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SMILE 8

今日は牧野は休みだったらしい。

だったら日をずらせば良かったと
そんな風に思っていた会食で料亭を訪れた帰り道、
車からあの男が歩いてるのを見つけた。


『SMILE』   第8話


不倫はダメだというなら
現実問題、あの旦那と別れるのを待つ必要がある。

そうは言ってもオレもそんなに待つ気はねぇし
あいつがいつまでもあいつの妻っつーのも気にくわねぇ。

スケジュールを確認してみれば
今日は急ぎの案件はねぇ。

そうなれば男とちょっと話してみるかと
車を停めさせて降りると
そいつが建物に入って行ってしまった。

その建物は……産婦人科。

もしかしてあいつ、どっか悪ぃのか?
そう思って慌てて追って入っていくと
受付をスルーして慣れた足取りで奥の病室に入って行く。

扉が閉まってからプレートをみたが
知らない名前ばかりでつくしとも書いてねぇ。

とりあえず
あいつが入院したってわけじゃなさそうでホッとする。

かと言って知らねぇヤツの病室なら
入るのもどうかと男が出てくるのを待つ事にして
廊下のベンチに腰かけると
中から話し声が聞こえてくる。

「そっちはどう?変わりない?」
「あぁ、一緒に来るって今日もぐずってたよ。
 もうすぐ妹が出来るっていうのに甘えただよな」

「ふふっ…。私はまだまだ甘えられたいけど?」
「幸は甘いんだよ。
 つくしみてーに怒る時はビシッと言わなきゃ。
 まぁ、あいつは子供たちだけじゃなくて俺らにも厳しいけど」
「そこがつくしちゃんのいい所よ。
 家族そろって頼りっぱなしなのにそんな言い方して。
 大きな雷落とされたって私はかばってあげないわよ?」

「まぁそこはマジで感謝してっけど。
 お前も出てきたらつくしには気をつけろよー?怖ぇぞ、あいつは」
「残念でした。女の子だから
 きっと颯太よりつくしちゃんの味方になるわよ」

「…マジかよ。そうなったら
 すみれともタッグ組まれて俺勝ち目ねぇじゃねぇかよ」
「ふふっ。女の子は強いのよ。
 せいぜい嫌われないようにね、パパ?」

部屋の中から聞こえてくる会話に
オレの頭の中は混乱し始めていた。

なんだ、この会話。
まるでもうすぐ子供が産まれる夫婦の会話じゃねぇかよ。

…っつーか、それそのものだよな?



「…そこまで送っていくわ」
「大丈夫か?」

「少しくらい歩かないとダメだって先生にも言われてるの」
「そうか?無理すんなよ?ほら、手ぇ貸せ」

そんな会話の後に
病室の扉が開いて妊婦の腰を支えるように
寄り添って出てきた2人がオレを見る。

「あんたは…」
男は眉をひそめる。
「どなた…?…って、あ。もしかして?」
隣の妊婦もオレを見てから
男に確認するように仰ぎ見て男も小さく頷いた。

「幸、悪い。やっぱここでいいや。
 散歩するなら、1人で行くなよ?」
「ん…。私は大丈夫。
 つくしちゃんにもよろしく伝えておいてね?」
「あぁ、わかった」
そんな会話を交わすと女は病室に戻って
男がオレの前に立つと

「俺に何か用ですか?」
明らかに敵意を持った瞳でオレを見る。
「あぁ…。聞きたい事がいろいろある」
ベンチから立ち上がってそう言えば

「…ここじゃ何ですから。
 近くの店にでも入りましょう」
それだけ言うと歩き出した男についてオレも歩き出した。




いつも応援ありがとうございます♡

★うふふ。これでとりあえず酸素吸えそうですかね(^^)?★

SMILE 7

「ごめんね」
「いつもは俺が頼りっぱなしなんだから気にすんな」

人手不足で連勤をかって出たはいいんだけど
それを乗り切った途端、
緊張の糸が切れてしまったのか久しぶりにダウンした。


『SMILE』   第7話



今日と明日が休みでほんと良かった…。
従業員のほとんどが
このシェアハウスのような寮で
大家族みたいに暮らしてるから
誰かが体調が崩したり、急用が出来たりすると
みんな臨機応変に動いてはくれるけど…

やっぱりシフト変わってもらうのは
申し訳ない気持ちになっちゃうもんね。


「たいたいのー?」
こんな時間にベッドにいるあたしに小さな瞳が心配そうに聞いてくる。
「…航ちゃん。大丈夫だよ。ちょっと寝たらまた元気になるから」
安心させようとニコッと笑うと航ちゃんも笑う。

「ほら。子供たちの事は俺にまかせてゆっくりしてろ」
そう言いながらあたしの頭をポンと撫でる。
「あ…でも明日、颯太病院行くんだったよね?
 それまでには気合いで治すから。明日はあたしにまかせて」
グッと親指を立てながら言えば

「そっちは何とでもなるんだし。あんま無理すんなよ?」
「大丈夫、大丈夫」

そんな会話の後、颯太は振り返ると
「すみれ。久々に今日はスーパー銭湯行くか?」
と航ちゃんと同じようにあたしを心配していた
すみれの頭もガシガシっと撫でながら聞くと

「うーん…でもママ1人になっちゃうよ?」
とあたしをチラチラと見ながら颯太に答える。
ママの事がそんなに心配なのかと
女の子は優しいなぁ、なんてキューン!とした次の瞬間、

「銭湯に着くまで肩車してやるぞ?」
なんて今一番ハマってる肩車がチラついた途端に
「えっ、ほんとっ?行くっ!!」
と目をキラキラさせるんだから
女の子はやっぱり現金だ…なんてちょっと寂しく思う。


その時、部屋のドアがコンコンとノックされて
「…もしかして颯太、ここにいる?
 佐々木さんが探してたぞ。来月のシフトの件だってよ」
そう言われて
「あっ!いっけね。
 すみれ、航太。ちょっとだけリビングで待ってろ。
 佐々木さんとこ行ったらすぐ準備して行くからよ」

「はーい」
「あい」

2人の返事を聞いた颯太は部屋を飛び出して行った。





夕飯前になるとあたしがダウンしてると
颯太にでも聞いたのか、佐々木さんがあたし達の分も
夕食を作ったからおいでと誘ってくれて
リビングに降りてすぐに颯太たちも帰ってきた。

「すみません、佐々木さん」
あたしがペコッと頭を下げると
「いいんだよ。こういう時のための寮なんだから。
 困った時は遠慮しちゃダメよ。ねぇ、すみれちゃん、航ちゃん?」
佐々木さんが2人に言うと
「「ねー!」」
と2人で声を揃えて笑う。

席についてみんなでご飯を食べる。
「そういや、すみれの髪けっこう伸びたよなぁ」
そう言いながら颯太が肩にかかるすみれの髪を触る。

「うん。もう切りたいってうるさいのよ
 あたしとしてはもっと伸ばした姿も見てみたいんだけど…」
チラッとすみれを見れば、ぷぅっと頬を膨らませて
「切るったら切る!」

「お風呂の時は好きなキャラの髪型やってとか
 あれこれ注文しては鏡覗きこんでるくせに。
 伸ばしても案外可愛いと思うんだけどなぁ…」
「あたしの髪型はあたしが決めるの!」

「…はぁぁ。わかったわよ。
 この我の強い所、いったい誰に似たんだか…」
「すみれはつくしに似ておてんばだからな。
 長いと鬱陶しいんだろ。いいじゃん、短いのも可愛いし?」

「すーちゃ、るるる~でかぁーいーねぇ」
と隣に座るすみれの髪を小さな手で
ヨシヨシとするみたいに撫でる航ちゃん。

「……。航ちゃんのこの感じは颯太にそっくりだよね」
「いい男の遺伝子受け継いだよな、航太?」
ドヤ顔を決めて航ちゃんの頭を撫でると
「あいっ!」
と意味もわかってないのに颯太とそっくりな笑顔で笑った。




いつも応援ありがとうございます♡

★そろそろ色々バレてくる頃ですかね(*´・ω・`)?★

SMILE 6

あいつと5年ぶりに話した。

ガキや旦那の話は聞きたくなくて極力避けたが
あいつは幸せだと笑っていた。


『SMILE』   第6話


あれからあいつも諦めたのか
時々はオレの座敷にも顔を出すようになった。

「ほら、まだ残ってるよ。
 美味しいんだからちゃんと全部食べてよ」
「昼に急に会食が入って、腹いっぱいなんだよ」

「だったらキャンセルすればよかったじゃん」
「別に食事が目的で来てるんじゃねぇ」

「…ここは食事する場所だっつーの」
そう言いながらも
だったら何をしに来たのか聞かないこいつは
その答えに返す言葉がねぇからなんだろう。

テンポよく軽口を叩きながらも
お互い核心はつかずに躱してる。

オレは未だにあいつの今の苗字を知らねぇし
知った所でその名前であいつを呼びたくもねぇ。

あいつはオレが度々この店に通う
本当の理由におそらく気付いてはいるんだろうが
それに対して歓迎も拒否もしねぇ。


そんな曖昧な距離感のせいなのか
どこか腑に落ちないような…スッキリしねぇ。


あいつが幸せなのは…構わねぇ。

それがあの旦那とガキのおかげだと思うと
引っかかりはあるが、別に結婚した事を責めるつもりもねぇし。

でもなんか…
わかんねぇけど何かが引っかかってんだよな。

あいつは嘘をつくのが下手だ。
なにしろ考えてる事を全部口からダダ漏れにする女だ。

だから幸せだと言った
その言葉に嘘はねぇんだろう。

それでも…やっぱり。




「…そんなの。
 司が自分の手で幸せにしてないのが悔しいだけでしょ」
呆れたような顔で
オレの弱ぇ所を容赦なくザクッと一刺しにするのは類。

「牧野の幸せの中に
 自分がいねぇのも気にくわねぇんだろうし?」
「それに比べて自分は牧野に会ってる
 わずかな時間が唯一の幸せだっつーのも認めたくねぇよなぁ?」

ゲラゲラ笑いながらとどめを刺すかのように
追い打ちをかけてくるこいつらを睨みつけた所で
怯むような相手じゃねぇ。

むしろ痛い所をつかれて何も言い返せねぇのはオレの方。

「でもお前、不倫はやめとけよ?」
急に真面目な顔でそう言ったのは、あきら。
「……お前が言うのかよ」
小さくため息をつく。

「オレだから言うんだろ?
 お前の場合、手ぇ出す以上は
 火遊びのつもりじゃなくて結婚も視野に入れてんだろ?」
「…当然だろ」

「だからやめとけって言ってるんだ。
 不倫なんて関係に1度でもなってみろ。
 あの牧野が罪悪感を感じずに
 いつか今の旦那と別れてお前の妻になると思うか?」
「…ならねぇな」


あいつなら…まず旦那がいる身でオレになびいたりしねぇし
何かの間違いでそうなったとしても

罪悪感に耐えられなくなって旦那に正直に話して謝るんだろう。
それで旦那がどうするかは知らねぇがたとえ離婚になったって、
その後にオレの妻になるっつー選択肢だけは意地でも選ばねぇ。

そう考えて深くため息をついたオレの肩を
「そういうこった」
とポンッと叩いた。




いつも応援ありがとうございます♡

★不倫はダメだよねぇ。…不倫は(--;)★

SMILE 5

あいつには直接会わないままでも
あの料亭に顔を出す事はやめられなくて

機会を見つけては通ってるうちに
すっかり常連になっちまった。


『SMILE』   第5話


別に常連になった事で不都合があるわけじゃねぇ。

最近じゃ女将も
オレに出す分には極力
あいつが作ったモンを出してくれるし

オレが今まで会食に使ってたいかにもなランクの店と比べ
こじんまりとしていてアットホームなこの料亭は
相手の意表をかなりついてるのか
年食った頭でっかちのジジィどもには特に
ウケが良いらしく、商談もスムーズに進んだりもする。

問題なのはそこじゃねぇ。

確か女将はあいつは仲居もやりながら
厨房の補佐に入るとかそんな事言ってなかったか?

って事は仲居が主な仕事なんだろ?

裏方ならまだしも、
これだけ通ってりゃさすがにあいつだって
オレが来てる事くらい気付いてるはずだ。
それなのにどうして1度も顔を合わせねぇんだっ。


…あいつ、絶対わかってて避けてやがるっっ!


今さらオレの顔なんか見たくねぇのか、
結婚した事を後ろめたいとでも思ってんのか
どういうつもりで避けてんのかは知らねぇけどよ。


お前はオレの射程圏内にすでに入ってんだぞ?
逃げ切れるとでも思ってんのかよ。


そっちがその気なら…と
オレは今度は裏口の真ん前の壁に背を預けて
あいつが出てくんのを待つ事にした。


どれくらい待ってたかわかんねぇが
扉の向こうから話し声が聞こえてきて
段々近づいてくると、開いた扉からこの間と同じ顔が揃って出てきた。

オレに気付いた途端に固まってやがる牧野に気付くと
ガキを抱っこしていた男もオレをじっと見た。

そしてガキはオレを指さして
「るるる~…いいっちょ!」
なんて意味がわかんねぇ事言いながら
何が楽しいのか知らねぇがキャッキャッと笑う。

男はガキの指を手で押さえて
「人を指さしちゃダメだろ。
 ほら、お兄さんにごめんなさいは?」
と小さく叱って、オレにペコッと頭を下げた。

父親に叱られてシュンとしたガキは
「…めーちゃっ!」
と謝ったのかどうかわかんねぇが
父親を真似るように頭をペコッと下げた。

が、今度はそのまま頭を上げねぇ。

その光景を黙って見てると
「…道明寺。いいよって言ってあげて」
と牧野に言われ

「…いいよ」
で、いいのか?と牧野に視線を送ると同時に
「あいっ!」
と勢いよく顔を上げて笑ってやがるガキ。

……。
ダメだ。意味わかんねぇ。


怪訝な顔をするオレにクスッと笑うと
「颯太。ごめん、先帰ってて?
 あたし、こいつと少し話してから帰るから」
と男の肩をポンと叩く。

「…大丈夫か?」
そう心配そうに聞いてる所を見れば
オレが元カレだって事くらいは知ってんのかもしれねぇな。

「ん。大丈夫。
 見た目こんなだけど、悪いヤツじゃないからさ」
とか失礼な事を言うと、旦那を見送った。






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