FC2ブログ

ごあいさつ。~はじめにお読みください~

初めての方は必ずお読みください。

※2月25日 「コメントのお返事について」追記あり。

※8月29日 「リンクについて」追記あり。

※11月9日 「ブロとも申請について」リンク追加。

※7月2日 「ブロとも申請について」追記あり。


続きを読む

近くて遠い恋 5

「つくし。あなたに
 お見合いの話があるんだけどどうかしら?」

お袋がそんな事を言い出した時
オレの心臓は確実に止まったと思う。


『近くて遠い恋』   第5話


仕事で世界中をあちこち飛び回るお袋たちと
こうして顔を合わせて飯を食う事は少ない。

だが、日本にいる間は
お袋も親父も出来る限り
邸で飯を食うのはつくしが嬉しそうにするからだろう。

そんな家族団欒の席で
お袋はいきなり爆弾を落としてきやがった。

「聞いてねぇぞ!!」
思わず声をあげたオレ。

「…今 初めて言いましたからね。
 それに司に事前に言っておく必要がどこにあるの?」
呆れたような顔を向けるお袋。
「司はつくしの事となると過保護だからなぁ…」
とククッと笑う親父。

「どこで見かけたのかは知らないけれど
 先方がつくしを気に入って下さってるみたいでね。
 急ぐ必要はないけれどお返事はしなくちゃいけないし。
 私たちもまだ早いと思う気持ちもあるから
 つくしが気乗りしないならそれでいいから考えておいて頂戴?」

お袋の言う通り、
うちはオレと姉ちゃんがいるし
つくし自身、そういう場を好まない事もあって
パーティなど公の場に顔を出す事は極端に少なく
次女がいる事は知っていても顔までは知らない奴も多い。

つくしをよく知るのは
英徳の奴らだが、あの閉塞的な世界の中でなら
言い寄る男の牽制はオレの存在があれば十分だった。

だが…外となるとそうはいかねぇ。

兄妹とか、惚れてるとか
そんな贔屓目を除いたとしても
つくしは無意識に人を惹きつける所がある。

タチが悪ぃのは
そこにつくし自身が気付いてねぇって所だ。

「…つくし、断れ」
それは紛れもないオレの本音。

それなのに
「んー…会うくらいなら別にいいよ?」
「何言ってんだ!」
のん気にデザートを口に運びながら言うつくしに
気が付けばテーブルを叩きつけて怒鳴っていた。

お前今の返事だって
目の前のデザートに夢中でちゃんと考えてねぇだろ?

見合いだぞ?
意味わかってんのか?

そんなオレの焦りもスルーして

「どうして司が怒るの?
 ねぇ、お見合いしたからって
 付き合うとか結婚とかじゃないでしょ?」
「もちろんよ。
 じゃあ、先方にもお返事しておくから
 また日取りが決まったら連絡するからお願いね」
「ん。わかった」

なんてお袋とつくしの間で話が進む。


「…お前、あれどういうつもりだよ?」
食事を終え、また仕事に戻るお袋と親父を
エントランスまで見送ったあと
部屋へ戻る途中で聞いてみる。

「あれって?」
「見合いだよ、見合いっ」

「別にどうもこうもなくない?」
ケロッとした表情のつくしは
マジで何も考えてなさそうでイラッとする。

「向こうはお前を気に入ってるんだぞ?
 見合いを受けたら、それなりに脈アリだって思うだろ!」

今まで公の場に顔を出さないつくしを
オレにとって都合がいいと考えていたが
そのせいで、こいつは道明寺という名が
どれだけ強大な力を持っているかイマイチ理解できていない。

英徳にだってそんなに変わりはしないが
オレたちが道明寺家の人間だから。
それだけで近寄ってくる奴らなんて
この世界には掃いて捨てる程いるんだぞ?

……まぁ、オレの場合、
お前自身を見ているなら諦めがつくわけでもねぇけどよ。

「滋みたいに
 いい友達になれるかもしれないでしょ?」
「お前にマジになって
 ストーカーにでもなったらどうすんだ!」

「…プッ。
 司ったら心配しすぎでしょ?
 あたしだって いいお年頃なんだよ?
 出会いの1つや2つ求めたっていいじゃん」
可笑しそうにクスクスと笑うつくし。

ずっとつくしをこの邸に閉じ込めておけるなんて
そんな風に思ってたわけじゃねぇ。

だが…

実際にこうして
つくしが外へと飛び立とうとする日が来るなんて
本気で考えてたわけでもねぇんだよ。




いつも応援ありがとうございます♡

★さぁ、どうする?司お兄ちゃん( *´艸`)★

近くて遠い恋 4

「んー……なぁに?司」

焦点の合ってなさそうな目を
眠そうにこすりながら
つくしは気だるそうに聞いてくる。


『近くて遠い恋』   第4話


オレも人に言える立場じゃねぇが
そんなオレが言いたくなるほど
つくしの寝起きは信じらんねぇほどに悪ぃ。

タマに朝の忙しい時間に
オレとつくしを起こしてたんじゃ
いくら時間があっても間に合わないと
いつの頃からか、つくしを起こすのはオレの役目になった。

「何、じゃねぇよ。
 いい加減起きろ。タマがぶち切れるぞ」
「……ん」
そう言いながらつくしは
オレに組み敷かれた状態のまま
漸く体を伸ばし始めたが おそらくまだ覚醒はしてねぇ。

一般的に兄という立場の奴が妹を
どんな風に起こすのかは知らねぇけど
いくら仲がいいにしても
これはねぇんじゃねぇかと思う。

そんな疑問すら感じてなさそうなつくしは
寝返りを打とうとしてオレの腕にぶつかったかと思うと
ぼんやりとした顔のままオレを見上げ

「…起こして」
とふにゃっと力の抜けた笑みを浮かべて
腕を伸ばしてくるから……当然、抱き上げる。

これは…そう。
たぶん恋人の起こし方だ。

始めは揺すっても何しても起きねぇ
つくしに苦戦してるうちに
こんな体勢になっただけだったが
今じゃこれが毎朝の光景となっている。

だが…
日に日にこの体制に
限界を感じているオレ。

だってそうだろ?
妹とは言え好きな女が
日によっては
肩やら腹やらはだけさせた状態で
無防備にくっついてくるんだぞ?

こんなのギリギリ保っている
兄の境界線を超えそうになる自分との戦いだ。

おかげでオレの目覚めは良くなった。
気を強く持っていかなきゃ襲っちまうからな!


漸くベッドから降りたつくしは
髪をかき上げ、うなじを露わにすると
「ねぇ、まだ赤くなってる?」
とオレに見せてくる。

それは数日前に
うっかり…そう、うっかりだ。

全然起きねぇつくしに
つい付けちまったキスマーク。

つくしはもちろんキスマークではなく
虫にかまれたくらいに思っている。


そっとその痕に指で触れながら
消える前にもう一度つけてぇな、とか
そんな欲望にはなんとか蓋をして

「…あぁ。少しだけな。
 でも もうほとんどわかんねぇんじゃね?」
そう言ってやる。

「そ?
 んー、じゃあ今日は髪上げて行こうかなぁ…」
言いながら髪で遊びだす仕草に
オレの理性がどれだけ揺さぶられてるのかわかってんのか!?

そんな文句も飲みこんで
「どっちでもいいから早くしろ。
 マジでタマが怒鳴り込んでくるぞ」
とつくしが手でなんとなくまとめていた髪を
グシャグシャにしてやってから言うと先に部屋を出る。

その背後から
「もうっ!司のクルクル頭!」
とか悔し紛れの悪口を言いながら
追いかけてくる足音聞きながら
今日もなんとか兄としての境界線を保てた事に
内心ホッとしながらダイニングへと向かった。




いつも応援ありがとうございます♡

★…普通のお兄ちゃんは
  妹にキスマークつけたりしませんけどね( *´艸`)?★

近くて遠い恋 3

「眠いなら、部屋戻れよ?」
「…ん。だい、じょーぶ」

DVDを半分も見終わらないうちに
つくしは隣に座るオレに体重を預け
何度も目を擦っていた。


『近くて遠い恋』   第3話


おそらくこの映画で
一番見せ場なんだろうというシーン。

本来であれば
つくしがギャーギャー騒ぎだしてた頃だろう。

…だが
隣からはスースーと
規則正しい寝息しか聞こえてこない。

ま。
けっこう前から
映画なんて見てねぇのも気づいてはいたけど。

昔からつくしの大丈夫ほど
信用出来ねぇモンはねぇしな。

オレの肩を枕にして
気持ちよさそうに眠っているつくしの髪を撫でれば

「んー」
とか言いながら
頭の位置を調整してるうちに
結局、膝の上にポスンッと完全に落ちてきた。

「おい、つくし。
 寝るなら部屋行けって言ってんだろ?」
そう声をかけて肩を揺さぶってみるが

「んっ!」
と寝てるとは思えない俊敏さで
オレの手をバシッと叩くだけで起きる気配はない。

「…ったく。
 お前がそこで寝たらオレはどうすりゃいいんだよ」
そう言いながらも
しつこく起こそうとしないのは
つくしを独占してるこの時間が幸せだから。

このままずっと
こうやってオレの所にいればいいのに。

そんな事を考えた瞬間

「つか…さ…」
とつくしの口から漏れた
ただの寝言に心臓が跳ねる。

ガキん時はお兄ちゃんと呼ばない事に
腹を立てていた時期もあったが
今となってはそんな呼ばれ方なんて
たとえ冗談であってもされたくねぇんだ。

兄としての特権は最大限利用してるくせに
つくしにそう呼ばれるのは耐えられない。

不毛だと
わかっていながら
この立ち位置から動けない。

つくしの髪を撫でながら
どれくらいそんな事を考えていたのか
テレビの画面には
結局ほとんど見てなかった映画の
エンドロールが流れていて

クライマックスの叫び声にも
ピクリとも反応しなかったつくしは
パチッと目を覚まし

「…あーっ!寝てた!」
なんてガバッと起き上がる。

「寝てたな」
ショックそうに画面を見るつくしにクッと笑う。

「起こしてよ」
「起こしたっつの」

「ウソばっか」
「ウソじゃねぇし」

「…面白かった?」
「普通じゃね?
 …あ、でもこのシーンは良かったんじゃね?」
そう言ってリモコンを操作して
画面を巻き戻してみれば

「きゃあっ!」
とろくに内容もわかってねぇくせに
画面の中の主人公なんかより
大きな悲鳴をあげてオレに抱きついてくる。

その力の強ぇのなんのって。
オレを絞め殺す気なのか?ってレベルだ。

こういう加減を知らねぇ所は姉ちゃんそっくりだよな。

マジで窒息させられる前に
リモコンを操作してDVDを止める。

「…ほら。もう大丈夫だぞ」
ポンポンと背中を叩いてやれば
そっと画面を確認してから
ホッとしたように息をついてオレから離れる。

「なんならつくしが寝たあたりから
 もう一度見るか?付き合ってやるぞ?」
そう聞いてみれば
頭が取れんじゃねぇかって程に
首を横に振って拒否するつくし。

それが可笑しくてククッと笑ったオレを
しばらく不満そうに睨みつけていたつくしは

「でも付き合ってくれてありがと。…おやすみ!」
と首に腕を巻きつけ
頬にチュッと軽くキスをすると
タタッと軽快な足取りで部屋を出て行く。

さすがに毎日とは言わねぇが
別に頬にキスくらい珍しい事でもねぇのに
不意打ちの威力はすごくてしばらく固まってたオレが

「…マジで不毛だな」
そう呟いた声はつくしには届かなかった。




いつも応援ありがとうございます♡

近くて遠い恋 2

「つくしーっ!」
「滋…っ?ちょっ…待っ…!!」

日曜日の朝っぱらから
いきなりやってきて
つくしの姿を見つけた途端
タックルする勢いで走ってきた滋。


『近くて遠い恋』   第2話


座ってるオレの前を横切る寸前に
無言のままスッと足を出せば

「っ!わっ!!?」
と声をあげて急ブレーキして
「あっぶないなぁ!
 ずっこけるトコだったじゃん!」
クルッと体の向きを変えて抗議してくるが

「知るかよ。
 大事なつくしがてめぇのバカ力で
 締め上げられるのを黙って見過ごせるか」
と顔色1つ変えずに言ってやる。

「んもーっ!
 相変わらずのシスコンなんだからっ
 女の子には平等に優しくしなさいよね!」
と頬を膨らませながらつくしの隣に座った滋は
オレと見合いをしたのがきっかけで知り合った女だ。

と、言っても
オレと滋は婚約者ってわけじゃねぇ。

目的を知らされずにあの場に
つれて行かれたのは滋も同じだったようで

「オレは親の決めた相手と結婚する気はねぇ」
とハッキリ告げたオレに激しく同意した。

そんなわけでお互いその気は全くねぇが
両家の思惑なのか、家族ぐるみの付き合いが増え
顔を合わす機会が増えるうちにつくしとも仲良くなり
今じゃオレじゃなく つくしに会いにやってくる。

「お前がそうやって
 フラフラ来るからババァどもが諦めねぇんじゃねぇの?」
「私はつくしに会いに来てるの!
 それにパパもおばさまも
 結婚は無理強いしないって言ってたじゃん」
なんて肩を竦める。

確かにババァも滋の両親も
勝手に見合いの席を設けたわりには
無理にこの話を進める気はなさそうだ。

そんなオレと滋を見ていたつくしは

「あたしもお見合いするなら気の合う人がいいなぁ」
なんて何気なくポツリと呟いた言葉に
一瞬 心臓がギュッと痛んだ。

「……お前はまだ早ぇだろ」
それでも平然を装いながら
なんとか絞りだしたのはそんな言葉で。

「えー?わかんないでしょ。
 司とあたしは1つしか違わないんだし。
 来年くらいにはそういうお話が出てきても不思議じゃなくない?」

「うーん…。あり得なくはないんだろうねぇ。
 実際、私だってこの年で司とお見合いしたわけだしさ…
 えぇ~。でも、つくしがお嫁に行っちゃうのヤダなぁ!
 私に兄弟がいたら絶対お見合いしてもらったのに~!」
「あははっ。何それ」

なんてつくしと滋は
ケラケラと笑いながら喋っていたが
まだ先だと思っていたつくしの結婚が
いきなりすぐそこまで迫っている現実に思えて
目の前が真っ暗になったオレは

その後どんな話をして
どんな言葉を返したのかはよく覚えてねぇ。




その夜、風呂も入った頃
ドアをノックする音に返事をしてみれば

「司?まだ起きてる?」
なんて顔を覗かせたのはつくしで

「おぅ。なんだ?」
「えっとね…
 滋に映画のDVD借りたんだけど
 ……司も一緒に見ない、かなぁって?」
甘えるような口調で言うつくし。

「…どうせホラーだろ?」
「うっ…うん」
ズバリと言ってやれば、
へへッとごまかすように笑ってる。

つくしはホラーも血が出るタイプの映画も
怖がるくせにどうしてだか見たがる。

そして1人で見る勇気がねぇから
こうやって一緒に見ようとオレの所へ来る。

「ったく。しょうがねぇな…ほら、入れよ」
そう言ってドアを開けてやれば

「やった!司、ありがとう!」
なんて嬉しそうに部屋の奥へ進み
セッティングを始めてる。

そんな姿を見ながら
いつか、結婚とかしたら
こういう時に頼るのも
オレじゃなくて旦那になるのかと
そんな事を考えると複雑な気分だった。




いつも応援ありがとうございます♡
プロフィール

koma

Author:koma
管理人komaの
くだらない妄想の世界へ
ようこそいらっしゃいました。

基本テイストとしては
ラブコメ風味の
ゆる~いつかつく道を
突っ走っております。

ご覧頂きありがとうございます♪
*カウンター*
 
*現在の閲覧者数*
komaの呟き。
おかげさまで
30万拍手です♪
 
キリ番踏んじゃった方
惜しかった方
もしよかったら
komaでも書けそうな
美味しそうな妄想の種を
恵んでくださいな~♡
(*´▽`*)
 
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
素敵サイト様
*素敵なイラストなど♪* 管理人 まま様

*二次が生んだ二次作家様*
管理人 aoi様

*CP自在のファンタジスタ* 管理人 asuhana様

*イケメンイラスト&二次小説*
管理人 やこ様

*長編大作の巨匠様* 管理人 こ茶子様

*胸きゅん♡つかつく* 管理人 Happyending様

*カッコ可愛いつくしちゃん*
管理人 四葉様

*切なくも甘いつかつく*
管理人 きぃ様

*シビれるッ!つかつく♪*
管理人 lemmmon様

*とにかく司を愛する作家様*
管理人 蘭丸様

*世界観がkomaのツボ♡*
管理人 チムチム様

*めちゃカッコいい総ちゃん♡*
管理人 Gipskräuter様

*パワフルなつくしちゃん♪*
管理人 つくしんぼ様
ブロとも申請フォーム
  

    [ブロとも申請フォーム]へ

 
      申請の際は
  「ブロとも申請について」
  の記事をご覧になってから
    して頂きますよう
   お願いします(人∀・)