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残り物には福がある 29

瞳を閉じてしまった司は
眠ったのかはわからないけれど

横になるくらいなら具合でも悪いのかと
寝かせておくことにした。


『残り物には福がある』   第29話


ピロンッ。
とあたしの鞄の中からケータイが
LINEの着信を告げる。

起こさないように
そーっと腕を伸ばして
鞄を引き寄せて開いてみれば
滋と桜子とあたしのグループLINE。

『楽しかったねー!また飲もうね』
なんて滋からのメッセージを確認すると同時に
『先輩っ。
 私たちが言った事よぉく考えてくださいねっ!
 次お会いする時までの宿題ですから!』
なんて桜子からもメッセージが飛んできた。


「はーい、っと」
返信しながら小さく息をつく。

どうしてだか
あたしと司が付き合ってるだなんて
勘違いをしていたらしい2人。

お見合いの経緯だって
ざっくり話してあったんだけどな…

あの後も納得いかない様子で
問いただしてくる姿はまるで尋問のようだった。



「つくしっ!
 よぉ~っく考えてね?」
「うん?」

「司が女嫌いだって話したの覚えてる?」
滋の言葉に頷く。

うんうん。
最初なんていきなり睨まれたし。
あんなの忘れろって方が無理でしょ。

「それがつくしと一緒に紅茶飲んだりしてるんだよ?」
「そうですよ。
 変だとは思わないんですか?」

そりゃあね。
紅茶飲むなんて言い出した時は
あたしも驚いたけどさ…あれは、うん。

あたしを女だなんて思ってないからだ。

女嫌いなんだから
いくら紅茶が飲みたかっただけにしたって
それこそタマさんにでも言えば淹れてもらえるんだし
あたしの部屋に入ろうなんて思わないでしょ?

思えばあの頃から
司の態度が変わったように思う。

滋や桜子と違って
どうやら恋愛には向いてない性格のあたしは

昔から男友達も多かったし
そういう扱いには慣れてる。

そう結論付けたあたしの隣で

「これは恋だよ、つくし!」
突然グッと拳を握りしめてガッツポーズをする滋。

「…へ?恋?」
首をかしげるあたしの隣では
「えぇ。間違いないです。
 漸く道明寺さんにも春がやってきたんですわ」
なんて桜子まで頷くから
思わず司の方を見たら偶然にも目が合っちゃった。

別に悪口を言ってたわけじゃないけど
勝手に話題にしてた手前
なんとなく気まずくて
不自然にならないようにそーっと視線を逸らした。


そんなやり取りを
思い出してる間にも
LINEの画面では

『ほんとにちゃんと考えてる?』
なんてメッセージと共に
疑いの眼差しを向けるスタンプまで飛んでいた。

そのスタンプがまた可笑しくて
クスッと笑った、その時

「…なぁ」
といつの間に起きてたのか
下からあたしをじっと見る司が声をかけてくる。

「ん?」
あたしが首をかしげると
ガバッと起き上がって向き直る。

そして真面目な顔して

「お前…この見合いの事、どう思ってる?」

そんな事を聞いてきた。



 
いつも応援ありがとうございます♡

★G様お祝い企画「collarful box」
  昨日komaのお話を載せて頂きました♪
  一応?つかつくです。いずれこっちにもアップするかもですが
  他にも楽しいお話目白押しなのでぜひぜひ遊びに行って下さいませ★

独り言。~G様ブログお誕生日イベントのお知らせ~

ども。komaです。

いつも私のくだらぬ妄想に
お付き合い頂きありがとうございます(*^^*)


今日は自慢じゃなくて(笑)
素敵なイベントのお知らせです♡



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残り物には福がある 28

「そろそろ解散すんぞ?」
おしゃべりに夢中になっていたあたし達に
西門さん達が声をかけてくる。

時計を見てみればいつの間にか3時間は経過していた。


『残り物には福がある』   第28話


帰り支度を始めるあたしと桜子の隣では滋が
「えー?まだいいじゃーんっ」
なんてケラケラ笑ってご機嫌だ。

「おいおい。
 またこんなに飲んだのかよ?」
呆れ顔の美作さんに
「あきらさん…」
と桜子が小さく声をかければ

「わかってる。送ってくんだろ?」
と優しく笑って桜子の頭をポンポンと撫でる。

普段、勝気な桜子も
美作さんの前では可愛く笑う。

ああいうの見ると結婚も悪くないのかも?
なんて思っちゃうのは
あたしも滋に付き合って結構飲んだからだろうか?


「牧野はどうする?
 俺が送ってってあげようか?」
そんな声に振り向けば類が「ん?」と首をかしげていた。

だけどあたしが答える前に
「オレはこいつのお守りで呼ばれたんじゃねぇのかよ」
とあたしの肩に手をまわしたのは司。

お守りって何よ?
なんて聞く間もなく
「ほら、とっとと行くぞ」
とスタスタと歩き出す。

「あ…。類っ!みんなも!またね」
なかば引きずられるような状態で振り返って
みんなに手を振れば

「つくしーっ!じゃあねっ」
「先輩、今度はランチで」
と滋と桜子が大きく手を振る。

その隣で3人は
何がおかしいのかケラケラ笑っていて
「…チッ」
なんて司の忌々しげな舌打ちが聞こえた。



車に乗り込むと
機嫌でも悪いのかと思っていたのに
「結構飲んだのか?」
なんて優しい声で聞いてくる。

「ん?んー…そこそこ?
 でも今日はそんなに酔ってないよ」
「…ふぅん?
 そのわりには顔赤ぇけどな?」
そうクッと笑いながら指の背でそっと頬に触れる。

えーっと…。
シートの端に置いてあるチョコのせい?

気のせいかもしれないけど
車内の空気が甘ったるい気がする…。

「…司も結構飲んだ?」
そう聞いてみれば
「飲みたくもなんだろーよ…」
なんてため息をつくと
拗ねたような瞳をあたしに向けた。

「へ、へぇ…」
とりあえず小さく頷いてみたものの
それが居心地悪くて視線を泳がせる。

そりゃ誰にだって
飲みたい日くらいある。

司のように道明寺財閥を
背負って立つ司ならなおさらだろう。

司の不眠もきっと
生活リズムの乱れも原因の1つではあるけど
強いプレッシャーがもたらす影響は大きいはずで

気のおけない幼なじみが顔を揃えれば
話を肴にお酒が進むのはわかる。

…なんだけど。

司の私室に置いてあるお酒は
どれもアルコール度数の高い物ばかりなのに
少なくとも酔ったような様子を1度も見た事もなくて
てっきりお酒は相当強いんだろうって思ってた。

「…酔ってる?」
視線を泳がせるあたしとは逆に
ずっとこっちを見ている司に聞いてみれば

「別に?」
そう言って少し口角を上げると
「ちょっと横になっていいか?」
なんて続ける。

「あ、うん…。どうぞ?」
やっぱり酔ってんじゃない。
なんて思いながらスペースを空けようと
腰を浮かせようとした瞬間。

それを阻止するみたいに
膝の上に司の頭が降りてくる。

「へっ!?」
予想してなかった司の行動に
思わず素っ頓狂な声が出た。

だけど司は
下からあたしを見上げて
「何だよ。ケチケチすんじゃねーよ」
ニヤりと笑うと瞳を閉じた。




 
いつも応援ありがとうございます♡

おもい病

2周年のお祝いに
lemmmonさんより素敵なお話を頂きました♪

ニヤニヤする準備が出来た方から
はりきってどうぞ!




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なんとっ!
花晴がドラマに?
 
しかも、設定が
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大人になった
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登場するのかなぁ…
 
ムフフ…♡
春が楽しみ(*^^*)
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