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ごあいさつ。~はじめにお読みください~

初めての方は必ずお読みください。

※2月25日 「コメントのお返事について」追記あり。

※8月29日 「リンクについて」追記あり。

※11月9日 「ブロとも申請について」リンク追加。

※7月2日 「ブロとも申請について」追記あり。


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幸せのかけら 27

「どうしてお付き合いされないんですか?」
「へっ!?な、何の話?」

急にそんな事を聞かれて
慌ててわからないフリをした。


『幸せのかけら』   第27話


咄嗟にかわした所で相手は桜子だ。

「とぼけるおつもりなら
 道明寺さんもお呼びしてお話されます?
 その方が話も早いし構いませんよ?」
なんて意地悪を言う。

「とぼけたわけじゃないけど。
 付き合うとか…ないから。
 もう昔の話だって言ったでしょ?」

「それは先輩の中で
 すでに終わった話だって意味で仰ってます?」
「……」
何も答えられないのは
嘘を言っても桜子にはどうせバレちゃうから。

「告白しちゃえばいいじゃないですか」
「なっ…ダメだよっ!」

「どうしてです?
 フラれるのが怖いからですか?」
「…フラれるのわかってて
 っていうのもなくはないけどね?
 現実として道明寺は今はメープルのお客様だし
 コンシェルジュとして顧客に個人的感情を持っ…」
そう桜子に説明してる途中で

「屁理屈はいいです!」
キッと鋭い視線とそんな言葉で遮られる。

「へ、屁理屈ってあんたね…」
あたしにとっては
けじめとしてきっちり線を引くところは引いてたつもり。

だけど…。

「けじめをつけたいなら
 告白してハッキリさせたらいいじゃないですか」
「うっ…」

「曖昧な関係でいるから
 お互いに変な遠慮しちゃうんじゃないですか」
「……」

そこまでズバッと言われてしまうと
けじめとか言い訳しながら
結局はあたしが少しの間だけだとしても
彼のそばにいたかっただけだと思い知らさてしまう。

「大体目の前であれだけイチャついておいて
 今さら何がそんなに心配だって仰るんです?」
「イチャつくって…そんな別に…」

「口元についたクリームを舐めたんですよ!?
 あれがイチャつきじゃないなら何なんです?」
ズイッと目の前に迫ってくる。

「あ、あれは…
 あたしがどん臭いっていうか
 道明寺が優しいだけだよ…うん」

「そもそも道明寺さんを
 優しいと思ってるのは先輩くらいなんです。
 …まぁ、だからこそ面白いんですけどね」
「……?」

桜子の言葉の真意がよくわからなくて
首をかしげると、ふぅ…っと一息ついた。

「わかりました。
 お母様にこれからエステするんです。
 先輩も付き合って頂いてよろしいですか?」
「…へ?
 それは嬉しいけど…どういう事?」

「しっかり磨いて差し上げます。
 肌が変われば自信もつきますよ」
ニッコリと微笑む顔には説得力がある。


「…うわ。すごっ!」
「ほんとに!
 ママも若返っちゃった♪桜子ちゃんありがとう」
夢子さんと鏡を覗きこむあたしの肌は
自分のじゃないみたいで…
確かに肌って大事なのかも、なんて
普段のスキンケアも頑張ろうと密かに心に誓う。

その後夢子さんは
寝不足はお肌に悪いと部屋に戻って
あたし達もそろそろ休もうと
道明寺たちの所へ声をかけに寄った。

だけど…

「いえ。私はまだ修行中の身ですから。
 練習させてもらえるのは有難いんです。
 それに、見てくださいよ。
 先輩のお肌ってキメが細かくて綺麗なんですよ。
 おまけに、プニプニ。道明寺さんも触ってみます?」
そんな桜子の言葉にはほんとに焦った。

まだ飲むと言う2人を置いて部屋に戻る途中

「ちょっと!
 触れだなんて変な事言わないでよ」
そう抗議してみたところで

「触ってもらえば良かったんです。
 道明寺さんだって固まってましたし
 先輩がどうぞって言ってくれたら
 触りたかったんだと思いますけどね」
なんて悪びれる事もなく言う。

「そ、んなわけないじゃない。
 変な事聞かれて困ってただけでしょっ」
「そんな事言って。
 口元緩んでますよ?嬉しいんですか?」
ニヤニヤする桜子には
違うと必死に反論しながら案内されたお部屋に
「おやすみ!」
と逃げるように入った、けど。

ほんの一瞬でも
彼の興味を引けたんだとしたら…

嬉しい、なんて物じゃないかも。

そんな事を思いながら
桜子に教えてもらった寝る前のケアをしてから
リビングのソファに座って明日の準備をする。



そして朝。
アラームの音に目が覚めて
ベッドルームからリビングへと入ったあたしは固まった。

誰もいないはずのそこで
道明寺がソファで頬杖をついた状態で眠っていたから。





いつも応援ありがとうございます♡

幸せのかけら 26

食事はなんとか食べ切ったが

満腹になった上に出てきたデザートは
オレにとってはもはや食の暴力にしか感じられず
それも牧野にやったらまた仲良しだと笑われた。


『幸せのかけら』   第26話


オレの分のデザートを
美味そうに頬張る牧野を頬杖をつき眺めながら

自分たちの姿は他人から見れば
仲良く見えんのか…なんて考えていたはずだが

ふと、口元に目が留まり
食う姿って意外とエロいな…なんて思う自分に呆れた。

ガキかよ。
たまってんのか、オレは。

それともこの
デザートだけでなく
何もかもが甘ったるい空間に頭やられてんのか。

それでもその口元から目が離せねぇのは
きっとその唇の甘さを知っているから。

まさかオレがこんな邪な事を考えてるとは
夢にも思ってねぇだろう牧野はデザートに夢中で
唇の端にわずかについたクリームに気づいてさえいなくて

それを指で拭ったのも
ほとんど無意識だった。

「ついてんぞ」
指に移ったクリームを舐めた所で正気に戻り
しまったと思ってももう遅くて

「ひゃっ…!?
 あ、ありっありがとう…」
牧野はオレの行動に小さく飛び上がり顔を真っ赤にさせた。

「い…いや。悪ぃ、つい」
美味そうだったから…とはさすがに言わねぇが。

そこで感じたのは生温かい視線。
「優しいじゃん」
「えぇ。私たちお邪魔ですかね?」
オレたちの正面に座り
ニヤニヤと笑ってるあきらと三条には
鋭い視線を返したが怯むような相手じゃねぇ。

それどころか
「司、せっかくだしお前も泊まっていけばどうだ?」
なんて聞いてくる。

はっきり言って泊まっていけなんて言われたのは初めてだ。
それはあきらもオレがこの家が苦手だと知っているのだから
聞くまでもなく答えがわかってるからだ。

でもすげぇ引っかかる。
お前も、って言ったよな、今。
って事は牧野も泊まっていくのか?

そう思って牧野を見れば
困ったように笑ってコクンと頷いた。



「…結局お前らってどうなってんだ?」

牧野が泊まるなら、と
ガキの頃でさえ泊まる事のなかったこの邸に
あっさり残ったオレだがその牧野と
ついでに三条もあきらの母ちゃんに攫われて

庭に面したテラスであきらと2人で飲んでいた。

「どうって…どうもなってねぇよ」
不貞腐れたように言ったオレにあきらがクッと笑う。

「フラれたのか?」
「違ぇ…けど、期待なんて出来ねぇだろ」

オレたちは6年も前に終わってんだ。
それもオレ自身が叩き壊した関係だ。

「じゃあ諦めるのか?」
「……」

それが出来たら苦労はしてねぇ。
あいつの負担にならずに
ただの友達としてそばにいられたらどんなに楽か。

黙り込んだオレに
あきらはまた小さく笑う。

「桜子は応援するらしいぞ」
「あ?」

「何事にも自信満々そうなお前が
 牧野の前でだけ四苦八苦してる姿を見るのは面白ぇってよ」
「……それは喜んでいいのか?」

「味方が多いに越したことはねぇだろ。
 それに考えてもみろ。
 桜子が敵に回ると厄介だぞ、あいつは牧野が好きだから」
「あぁ…そうだろうな」

「ついでに言えば
 母さんはもう付き合ってると思ってんぞ」
「あ?」

「部屋は一緒でいいかって聞いてきた」
ゲラゲラと笑いながら言われ
思わず椅子から身を起こした。

「別に一緒でもいいかもしんねぇけど牧野が
 恥ずかしがるだろうから隣にしてやれって言っておいた」
「……」

「なんだよ。一緒が良かったか?」
「…いや、助かった」
脱力して椅子に体を預ける。

同じ部屋なのかと期待しなかったわけじゃない。
ただあいつと同じ部屋になってたら
何をするかわかんねぇ自分が怖ぇだけだ。

ただでさえ、それで6年前にあいつを傷つけたんだ。
2度とそんな過ちは繰り返さねぇと心に誓っていても
あいつの事になると未だに冷静さを保てねぇ自分がいる。


「あきらさん」
聞こえた声に振り返れば三条と牧野の姿。

「私たち、先に休ませてもらいますけど…
 あきらさんと道明寺さんはまだこちらに?」

「あぁ…どうする?司
 お前が飲むなら付き合うぞ?」
あきらに聞かれ
別に眠くねぇしどうするか…と考えていると

「さっきお母さまと先輩のスキンケアしてたんです」
なんてあきらに話し始めた三条。

「へぇ。休みだったのに悪ぃな。
 でも母さん喜んでただろ。
 明日また肌がすべすべだって自慢してくるな」

三条を労い優しく笑うあきらを見てると
こいつらだって2人で過ごしてぇんじゃねぇのか、とか
そんな事が気になり飲むにしても部屋で1人で飲もうか…
そう考えた次の瞬間。

「いえ。私はまだ修行中の身ですから。
 練習させてもらえるのは有難いんです。
 それに、見てくださいよ。
 先輩のお肌ってキメが細かくて綺麗なんですよ。
 おまけに、プニプニ。道明寺さんも触ってみます?」
なんて言いながら
これ見よがしに牧野の頬を指で突いてるこいつ。

…こいつのどこがオレを応援してるって?

「ちょっ…桜子っ!何言ってんの!」
柔らかそうな肌を赤く上気させた牧野の頬は
そりゃもう美味そうなんてモンじゃねぇ。

「…あきら。
 今日は飲むぞ。お前は付き合えよ」
「あぁ…わかった。仕方ねぇな」

こんな状況で
隣の部屋で大人しく眠れるはずはねぇと
あきらを道連れにオールを覚悟した。




いつも応援ありがとうございます♡

幸せのかけら 25

「…はぁぁぁ」

エレベーターの扉が閉まったのを確認すると
全身の空気が抜けたんじゃねぇかって程に
長いため息を漏らしてその場にしゃがみこんだ。


『幸せのかけら』    第25話


あの微妙な間はなんだったんだ?

まさかとは思うが
部屋に誘おうとしてくれた…とか?
なわけねぇか、ねぇよな。

オレだって別にそんなつもりで
部屋までついて行ったわけじゃねぇが
一瞬、期待しちまって
寄って行っていいかと聞きそうなった。

「……はぁぁ。」
いろんな意味でよくねぇっつの。

再びついたため息と同時に
1階へ到着してしまったエレベーターから降りた。


それでも誤解は解けて
少しは距離も縮まったはずなんだ。
オレとしては
ここは一気に攻めておきたい所。

…なのに。

「クソッ!何だよこの忙しさはっっ」
西田を睨み付けた所で
「申し訳ございません」
と涼しい顔で謝罪の棒読みで頭を下げるだけ。

あれから1週間ほどが経過したが
あいつの勤務時間内に帰れたのは1日だけで
まともな会話さえ出来ていない。

わかってる。
こいつに限って無駄なスケジュールは組んでねぇんだろうし
この間みてぇな時は黙って時間を作ってくれてんだ。

わかってはいんだけどよ…。
牧野不足でどうにかなりそうだぞっ!
 
「なんとかなんねぇのかよっ」
「申し訳ございません。
 この後は会議が1件と美作様と打ち合わせが…」

「あきら?」
なら仕事さえきちんとこなせば
多少時間の都合はつくかとプライベート用のケータイを手に取れば

「…それから、夢子様より
 美作邸にてディナーのお誘いを受けております。
 お断りになるなら司様からご連絡をとの事です。」
そんな言葉に手が止まる。

あきらの母ちゃんだと?
しかも断るならオレに電話しろとか何様のつもりだっ!
そう怒鳴ってやりてぇが…
ガキん頃から苦手なんだよな、あのテンション。

それでも牧野との時間を邪魔される上に
あの甘ったるいデザートを食わされる事を考えれば
何がなんでも断らなきゃなんねぇと電話をかける。

「ご無沙汰してます、司です」
『あらぁ!司君?お久しぶり。元気?」
耳につく声にすでにノックアウト気味だが
怯んでる場合じゃねぇ。

「はい、お陰さまで。
 ディナーのお誘いありがとうございます。
 ですが、本日は生憎…」
やんわり断ろうとした瞬間に
『えぇ~?もしかして司君も無理なの?
 総二郎君も類君も忙しいって言うのよ~』
泣き出したんじゃねぇかと思うような
弱々しい声でオレの言葉を遮る。

っつか、あいつらまで誘ってたのかよっ。

「えぇ…申し訳ありません」
『…はぁ。残念だけどお仕事だものねぇ』
何とか断り切ったとホッとしたはずだが。


「お疲れさま。
 もうお仕事も終わる頃でしょ?
 だったら2人もリビングへいらっしゃい
 ディナーの前にみんなでお茶にしましょ♪」

「母さん、わかったから」
「…ありがとうございます」

その数時間後、
オレの体はあきらと共に美作邸にあった。

その理由は簡単だ。

リビングに移動したオレたちに
「あきらさん、お疲れ様です」
「道明寺もお疲れ様」
三条と牧野が笑っているから。

初めて紹介された彼女を
あきらの母ちゃんは歓迎し可愛がっているらしい。

…そりゃ今までの女は紹介出来ねぇだろ。

なんてツッコミはしねぇしどうでもいいが
たまたま休みが一緒で2人で買い物をしていた所に
オレ達に誘いを断られたあきらの母ちゃんから
電話が入ってならば牧野も一緒に、と誘われたらしい。

それを知ったあきらからどうする?と聞かれたが…
メープルに戻っても牧野がいねぇんじゃ意味ねぇだろっ。

「司君も来てくれるなんてママ嬉しいわ」
ニコニコと笑ってるあきらの母ちゃんは
席についたオレたちの前に珈琲を並べていく。

あきらが三条の隣に座ったから
必然的にオレは空いていた牧野の隣。

あきらの母ちゃんがオレの前にも珈琲を置き
砂糖とミルクのポットを乗せたトレーを置いたのを見て

「あ。母さん、司はブラックだから…」
とあきらが止めようとしたが

「お前はいるだろ」
トレーを牧野の方へとそのまま滑らせた。

「あ、ありがとう」
珈琲にまず砂糖を入れ次にミルクを入れると
トレーに戻そうとした手をふいに止めて

「…少し入れる?」
そんな事を聞いてくる。
「司、ブラック以外なんて飲むのか?」
その行動に意外そうに聞いてきたのはあきら。

その声にハッとしたように
「最近帰りが遅かったから…
 疲れてないかな…って、余計だったよね、ごめん」
慌てて引いた手を掴む。

『頭痛とか疲れを感じていれば
 ミルクなら入れる時もあるが砂糖は入れた事ねぇな』

確か付き合ってた頃に
そんな事をチラッと言ったような気がする。

自分でも忘れてたような
ささいな一言を覚えてくれてた事も

帰りが遅い事を気にしててくれた事も

どっちも嬉しくて
「いや、使う。サンキュ」
そう言ってミルクポットを受け取れば
「う、ううん…」
牧野は恥ずかしそうに少し俯いた。

そんなオレ達を見てあきらの母ちゃんは
「あら♪
 司君とつくしちゃんったら仲良しなのね」
なんてニコニコと笑っていた。




いつも応援ありがとうございます♡

幸せのかけら 24

自分から言いふらしたりなんてしないけど
あたしにとっては
彼と過ごした時間は幸せだったから

改めて昔の事だ、と言い切られちゃうと
彼にとっては蒸し返されたくない事なんだと
自分で思ってたよりも落ち込んでいた。


『幸せのかけら』   第24話


6年も前だし。
付き合ったって言っても
ほんの少しの期間だったから
彼にしてみれば当然なのかもしれない。

きっとこの6年の間にだって
素敵な恋人の1人や2人いたはずだし
…いや、もしかしたら今そういう人がいるから
変な誤解をされたくなかったのかも。

なんて詮索すればするほど
そんな権利さえないのに勝手に落ち込んで…。

態度には出してないつもりだったのに
彼に気を使わせてしまったのか
寄り道をしたいと連れて来てくれたのは日本支社。

彼の戦場とも言える場所で
まさかあの時の万年筆を見るなんて…。

渡せなかった事も後悔の1つで、
使ってくれてるなんて思いもしなかった。

今の彼が使うには
あまりに似合わない気もするけど
…気に入ってくれたならやっぱり嬉しい。

執務室はモダンなスタイルで
彼のセンスの良さが感じられて
「…道明寺に似合っててカッコよかったね」
自然とそんな言葉が出た。

さっきまで落ち込んでたくせに。
あたしってばちょっと単純すぎない?

…頬が熱くなったような気がして
それを気付かれないように少し俯いた。

でもそれも
顔を覗き込んできた彼にあっさりバレて

「サンキュ」
と優しく笑った顔にドキリと心臓が跳ねた。


「…ねぇ、大丈夫だよ?」
「バカ。危ねぇっつの」
そんな会話をするあたし達がいるのは
あたしのマンションの前。

エントランスだってすぐそこに見えてるのに
部屋に入るのを見届けるまでは
安心出来ないと一緒に車を降りてきた道明寺。

エントランスに入っても車へと戻る気配もない。
それどころか到着したエレベーターにだって
あたしより先に乗り込んで
「何階だ?」
なんて聞いてくる。

「3階…だけど
 ほんとに悪いよ。ここで大丈夫だから」
「全然大丈夫じゃねぇ。
 エレベーター降りた途端に
 襲われるかもしんねぇし
 玄関のドアの前にストーカーが
 立ってたりしたらどうすんだよ?」

…あたしは道明寺とは違って
ごくごく普通の一般人だよ?
いきなり襲われる覚えなんてないし
ストーカーだってもちろんいない。

だからそんな事あり得ない…んだけど。

「お前も早く乗れよ」
なんて真剣な顔で言う彼は
ふざけてるわけじゃなさそうで。

言われるままにエレベーターに乗る。

「ねぇ」
「ん?」

「例えば、このエレベーターが
 止まったりしたらどうするの?」
心配性がすぎる彼に
クスッと笑いながら聞いてみれば

「…やべぇ。
 それ考えてなかったな」
そう難しい顔をするから余計に笑いがこみ上げる。

だけどすぐに
「まぁ、問題ねぇか」
なんて頷いた彼はすぐに解決策を見つけたみたい。

やっぱりあれかな?
映画みたいに天井から脱出、とか?

そんな予想をして
とうとう堪えきれずにクスクス笑っていたあたしは
完全に油断していた。

「お前と一緒なら
 閉じ込められても構わねぇし」
涼しい顔でそんな事を言うからまた心臓が跳ねる。

だけど
それがどういう意味なのか聞く前に
エレベーターは3階に到着して

「止まらなかったな」
なんてクッと笑う彼はエレベーターを降りた。

「ここか?」
「うん…ありがとう」
結局、本当に部屋の前まで
送ってくれた彼を振り返り頭を下げた。

「「……」」
その頭を上げた時にふとぶつかった視線。

ど、どうしよう。
この場合、お礼にお茶くらい誘うべき?

いや、でも…
図々しいか…図々しいよね?

道明寺だって暇じゃない…っていうか
誰よりも忙しい人なんだしこれ以上時間とらせるのも…

でもだからこそ
お礼はきちんとするべきな気もするし…

なんて正解がわからないまま
頭の中でぐるぐる考えてるうちに

「…じゃあまた明日な。
 ちゃんと鍵閉めろよ?危ねぇから」
なんてまた優しく笑う。

そんな顔をされると
余計に離れ難いんだけど…

「う、うん…おやすみなさい」
帰ろうとしてる彼を
引き留める事も出来なくてそう言うと
「あぁ…おやすみ」
あたしの頭をポンポンと撫でて帰って行った。




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