生となったあたしは
相も変わらず学業とバイトの日々。

それでも学費をあいつが出してくれるだけでも
高校の時に比べれば随分楽になったと思う。

その学費も1回生の時はまだ返すつもりでバイトの量も
今の倍はこなしてて、疲れ果てて寝てる時に
深夜だか早朝だかそんな時間にかかってくる
あいつの電話にイラついては、よく喧嘩になった。

『だからお前の口座に生活費だって入れてんだろ!?
 それを使えばいいっつってんのにバイトバイト言いやがって』
「学費も出してくれてるのに
 この上口座からお金使えるわけないでしょ!」
『何でだよ。その金はオレが自分で稼いだ金なんだから
  オレがどう使おうと勝手だろ』
「だからこそでしょ?ちゃんと自分のために使いなよ。
 すぐには無理だけど、学費もちゃんと働いて返すから」
『てめっ。マジでふざけんなっ!
 そんな事しやがったらぶっ飛ばすぞ!!』

そんなやり取りを何度繰り返しただろう。
テレビ電話で顔を見る事はあっても
直接会える機会もなくて、口を開けば喧嘩ばかりで。

こんな事で本当に
4年後のあたし達は笑っているのかと不安になっていた時に
あいつがボソッと呟いた。

『…嬉しいんだよ』

いつもの喧嘩の途中でいきなりこんな事を言ったあいつ。
何の事かわからなくて首をかしげた。

『自分で稼いだ金でお前に何かするの、嬉しいんだよ。
 寝る間もねぇくらい忙しくてお前にも全然会えねぇし、
 仕事なんか放り投げて日本に帰りてぇって思っても
 お前のために働いてるって思ったら頑張れんだ…。
 だから…返すとか言うな。オレから働く理由奪うんじゃねぇよ』

拗ねた口調で話すこいつに
離れててもこいつに守られてたんだと気付かされた。


それからは、さすがに普段の生活費に使う事はなかったけど
椿お姉さんに連れられてご飯に行った時なんかには
いつもご馳走してくれるお姉さんになら、と
時々はあいつに渡されたカードを使ってみる事にしている。

初めてそのカードを使った時は
「まさか司に奢って貰う日が来るなんて夢にも思わなかったわ」
とクスクス笑う椿お姉さんの瞳には確かに光る物が見えた。
ま、その後に
「司のせいでつくしちゃんが寂しい思いしてるんだもの!
 もっとドレスだって宝石だって買いまくってやればいいのよ!」
とお店を何軒もつれ回されたけど…。

それでも
『姉ちゃんから聞いたぞ。こんなんじゃ少ねぇ。
 もっとどんどん使え。オレの稼ぎナメてんじゃねぇぞ?』
と嬉しそうに話すあいつがいた。


そして、今日。
あたしはまたこのカードを使わせてもらう事にした。

「ガス詮も閉めたし、戸締りもOKだよね。
 よしっ。行ってきます」
指差し確認を済ませ、いつもより少し大きめの鞄を持って
向かった先は、空港。







「ったく。あいつまた電源落ちてやがるっ。
 明日俺が帰る日だって忘れてんじゃねぇだろうな…」
道明寺がブツブツ言いながら帰って来た。

忘れてない。忘れるはずがない。

『4年後。必ず迎えに行きます』
その言葉どおり、明日あいつは日本に帰ってくる予定だった。

だけど。
あたしは迎えに来るのを黙って待ってるようなお嬢様じゃない。
待ってるくらいならこっちから迎えに行ってやろうとNYまでやってきた。

そしてどうせなら黙っておいて驚かせたくなって
2時間前からあいつが独り暮らししているNYのマンションに極秘潜入中。

隠れている寝室からあいつの様子をこっそり伺う。

ご飯もいつも用意してくれている使用人の人に変わってもらって
あたしが作った物をセッティングしておいた。

スーツを乱雑に脱ぎ捨てると、ダイニングに向かう。

席について一口食べるあいつ。
「…ん?」

お…。一口で気付いた??
ほらっ。美味しいって言いなさいよ。
それとも感動で言葉も出ないとか?



「…なんだこれ。」


___プツン。


「ふざけんなぁっ!!」
「うおっ!?お前何してんだよ!?」


甘い再会を夢見たあたしがバカだった!


~ fin? ~



★あとがき★

そう言えばつくしのカテゴリってないな。
なんて事をふと思いまして。

「魔法の言葉」も
やっとつくしの無事がわかったものの
まだまだ甘さ控えめ状態で
自分で書いておきながら言うなって感じですが
とにかくつまんないのですよ(´・ω・`;)

…となれば。
ここはつまみ食い!ですよね♪

だったら「リミット」書けよって
ツッコまれる方もいらっしゃるかもしれませんが…
つくしが書きたかったのです~。ごめんなさい(´。・д人)

って事で、どうせなら
うんと甘めにしようと思って妄想の種を植えたはずなのに
蓋を開けてみたらこんな事に…(^^;)

う~ん…どこで
妄想の花の育て方間違った(笑)

「魔法の言葉」もちゃんとハッピーエンドなんですが
2人が再会するのはまだ先で
もう少しつまんない感じで続きます…|ω・`)ゴメンネ。

甘く…はならなかったけど(^^;)
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。


管理人 koma


◇このお話の司視点…あります◇

「迎えに行きます」  ~ side 司 ~

よろしければ覗いてみて下さい。


いつも応援ありがとうございます♡
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DROP

あんたの隣はとても居心地がいい。

そんな風に思うようになったのは
いつの頃からなんだろうね。


『DROP』   ~つくし 短編~


出会ったあの頃は
あんたの顔見るだけで最悪の気分だった。

ガキっぽくて、バカなとこがほんとに嫌いで。
つまらない嫌がらせを毎日のようにされて
あんたにイライラしない日なんてなかったんじゃなかろうか。

そんな昔を思い出して、クスクス笑い出すと
「…なんだよ?」
と隣でタブレットを見ていた司が
あたしの髪を撫でながら首をかしげる。

「ううん。別に…」
それがこうやってあんたと結婚なんてしちゃって
たまの休日に何をするでもなく隣に座ってる時間が
甘くて優しくてすぐったいなんて思うようになるなんてね。

あの頃のあたしに言ったら泡ふいて倒れるんじゃない?

はぐらかしながらもクスクスと笑い続けるあたしに
タブレット置いて体重をかけてくる。

「お~も~いぃ…」
「何笑ってんだよ。言え」
言葉は怒ってるようでもその口元はカーブを描いていて
こいつはこいつでこの状況を楽しんでるようだ。

「あんたと出会った頃の事思い出してたの。
 あの頃は、まさかあんたと結婚する事になるなんて
 たとえ神様だって予想できなかったんじゃないかなって」
あたしの言葉にこいつは眉をしかめる。

「当たり前だろうが。オレの人生はオレが決めるんだ。
 何が神様だよ。そんな得体の知れねぇモンに
 オレ様の人生の予想なんて出来るわけねぇだろ」
「はいはい、そうでした。
 あんたは神様より偉いオレ様だったね」
ケラケラ笑いながら答えたあたしに

「…それとも何か?オレと結婚して後悔でもしてんのかよ」
そんな言葉に見上げてみれば
こいつは拗ねたような顔してあたしを見つめていた。

「んー…確かにあんたといると何かと大変だし?
 高校生のあたしが思い描いてたような
 結婚生活とはずいぶんかけ離れちゃってるよねぇ…」
英徳に通っていたあたしが夢見てたのは
ママの望んだような玉の輿なんかじゃなくて、
普通の男と普通に恋愛して、結婚して。
どこにでもあるようなささやかな生活を送る事だった。

それがこいつと出会った事でこんなに変わるなんてねぇ…。

色々あったよね、ホント。

赤札貼られて、全校生徒と戦うハメになったかと思えば
どこをどう気に入られたんだか、こいつに追いかけまわされて。

でもそれがなかったら今みたいに、
F3に桜子に滋さんや他のみんなと友達になったり
椿お姉さんやタマさんとも話す事なんてきっとなかった。

あ…。そうそう
お義母様とあんなに喧嘩する事も絶対になかったよね。
まさかクソババァだの溝鼠だの罵り合ったあたし達が嫁姑になるなんて。
今じゃお互い昔の事はなかったみたいに仲良くしてるし。

人生何が起こるかわかったもんじゃない。

「…い!おいって!!」
「へっ!?」
すっかり自分の世界に浸ってしまって
ハッと気が付けば、眉間にしわを寄せた司の顔が目の前にあった。

でもその顔はすぐにその図体には似合わない
捨てられた子犬みたいな顔に変わって
「……マジで後悔してんのかよ」
なんて呟きながらあたしを抱きしめてくる。

「それでもお前はオレのだ。
 お前がどこに逃げようが絶対捕まえるし
 他の男にキョトキョトしてたらどんな手使ってでも奪い返すぞ」
こんな脅しみたいな口説き文句を
嬉しいと思うほどあんたの事好きになるなんてね。

「…誰が後悔してるなんて言ったのよ。
 そりゃ思い描いてたような結婚生活じゃないけどさ。
 大変な事が多くても、あんたといたいんだから仕方ないじゃない。
 あたしがあんたの物だって言うなら
 あんただってあたしの物なんだからね?
 そっちこそキョトキョトしてたらブッ飛ばすんだから」
あたしの言葉にしばらくポカンとしていたこいつは
いつものオレ様で自信に満ち溢れた顔になる。

「ぬかせよ。オレがいつキョトキョトしたんだっつーの」
嬉しそうに笑ったこいつは、あたしに優しくキスをした。

「…甘ぇな。何か食ってんのか?」
予想してなかった突然の甘さに うげ。と眉をしかめる司。
「あぁ、うん。キャンディだよ。司も食べる?」
そう言ってキャンディの入った瓶を指さす。

「いらねぇ」
「だよね」
予想通りの答えにまたクスクス笑う。

大嫌いだったガキっぽくてバカな所も。
顔を見るだけで最悪だと思ってたあんたと過ごすこの時間も。

口の中で転がすキャンディみたいに
甘く、優しく、溶けてく感じがたまらなく好き。

そんな毎日がずっと続いて
あんたと手を繋いで末永く歩いて行けたら…。

それが今のあたしが思い描く理想の結婚生活なんだよね。



~ fin ~




★あとがき★

お待たせしました!(え?待ってない?笑)
More than love」のリベンジ、甘~い新婚編です。

キャラ別リクエストから
「つかつく新婚」
「ラブラブなつかつく」など多くのリクもあって

この短編はとにかく甘いの!って事で

大塚愛ちゃんの「drop.」という曲をひたすら聴きながら
ほぼまんまな感じで書かせて頂いたので
タイトルもそのまま「DROP」にしました。
キャンディみたいに甘くて優しくて…
そこに落ちていく…って感じですかね?

つかつくのイメージとはちょっと違うんですが
とにかく可愛い感じでハッピーな曲だったので
無理やり寄せてみました(^^;)

喧嘩させないように、コメディにしないように
頭の中にピンク色を散りばめて書きましたよ~(笑)

ここまでただただ甘いのは初…かも??
オチも何もないのはちょっとドキドキですが
楽しんで頂けていれば幸いです(*^-^*)


「花男祭り」お次は司。
13時31分にまたお会いしましょう♪


管理人 koma




いつも応援ありがとうございます♡

好きで好きでしょうがない。

道明寺がNYに行って2年。

なんだかんだで
あたし達…まだ付き合ってたりします。


『好きで好きでしょうがない』
          ~つくし 短編~



それは1本の電話から始まった。

珍しく深夜じゃなく常識的な時間にかかってきたと思えば
通話ボタンを押したと同時に

「てめぇはいつまで経ってもキョトキョトと!!
 オレを心配させんのがそんなに楽しいかっっ!!?」
と鼓膜が破れるんじゃないかって程怒鳴らられた。

思わず電話を耳から離しながら
「ちょっ…。何よいきなりっ!」
と負けじに言い返す。
「あぁ!?何じゃねぇよ!
 最初は類、その次があきら。
 で、今度は総二郎だと?いい加減にしろよ。
 男と2人きりで会うなってあれほど言ってんだろうがっ」

道明寺の言葉で漸くこいつが何に怒ってるのかわかった。

「別に2人じゃなかったよ。
 桜子もいたのに、ちょっと席を立った一瞬の間に撮られたんだもん」


少し前の事。
大学の帰りに桜子と2人でお茶してると
「お。牧野と桜子じゃねぇか」
と聞こえた声に振り返ればそこには西門さん。
「西門さんもカフェに来るなんて珍しいですね?」
と桜子が聞けば
「おぅ。ここで女の子と待ち合わせ」
とニヤッと笑うこの人は全然変わらない。

「はぁぁ。ほんとにいつか刺されても知らないから…。
 あ、時間あるんだったら、その子来るまでここ座ってる?」
とソファの上で腰をずらしてスペースを開けると、
「お前の隣なんかに座ったら
 司に何言われるかわかんねーよ」
なんて言いながら肩を竦めて桜子の隣に座った。

その少し後に桜子が電話だと席を立ったから
まるで2人で向かい合って座ってるみたいな感じになっただけだ。


『それでもだ!
 あいつらと楽しそうに笑う写真なんかを
 こっちで1人で見るオレの気持ちも考えろっ!
 ……ふざけんじゃねぇよっ!勝手にしろっっ!!』
それだけ言うと一方的に切れて、
そこから1週間、あたしが何度かけても繋がる事はなかった。


「そりゃあ、つくしが悪いよ~」
「そうですよ。F4とっかえひっかえなんて
 いくら名前が出てないって言ったって
 先輩こそいつか刺されても知りませんよ?」
「あたしも、つくしからちゃんと謝った方がいいと思う
 道明寺さんは女性と写真撮られたりしてないんでしょ?」

久しぶりに顔を揃えたT4の女子会で
電話にすら出ないアイツに愚痴っていると
あたしが全面的に悪いと3人はため息をつく。

「でも電話にも出ないんだから謝りようがないでしょ?」
と3人に睨まれながらも反論すると
「メールでも何でもツールはいくらでもあるじゃないですかっ!」
と桜子がドン!とテーブルを叩く。

「でもメールで謝るのもなぁ…」
「別にそこはは“電話に出て”とかでいいじゃん?
 …って、滋ちゃん仲直りするいい方法思いついちゃった!」
そう言って近くに寄って、と
ちょいちょいっと手招きされるままに4人で顔を突き合わせる。

ゴニョゴニョ…

「無…無理だよっ!絶対無理!!」
「ふーん?でもやらなきゃ仲直りできないかもよ?」
「やる、やらないは先輩におまかせしますわ」
「つくし…がんばっ!」

「~~っ!!」






「あ?何だよこのメール」
牧野の電話を無視して1週間。
次かかってきたらそろそろ出てやろうかと思ってた。
…と言うより、こっちが牧野切れだと言うのが本音か。

そんな時に届いたメールは
『24時間以内に連絡くれないなら
 もうあんたとは別れる。もう2度と会わない』
なんて脅迫めいた物だった。

「なんでお前がキレてんだよ…」
小さく舌打ちして悪態付きながらも
心臓はドクドクと早鐘を打っていて
指先が急に冷えたような感覚さえしてくる。

「っつーか、このメールっていつ届いたんだ?」
今日は大学の後そのままデカいパーティがあって
ケータイをチェックする暇なんてなかった。

そう思って送信時間を見てみればすでに20時間が経過している。
そうなればもう、怒ってるのはオレだとか言ってられなくて
慌てて電話をかけた。

『………もっ、もしもし?』
ちょっと緊張したような声の牧野に不安が広がる。
まさか、電話しても結局別れ話なんて事はねぇよな?

「……あのメール、どういうつもりだよ」
そう平然を装いながらも
『……あ、あのね…』
言いにくそうに口ごもる様子に
ケータイを握る手に力がこもる。
「………」
『あたし…ね。
 類たちと一緒にいたって、あんたの事考えてるよ。
 離れてたって…好きで好きでしょうがないんだからっ。
 だから…っ。その…それだけ!じゃ、じゃあね!!』
テンパったように早口で話すとプツッと切れた電話。

「………」
一瞬何が起きたのかと放心しながらも
だんだんあいつの言葉が頭の中で何度もリピートされる。

「…あいつバカじゃねぇの?
 好きで好きでしょうがないって……なんだよ。
 …そんなんでオレの機嫌が直るとでも思ってんのか?」
そう言いながらも
ニヤける顔が抑えられなくて片手で口を抑えていた。






あの後は恥ずかしすぎて
とても電話に出れないと無視し続けたあたしに

『おい。さっきの何だよ。
 …っつーか、留守電に同じの入れてくれよ。
 なぁ?頼むよ。そしたら何度も聞けんだろ?
 ……聞いてんのか?おい牧野っ。絶対だぞ!?』
なんて留守電が入ってた。


その数日後。

「道明寺さんっ!
 噂の女性とはどうなんですか!?一言だけでもコメントを!!」
記者に追われながらも無視するように歩いていたあいつが

ビルに入る瞬間、一瞬だけカメラ目線で
口角を少しだけあげたとワイドショーで騒いでいた。

「これは肯定と捉えて間違いないですね」
「えぇ。普段なら完全無視ですから。
 無言とは言え、あの表情は全てを物語っていますね」
「世紀のシンデレラストーリー。
 我々は今後も追い続けたいと思います!」

__プチンッ。

「追わなくていいっちゅーのっ!」
そう呟きながらテレビを消した。




~ fin ~



★あとがき★

基本的にこうしてブログやってるのが
不思議なくらい機械に弱い私なのですが

皆様は花男アプリ知ってますか?
先日他のアプリを更新したりしてる時に見つけまして。
神尾葉子先生のツイッターを初めて発見しました(←今さら)

そこには花のち晴れの更新情報が載ってたり、
(ジャンプ+で読んでます♪)
時々花男のイラストなんかもアップされてて
思わず鼻息が荒くなりました(*´д`*)!!

坊っちゃんが
「牧野が俺を好きで好きでしょうがねぇから
 いまだにつきあってんだよ…」なんてはにかむ姿も発見♡
つくしちゃん、後ろで怒ってましたけどね(笑)

そんなワケでテンションあがって
妄想のお花がポポンっと(笑)


たとえ逆ギレだろうが何だろうが
つくしからの「別れる」メールだけで
坊っちゃんはとっくに白旗振ってるんですが

そこに気付かないつくしちゃんは
滋ちゃんの作戦にまんまと乗りました(^皿^)

留守電にも入れてもらえたのかどうかは…
皆さまの想像にお任せします♪


思いつきと勢いだけの短編でしたが
お楽しみ頂ければ幸いです(*^-^*)



管理人 koma




いつも応援ありがとうございます♡

三日月

学園に行けばあんたがいるのが当たり前で
嫌でも顔を合わせていたあの頃。

それがどんなに幸せだったのか
当時のあたしは考えた事さえもなかった。


『三日月』


あんたがそばにいる事を望んでなかったあの頃は
嫌でも顔を合わせて喧嘩ばかりしてたのに

そばにいたいと思うようになった今、
海を挟んで遠い異国の地にいるなんてね。


まだ大丈夫。

全然平気。

あいつだって頑張ってるんだからあたしも頑張らなきゃ。


ちょっと前までは
自分にそう言い聞かせれば踏ん張れたのに…。


静さんの結婚式で1年ぶりに会ったあいつは
何ていうか…すごくカッコよくて焦った。


『いい男になって帰って来たら
 あたしが幸せにしてやってもいいよ!』

1年であんなにいい男になるなんて反則だよ…。
あと3年したらあんたどんな風になってるの?

__その時もまだ、あたしの事好きでいてくれる?


あれから道明寺はどんどん忙しくなって
電話でさえも1ヶ月に1回あればいい方で。

声も聞けない時間が増えれば触れる程、
強くならなきゃって思えば思うほど

身動きがとれなくなっていく。


『オレとお前は運命共同体だ』


夜空を見上げて土星を探してみるけど
雲がかかっていて星なんて見えなかった。

「たぶん…あっちの方にあるんだよね」
とブランコを漕ぎながらぼんやりと考える。

見つけられない土星みたいに
自分たちの未来も見失ってる気がして
不安に押しつぶされそうになる。


寂しい。

声が聞きたい。

会いたい。

抱きしめてほしい。


ブランコを止めてポケットからだした
鳴らないケータイを見つめながらため息をついた。



「そのケータイは確かにオレ専用だけどよ。
 ケータイに言ったって通じねぇんだよ。ばーか
 そういう事はちゃんと電波に乗せて言えっつーの」
そんな言葉と共にコツンと強めに頭の上に乗せられた大きな拳。
驚いて俯いていた顔を上げるとそこには呆れ顔の道明寺が立っていて…。

「え?道明寺??うそっ…なんで?」
「こんな時間に女が1人で公園とか何考えてるっ」

「NYは?授業と仕事ビッチリで寝る時間もないって言ってたじゃない」
「こんな奇行に走る前にたまには甘える事くらい覚えろってんだ」

「いつ帰ってきたの?」
「何かあってからじゃ遅ぇんだからなっ」

「日本に来るなんて聞いてないよ」
「相変わらずムホホ地帯か、お前はっ」

全然噛み合わない会話。
あぁ…やっぱりこれって幻でも見てるのかな?


「ハァ…。ダメだ。帰って寝なきゃ」
そう言ってブランコを降りて歩き出そうとすると
「ふざけんじゃねぇぞ!なんでそうなるっ!」
と初めて会話になった事に驚いて振り返ると同時に
抱きしめられた。


「この間まで1年も会わずにいたのによ。
 1度会ったら欠乏症がやべぇんだよ…。
 これじゃ効率が下がってしょうがねぇって暴れて
 ぶっち切って帰国してきたら、お前家にいねぇし…」
大きく息を吐き出すようにため息をついた道明寺は
ゆっくりと腕をほどいた。

顔を上げてあたしを見つめる瞳と視線がぶつかれば
堪えてた涙が溢れてくる。

「1人でも平気になろうとなんてするな。
 お前みたいな意地っ張りは
 オレなしじゃ生きてけねぇくらいでちょうどいいんだよ」
親指でそっと涙を拭いながら困ったように笑う。

その親指が温かくて漸く目の前の道明寺が本物なんだと実感した。

「お前が会いたいって一言言えば
 何を置いてでも帰って来て抱きしめてやっからよ。
 頼むからこんな所で1人で泣いたりすんな。
 オレは惚れた女の我儘1つ叶えられねぇ男じゃねぇんだよ」
そう言ってオレ様な顔でニッと笑う。
「……いやいや。
 無理な時は無理って言ってくれなきゃ怖くて言えないでしょ」
そう言いながらも
こいつのその気持ちが嬉しくてクスりと笑みが浮かんだ。


手を繋いで歩きだしたあたし達を
雲の切れ間からのぞいた三日月が照らしていた。


~ fin ~



★あとがき★

「still love you」
序盤から切ないモードフルスロットルですが
皆様息出来てますか?

え?私ですか?
もちろんとっくにつまんなくなってるので
こうして妄想のお花つまみ食いしまくりなのです(笑)

ってなワケで。
リクエストより綾香さんの「三日月」から
妄想を広げてみたお話です。

この曲大好きなんですけどね~。
私の残念な妄想力では
この世界観を表現しきれず(笑)

「三日月」とタイトル付けていいのかどうか…
全然リクエストに応えられてない気もしますが
得意の開き直りで乗り切りたいと思います(笑)

「still love you」の2人も
こうやってれば自然消滅なんて事には
ならなかったと思うんですけどね~。

すれ違ってしまった2人が元サヤに戻るまでには
まだまだ時間はかかりそうですが
今以上の切なさは…ないハズ……??
(まだ書いてない部分が多くて何とも…ですが)

今の所つまんない感じですが
なんとか読み終わった頃には
面白かったと言って頂けますように…(^~^;)


koma






いつも応援ありがとうございます♡

待ち人 ~sideつくし~

★A HAPPY NEW YEAR!今年も宜しくお願いします★


★つかつく短編「待ち人」のつくし視点です★



「4年後、必ず迎えに行きます」

そう言ったあいつとの約束は
結局守られる事はなかった…。


『待ち人』   ~sideつくし~


恋人らしい時間をほとんど過ごす事もないまま
NYに行ったあいつとの遠距離恋愛なんて
お互いの性格を考えても無理があったのかもしれない。

最初に心が折れたのはあたし。

自分でもこんなに弱いなんて思ってなかった。
1人でも生きていけると思ってたのに
あいつがそばにいない事が
こんなにも辛くて、寂しいなんて思いもしなかった。

些細な喧嘩の果てについ口から出た別れの言葉。

「もう無理。…別れよう」

今考えれば
心のどこかであいつが引き留めてくれることを
期待していたのかもしれない。

だけどそんなあたしの言葉にしばらく黙り込んだ
あいつの答えは
「……わかった」
と電話の向こうで小さく言っただけだった。



あの約束から6年。
あいつが日本に戻ってきた事はマスコミに騒がれてるのを見たし
類たちだって帰国祝いに誘ってくれたから知っていた。
…結局その帰国祝いには会う勇気がなくて行けなかったけど。


そんなある日。

「寒いと思ったら雪かぁ…」

仕事帰りにスーパーで買い物を済ませて出てくると
粉雪が舞っていた。

空を見上げてふとあいつとの初デートを思い出す。

あの時はあいつのクルクル頭に雪が積もってったっけ…。
散々待たせたあたしが笑っちゃいけないけど
思い出しただけでクスクスと笑いがこみ上げてくる。

そんな事を考えていたせいか遠回りになるにも関わらず
気が付くと恵比寿ガーデンプレイスまで来ていた。

そのまま時計広場に足を進めたあたしは
その場から動けなくなった。

あの時と同じ場所にあいつが座ってる…。

「……そんなまさか」
思わず小さく呟く。

今では道明寺HD日本支社長のあいつが
あんな所で座ってるなんてあり得ない。

誰かと待ち合わせにしたってこんな場所を選ぶわけがない。

……って事はあれはやっぱり幻覚か。
あたしもいよいよヤバいのかもしれない。
いくら未だに好きだからってこんな幻覚まで見るなんて。

でもまぁ、幻覚ならちょっと触るくらいいいよね?
そう思ってあいつに近寄って
あの日と同じようにクルクル頭に
少し積もっていた雪をはらってみた。

すると

「おいっ。何しやがるっ」
幻覚だと思ってたこいつは怒鳴って顔を上げた。

「ぎゃあっ。本物だったっ!!」
慌てて手をひっこめると
「ま、きの…」
久しぶりにこいつの声で呼ばれて、思わず涙腺が緩みそうになって
そのまま逃げようとするも、腕を掴まれて。

その手を振り払おうと触れた手は
驚くほど冷たくて、慌てて温めようと両手で包み込んだら
そのまま引っ張られて抱きしめられた。

あたしの体にピッタリ沿うこいつの腕の中。

あぁ…。あたしはどうして
この場所を手放そうだなんてたとえ一瞬でも思えたんだろう。

何してたの?そう聞いたあたしに
「お前を待ってた…」
なんて返してくるこいつ。

待ってた?待ち合わせもしてないのに?
不思議に思ってそっと顔を上げるとこいつと瞳が合う。

「愛してる」

あたしをまっすぐ見つめて真剣な顔で言う
こいつの言葉はあたしの胸にストンと落ちてきて。

「……あたしも、だ…よ」
言いながら顔が熱くなるのを感じて隠れるように
あいつに抱き着いてごまかしてみる。

だけどすぐに引きはがされて
「もっかい言え。今の…もっかい…」
あたしの頬を大きな手で包み込んで
苦しそうに吐き出すと
額をくっつけてあたしの瞳を覗き込んでくるこいつ。

「……好きだよ。大好き」

あの時と何も変わらない、これがあたしの真実。


~ fin ~



★あとがき★

いかがだったでしょうか?


このあと、坊ちゃん仕事戻ったのかな~。
戻るわけないか~(笑)

やっぱりつかつく短編は
むくむくと枝やら何やら生えてきて
お話が広がっちゃいがちです。

楽しいんですよね、やっぱ(*^-^*)

やばいやばい。
これ以上考えると止まらなくなる(笑)

そんなkomaでございますが
今年も宜しくお願いします(*^^*)


koma




今年も応援ポチッとお願います♪♡
プロフィール

koma

Author:koma
管理人komaの
くだらない妄想の世界へ
ようこそいらっしゃいました。

基本テイストとしては
ラブコメ風味の
ゆる~いつかつく道を
突っ走っております。

ご覧頂きありがとうございます♪
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毎日、毎日
あっついですねぇ(>_<)
 
皆さまも
体調崩されませんように…
 
ご自愛くださいませm(_ _)m
 
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